増え続ける越境ECの市場規模|中国の市場シェアを勝ち取るための戦略とは?

なぜ越境ECの市場シェアは増加し、世界に向けて商品を発信しているのか?

実は日本国内の市場は縮小傾向にあり、その要因の一つは少子高齢化です。日本の市場を奪うだけでは生き残れない現実があります。これが、世界の市場へ目を向ける企業が増加している理由です。

また日本製品の良さを上手く伝えることが出来れば、海外消費者からの支持も大きなものとなります。

そんな中、中国での市場規模は右肩上がりに拡大し、今後も拡大を続ける見込があります。中国市場のシェアを勝ち取り、販路拡大を目指してみませんか?

中国の越境EC市場規模

令和2年、中国から日本の商品の購入額が1兆9,499億円、前年対比17.8%増という結果になりました。(参考:経済産業省 電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました。

引用元:経済産業省

これはコロナパンデミックの影響により、ECの利用が爆増した背景がありますが、この流れは止まらずEC市場は増加することが予想されます。

中国国内では、チャットを利用した接客形態が主流で、商品販売まで行っている店舗もあります。

市場のシェアを奪う戦略|4つのアプローチを解説

①KOLの起用

口コミ重要視される中でKOLの存在は、消費者行動に非常に強い影響を与えています。そのため、KOL起用は戦略的に行うべきと言えます。

中国市場ではメディア、広告の発信する情報に対しては信用性が無いと思っている消費者も少なくないようです。KOLが発信する情報の方がより信頼性が高いという認識を持っています。つまり、口コミです。

【KOLとは?】
Key Opinion Leaderの略称で、ある特定の商品やサービスの販売促進を行うにあたり、大きな影響力を持つ専門家です。日本ではインフルエンサーという言葉が主流ですが、それに近いものです。

②SNSの活用

中国では百度という検索エンジンが主に使われています。中国最大の検索エンジンにも関わらず、検索精度がGoogleよりも低いという声も少なくないようで、これも口コミの信用性に繋がっています。

特に消費者が情報収集に使うSNSは以下です。

WeChat

公式アカウントを利用した商品販促が非常に効果的です。

ファッションやコスメ、ITや不動産など、多岐に渡る公式アカウントが開設されており、個人法人どちらにおいても開設可能です。

微博

中国版Twitterのようなアプリです。

微博熱捜という一分単位で更新される最新情報の提供から、常に新しい情報を収集することが可能です。

小紅書

2021年時点で3億人程利用しているアプリです。

若年層の女性に人気があり、ファッションやコスメに特化しています。商品を実際に利用してみた口コミを投稿することが一般的な使い方です。

中小企業経営支援事務所では、このようなSNSを活用したマーケティング戦略も行っております。越境ECに興味がある方は是非お問い合わせください。

③日本製品の良さを伝える

いきなりKOLの起用や、SNSの活用で物が売れるのか?

実は越境ECはそう簡単ではありません。商品自体の認知度が低ければ、売り上げが伸び悩むケースもあります。

会社のトップが商品についてしっかりと伝えることも有効です。商品の説明、開発経緯、想い、このような情報を伝えることも消費者の信頼へと繋がります。

④ナショナルブランドからプライベートブランドへ

特に小売業が越境ECを始める場合、まず当たる壁が価格競争です。既に出回っているナショナルブランドは、信頼性は十分にある反面、取り扱う店舗も多いため消費者はとにかく安く買う事を意識します。

この状態を続けると価格競争による利益圧迫により、早期に退店に追い込まれることも少なくありません。

そこで、ナショナルブランドからプライベートブランドへの切り替え戦略を初期的段階で考えておく必要があります。

自社でしか販売出来ない商品、サービスでの差別化を通じて、プライベートブランドのシェアを徐々に拡大することは非常に重要です。

今後の越境ECの展開

現在の越境EC市場は、中国において非常に大きなマーケットとなっています。しかし、各国に目を向けてみると数年後、数十年後には新しいマーケットが出てくるでしょう。

特にインドや南アフリカでは、人口増加に伴い新しい市場開拓が既に広がっているだけでなく、テクノロジーもスピーディーに浸透しています。

目の前のマーケットのみならず、未来を見据えた戦略を考えることも重要と言えるでしょう。

コロナ収束を見据えて、越境ECに取り組む

コロナパンデミックの影響により、EC利用が増えたことは既に触れた通りです。しかし、今後コロナが収束したからといって、越境ECの市場規模が縮小していくことは考えづらいです。

特に、中国のユーザーがECサイトを利用するのには以下のような理由があるようです。

  • 旅行で訪れた際、気に入った商品だった
  • 製品の質が担保されており、安心

コロナが収束し、各国間の移動が再び自由になれば日本への旅行客も増えることが予想されます。質を落とさず、顧客のもとへ商品を届ける仕組みづくりを今のうちから検討してみるのはいかがでしょうか?

まとめ

現在中国は非常に大きな市場規模となっており、様々な企業が参入しています。

その市場シェアを奪うためにKOL、SNSを活用しながら、日本製品の良さを世界に発信し続ける事が重要です。

小売業であれば、ナショナルブランドからプライベートプライベートへのシフトも考えながら、競合に埋もれない戦略が必要です。

時代の変化と共に常に市場規模に対してのアンテナを張り、ライバル会社に勝つ強い姿勢を持って取り組んでいきましょう。

中小企業経営支援事務所では、越境ECを始める方に向けてサポートを行っております。

お気軽にご相談ください。

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