初心者でも分かる中国越境ECの始め方|4ステップで分かりやすく解説
越境ECを始めたいけど、何から手をつけていいか分からない。
そんな悩みはありませんか?
今や越境ECは商品を販売する上で見逃すことの出来ないマーケットです。始め方と手順を以下4ステップで分かりやすく解説していきます。
販路拡大に向けて、中国越境ECを目指してみませんか?
もくじ
ステップ①事前準備
①マーケティング
越境ECにおいて最も重要な項目といえます。コロナ禍において、EC市場は混乱に混乱を重ねた結果、未だ現在も目まぐるしく変化している状況です。
- 自社製品の販売業者
- ナショナルブランドを販売する小売業者
両者どちらも取り扱う商品のテストマーケティングは非常に重要です。
マーケティング例①モール調査
中国モールの出品商品の売れ行き、価格、取り扱い数、競合他社の情報を探る方法です。
また、Amazonや楽天、ヤフーなどの国内ECモールから越境支援を行なっているサービスから開始し、どれくらいの反響が出るのか探る手も有効です。
マーケティング例②商談会や展示会への参加
現地では数多くのイベント開催が行われており、新鮮な情報収集が可能です。ニーズが有るのか、何が売れているのか、踏み込んだ内容も探ることが可能です。
マーケティング例③専門、代行業者への相談
越境ECを行うにあたり、サポートを行う業者が存在します。長年の知識と経験から、戦略やマーケティングの方法まで二人三脚で開始することが出来ます。
ただし、代行業者の中には開店までの支援だけ行い、費用を請求する場合があります。越境ECで重要となるのは、開店までではなく、開店後の成果です。しっかりしたマーケティングや戦略、売上に直結するサポートを行ってくれる業者を選定しましょう。
中小企業経営支援事務所では越境ECを始める方へ、成功へ近づける支援、サポートを行なっています。お気軽にお声がけください。
②禁制品の確認
地域によっては輸出不可の商品もあります。成分の一部が禁制品のため発送出来ないというケースもあります。取り扱い商品は必ず事前に確認を行いましょう。詳細はJETROでも明記されておりますので、ご確認下さい。
③販売商品の準備
販売開始後の潤沢な在庫を確保するための準備が必要です。
中国の市場は日本よりもはるかに爆発力が有り、大量の受注を受けるケースも十分あります。
販売戦略に合わせて適切な在庫管理を行い、欠品を防ぎましょう。
④決済手段の導入
中国でよく使われる決済方法を必ず導入しましょう。
①Wechat Pay
テンセントが2013年より開始した支払いサービスです。日本の加盟店でも既に導入しているという企業も多い決済手段です。
②Alipay
アリババが提供するAlipay。市場シェアは既に54%にもさかのぼっています。
既にこの2つのアプリでモバイル決済の9割以上を占めています。モバイル決済額も年々増加傾向にあることから、必ず導入を検討しましょう。
ステップ②出店編
①出店方法の決定
- 中国のモールへの出店
- 中国現地で自社ECサイトの立ち上げ
- 越境対応のある国内モールへ出店
- 国内自社サイトから発送
以上のような手段があります。ここでは、中国モールに出店する方法と、代表的なモールをご紹介します。
天猫国際 Tmall Global
アリババが運営する中国国内でも最大のシェアを誇るモールです。美容関連の商品が豊富で11月11日のダブルイレブンでは約3兆円をたたき出す実績を誇るなど、Amazonに匹敵するポテンシャルがあります。
京東国際 JD Worldwide
天猫国際に次いで利用客の多いモールになります。
中国では第二位のシェアを持つモールです。日用品や家電などの商品が豊富で、天猫同様11月11日のダブルイレブンの売上は年々右肩上がりです。
②審査基準
①販売ランセンス証明の取得
②開店・出店費用の準備
③売上見込み
④企業としての信用度
等が挙げられます。
厳しい審査が必要となりますが、出店後には信頼性を得ながら商品販売出来る環境構築が可能です。
ステップ③運営編
接客方法
積極的なアプローチ
販売側と購入側では対等目線でやり取りを行います。日本ではお客様ファーストという言葉もありますが、海外では浸透している地域も少ないです。
親しい間柄であるからこそ、信用が生まれるケースもあり、そういった方へ積極的なアプローチを行ったりすると、プラスの購買に繋がります。
チャットの活用
中国ではチャットセールスが一般的です。クイックな対応を心がけ、受け身だけではなくアプローチも積極的に行うことも重要です。
日本とは異なり、納得いくまで質問されるケースが多いので、根気強く接客していきましょう。
顧客とのトラブル回避方法
日本よりも比較的訴訟が多いことを理解しておきましょう。
予期せぬクレームが発生しても適切な対応が出来るように、事前に起こりそうなクレームを予測して必ずECサイト上に明記して下さい。
特に送料、関税などはトラブルが起きやすいので、ECサイトへの明記が必要です。
出荷業務
出荷を行う際には、国際便対応の機関を使う必要があります。ここでは一般的によく使われる2つの配送キャリアをご紹介します。
DHL 国際宅急便
世界220ヵ国以上の国へ輸出可能な国際宅急便です。
配送スピードが非常に速く、日本と中国間であれば翌日に到着も可能です。価格計算は、容積と重量の重い方で計算されます。
軽い荷物でも大きな物の場合高額になるケースがあります。赤外線による容積判断を行うため、凸凹の箱の場合、思わぬ誤差が生じる場合があるので注意しましょう。
EMS(国際スピード郵便)
世界120カ国以上の国へ簡易的に荷物を届けることが出来るサービスです。30kgの制限はありますが、低価格で利用することが出来ます。
ただし地域によっては到着までに時間がかかってしまうこともあるので、配送日程の事前アナウンスは必須です。
クールEMSというサービスでは、食品関連を指定国に送ることも可能です。輸出入禁止の国もありますので、具体的な内容は当ウェブサイトでご確認下さい。
④実践・事業展開
プライベートブランドへシフト
中国モールへ出店するだけでは、競合他社との価格競争に巻き込まれ、早期退店ということもあり得ます。
生き残るためには、利益圧迫をさせない自社ブランドの開発を同時に進めることを推奨します。
複数チャネルでの宣伝戦略
モールだけではなく、自社ECサイトやSNSを活用した様々なチャネルでの商品展開、場合によってはKOLなどのインフルエンサーを活用した商品宣伝を行う戦略が有効になるケースもあります。
特に中国では
- 微博
- 小紅書(RED)
これらのSNSが非常に盛り上がりを見せています。商品の信用性を向上させるには、このような現地アプリを活用した宣伝戦略が非常に重要です。
無駄な投資とならないように、事前マーケティングと販売商品のニーズを考えながら適切にアプローチをかけることで利益拡大に繋がります。
中小企業経営支援事務所では、 越境ECの成功に向けたサポートを行っております。是非お気軽にお声がけ下さい。
まとめ
今回は中国における越境ECの始め方をモール出店にフォーカスして解説しました。主な手順としては
①事前準備
ここでは販売国での禁制品の確認や決済手段の選定などの基本的な準備を行います。そして一番重要となる商品ニーズを探るマーケティングを行っていきます。
②出店
中国のモールでは天猫国際と京东国際の2つをおすすめしました。ハードルは高いが信用性を得るためには有効なモールです。
③運営
受注や出荷業務は国内ECと変わりませんが、日本ではあり得なかったクレームの発生や接客方法は日本と異なること理解しましょう。
④実践・事業展開
価格競争に負けないために、自社ブランドの開発を同時に進め、様々なチャネルでの商品宣伝を行いましょう。
越境ECはこれからの時代には欠かせない販売手段です。世界に目を向けて、可能性を広げていきましょう。