事業再構築補助金の3次結果公開|最低賃金枠を狙う理由と不採択の理由4選

補助金申請をする前に絶対的な不安要素としてあるのが、不採択ですよね。不採択になるくらいなら、余計な時間も費用もかけたくない。そう思っていませんか?

11月30日に第3回の事業再構築補助金の公募結果が発表されました。3次公募より始まった最低賃金枠の採択率は実に80%という非常に高い採択率となりました。

通常枠の採択率と比べ圧倒的に高い割合の最低賃金枠は、条件を満たす場合狙うべきだと言えます。

今回の記事では、採択率の高い最低賃金枠を狙い、不採択に多い4つの理由について解説します。

是非ご参考ください。

最低賃金枠を狙うべき理由

第3回事業再構築補助金の結果

採択結果は以下のようになりました。

参考:事業再構築補助金
第3回公募の結果についてより作成

第3回の公募から新しく始まった最低賃金枠では469件の応募のうち375件が採択。なんと約80%と、非常に高い採択率結果となりました。

【最低賃金枠とは】
最低賃金引き上げの影響に対して打撃を受けている企業向けの救済補助金です。詳しい公募要領はこちらの事業再構築補助金の概要をご確認下さい。

通常枠の採択件数推移

一般的に公募の多い通常枠の採択推移は以下の通りです。

参考:事業再構築補助金 採択結果より作成

通常枠は3割程度の採択率で推移しているため、恐らく今後の採択率も同じ割合で推移することが予想されます。

この状況下では、条件が当てはまるならば最低賃金枠を積極的に狙う事で採択される確率が飛躍的に伸びることが予想されます。

不採択として多い事例4選

①分析不足

自社分析

強みを活かし、弱みを克服するシナリオが出来ておらず、単にやってみたい事業計画になっている場合があります。

これらはSWOT分析を通じて、自分だけではなく社員や第三者の意見も参考にして、それぞれの要素を書き出してみることから始めましょう。

市場分析

新規に取り組む事業に対しての市場分析が甘い場合、事業成功の見込みが非常に薄く見られます。これは他社との差別化を図るために必要不可欠です。

新規に取り組む競合や社の存在や、マーケットのシェア率、ターゲット層を出来るだけ細かく調べる事が出来ると、差別化戦略を立案しやすくなり実現性の高い事業計画となります。

②課題と課題解決が明記されていない

新規事業への取り組みには必ず障害のリスクが存在します。考えられるリスクを事前に書き出してみることが大切です。

リスクを回避、または乗り越えるための対策を書き出すことで、事業計画の精度も高まり、成果に繋がる事業計画に近づきます。

③指針に沿っていない

事業再構築の事業計画には4つの分野が存在します。

審査の際にもこの項目は指針に沿っているかどうかチェックされます。

作成者は指針に沿って記載しているつもりでも、相手に伝わっていないケースが多く、不採択になるケースがあります。

記載内容に対して指針に沿っている旨を細かく明記していきましょう。

詳しい指針内容についてはこちら事業再構築指針をご覧ください。

④新築案件

  • 新しい工場の設立
  • 支店設立
  • リフォーム改善など

このようなケースはコロナの影響にあまり関係がないのでは?と思われがちです。実際に採択となる事例は非常に少ないため、新築案件にて補助金の申請を行いたい場合は、

  • なぜ新しい場所が必要なのか
  • 今の場所で出来ない理由
  • 誰が必要としているのか

このように、新築が必要な理由を内容を細かく明記して理解してもらう必要があります。ただし採択率は非常に低いため、出来るだけ別案件を立案することを推奨します。

目を引く資料作りの4つのポイント

①誤字脱字が無く、読みやすい文章に仕上げる。

誤字脱字が多い場合、確認もせずに雑に申請してきているのかと思われてしまいます。

作成後は実際に声に出して読み返し、誤字脱字や伝わりづらい文脈や文章がないか確認しましょう。

②審査項目を網羅する。

事業再構築補助金の審査にはそれぞれ項目が設けられており、達成が前提条件となります。どのような審査項目があるのかは事業再構築指針の手引きを必ず確認しましょう。

また、単に事業計画を作っただけでは審査員に項目を網羅しているのかどうか伝わらない場合があります。それぞれの項目はクリアしていると明記することが必要です。

③既存事業と新事業のイメージをはっきりとさせる。

コロナの影響による現状把握と、新規事業で業績を回復させるまでの一貫したストーリーを明確しましょう。

さらに数字を使うことでより伝わりやすく実現性が増します。

④適度な写真の使用。

全て文章の場合、単純に読みにくくイメージも伝わりません。

一つの項目に対して1~2個の写真の利用は有効です。

過去採択事例を参考にしながらレイアウトを考えてみましょう。

審査員には時間が無い

審査員も人間であるため、審査に少なからず個人差が生まれます。

読みたくなるような資料、伝わる資料作成を心がける必要があります。

また、審査員は一つ一つの資料を深く見る時間がないのが事実です。実際には一つの資料を20分程度で確認していくため、目を引くような資料作りをしていきましょう。

まとめ

今回は、事業再構築補助金の第3次結果を元に最低賃金枠は積極的に狙うべき点と、事業計画の策定における4つの注意点について解説しました。

最低賃金枠は約80%と非常に高い採択結果となりました。通常枠の約36%の結果と比べても狙うべき補助枠と言えるでしょう。

また、これら4つが不採択理由としてよく挙げられています。

①分析不足
②課題と課題解決の方法
③指針に沿っていない
④新築案件

全てクリアしていくと同時に、審査員の目を引く読みやすい資料作りを心がけましょう。

具体的には

①誤字脱字が無い
②審査項目の網羅
③既存事業と新規事業のイメージをはっきりさせる
④適度な写真の活用

これらは特に意識して資料作成すると良いです。

中小企業経営支援事務所では事業再構築補助金のご相談を受け付けております。採択までのサポートをワンストップで行っておりますので、是非お声がけ下さい。

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