スモールM&Aが注目されている理由とは?時間と資産を増やして自由に生きる
スモールM&Aが注目され始めたのはここ数年の話です。一体なぜ加速度的に注目されているのでしょうか?
M&Aと聞くと、会社売却による経営者の身投げや、経営破綻、夜逃げ…。などなどマイナスイメージを持たれがちです。或いは、自分はこのまま経営を続けるため、関係の無い世界だと思っていませんか?
ここ数年の間で、飛躍的に注目を集めるM&A。中でも中小企業を中心とした、数百万円から成立するスモールM&Aが特に普及しています。
その理由について、解説していきたいと思います。
もくじ
M&Aが注目される理由①ベンチャー企業のトレンド
海外、特にアメリカでは最終的に企業を売却するための戦略が一般的に広まっています。中でもベンチャー企業の多くがこの戦略を取り、成功を収める実例が数多く存在します。
日本では会社買収とは大企業間で行われるものだ、という固定概念が残っている中、新しい時代の波に乗るチャンスはまさに今、というわけです。
終身雇用や年功序列、ミレニアム世代には古いと言われる社会から脱却する、唯一の方法といっても過言ではありません。自分自身で起業、経営者になり、売却して資産を増やすという海外のトレンドが少しずつ日本にも浸透してきています。
M&Aが注目させる理由②税制優遇
現代の経営者には、戦後の日本経済を支えてきた方々も多く、経済成長に深く携わってきた自負から、第一線を退かないオーナーも多いようです。
その結果、後継者がいないまま今に至るという問題にも繋がっています。
このままでは日本経済にも大きな打撃を与えてしまう可能性もあることから、2014年に産業競争力強化法として、M&Aの規制緩和を行ってきました。
売却益にかかる税金負担減少により、最終的に手元に残る資金が大きく増加したことも、M&Aの注目を加速させました。
M&Aを活用するメリット
①多額の資産と大きな時間の入手
税制により、会社売却後にも手元に残りやすい。これは会社を経営していくよりも大きな利益になるケースがほとんどです。
売却益は、売却後の生活防衛資金としての活用だけではありません。
得た多額の資金により、新規事業への取り組み、新たな市場開拓や、社会支援への貢献など、自分自身のやりたい事の幅が、格段に広がります。
特に現代社会では、一つの会社で定年まで働き続けるという概念が崩れています。それにより、会社売却を狙って起業する人たちが増加傾向にあります。
②売却実績は大きなメリットになる
事業売却実績は、新規事業への開拓へ大きな影響を与えます。その実績から、周辺経営者からの相談に乗る機会も増えるのではないでしょうか?
例えば、そのようなアドバイスが出来るという事はコンサルティング業への移行も可能になってくるわけです。
③相乗効果による飛躍的な発展
売却により優秀な人材の確保、より時代に適した経営者への業務移管が実現します。
自分が企業した時には、自分の経営が最も優れていたとしても、時代が変わればがらりと変わるものです。
その時代に応じた経営を、一人で行えば行うほどリスクが伴います。それは時として倒産への道を歩むことも理解しなければなりません。
M&Aを活用は、自分が発展させてきた事業を、現在に合わせてさらに発展させることも可能であり、それは従業員への生活を守ることにも繋がります。
④後継者不足の問題の解決
現代社会における社長の平均年齢60.1歳。調査開始以来初めての60歳超えとなり、日本の少子高齢化を感じさせる結果となっています。
日本企業の約半数は後継者が未定というデータもあります。
多くの中小企業経営者で、廃業が視野に入っている中、売却だけではなく事業を上手く承継する方法もあります。
スモールM&Aの活用では、そのような後継者問題の解決も大きな注目集める理由となっています。また企業に対して売却という形で継承するだけではなく、親族への承継が最適解の場合もあります。
中小企業経営支援事務所では、様々なご相談をお受けしておりますので、お気軽にお声がけ下さい。
経営者が目指す3つの着地点
縛られない環境において、自分のやりたいように生きる。その上で必要な資産の確保。これは誰しもが手に入れたい生活ではないでしょうか?
その目標を達成するための方法の一つとして、経営者を目指すことは大きな要因の一つです。
しかし、起業するためのスタートダッシュを切るための準備にとらわれたり、起業すること自体を目的としている方も多いのではないでしょうか?
起業するなばら、そのゴールをしっかりと見据える事が、より良い未来を実現するために非常に重要といえます。
①IPO(新規上場)
非常にハードルが高く、経営者のほとんどがその門の狭さに目指すことを難しいと考えています。ベンチャー企業にとってはあまり現実的では無い選択肢です。
②会社・事業継承
代々、家業として継いできた事業ならば話は変わってきますが、自分の力で立ち上げたビジネスであれば、M&Aによる売却が唯一の選択肢となります。
③廃業
廃業は自分の計画通りに事業をたたむことが出来るというメリットがある反面、従業員雇用のトラブルや、廃業に関わる費用により負債が残ってしまうなど、リスクも大きいため、一般的な選択肢ではありません。
M&Aは黒字企業だけが成立するというわけではありません。実は赤字企業でも売買が成立するケースもあります。
まとめ
今回は、今スモールM&Aが注目される理由について解説しました。
一つの会社で定年まで働き続けるという概念から、自分の好きなことをしながら稼いでいく。そういう時代の変化に伴い、起業を目指す方が多くなっていること。
さらに起業するならば、売却する一つのゴールに向かって進んでいくことで、自己資産を増やす最適解の一つです。それはM&Aの普及を加速度的に早めていること、好きな生き方、自由な生き方今の時代の生き方の第一歩となっているのです。