衰退する旅館経営の3つの課題と対策|補助金活用で新しい時代に備える準備を

コロナが落ち着きつつあるとはいえ、旅館の経営はまだまだ苦しい状況が続いています。

  • 人材不足と確保
  • 売上向上
  • 老朽化・リニューアル

この3点には常に悩まされてはいませんか?

ますます厳しくなる旅館経営では、差別化を図りながら、利用客を獲得することが非常に大切です。

今回の記事では、設備投資やプラン立案で、課題解決を目指す。さらにそのプロセスで使える補助金もご紹介します。

現状維持ではなく、変化をもたらし、経営回復させてみませんか?

課題と対策

課題①人材不足と確保

【課題】人手不足による機会ロス

人材の問題は、コロナ禍前から上位に上がる問題です。コロナの影響にて、ますます人材の課題が重要視されてきました。

  • 人手不足により予約が受けられない。
  • 併設の売店の稼働が出来ない。

このような機会ロスは未然に防ぎたいものです。

求人活動を行い、人員補填をしたところで次に待ち構える課題は人材教育です。

常にハードルの高い、人材の課題をどう解決すれば良いのでしょうか。

【対策①】システム導入によるIT化

例えば、旅館では自動チェックインの導入がまだまだ進んでおらず、人材ありきで作業を行なっている現状です。

チェックイン、チェックアウトの人材を減らすだけでも大きな効率化に繋がります。

ここで使える補助金はIT導入補助金です。

思い切った自動化により、最小人数でお出迎えやお見送りが出来る環境を目指します。

【対策②】スキルマップの作成

「この人の技術やスキルはどれくらいだろう?」

これを社員同士で把握することは、業務効率化に大きな影響を与えます。

旅館の業務では、接客サービスだけではなく、調理やマーケティングも重要です。

ここでは各業務をどこまでこなすことができるのか、段階で見える化を行います。

適切な人材配置だけでなく、人材教育の効率化にも繋がります。

引用元:厚生労働省 旅館業の人材育成のために

課題②売上向上

【課題】インバウンド減、国内利用者の獲得

インバウンドの需要が激減する中、国内の利用者のどのように獲得していくのかは大きな課題です。

宿泊プランの見直し、料理の見直しを通して様々なサービスの向上に取り組んでおられると思います。またGo toトラベルも大きな要素の一つとの声も多いようです。

ここでは宿泊プランに着目し、対策を考えてみます。

【対策】ワーケーションプランの設立

今はテレワークの普及、オフィス以外で仕事をすることも増えてきました。そこで今注目されているのが、ワーケーションです。

【ワーケーションとは?】
ワークとバケーションを組み合わせた造語

特に温泉地のワーケーションは人気が高く、利用客も増加傾向の見込みがあります。

ワーケーションに向けての設備対策

ワーケーション利用には以下のような課題が挙げられます。

  • 通信環境
  • 観光以外の楽しみ
  • コミュニティの作成

設備導入にはIT導入補助金の活用。

観光地全体で盛り上げるには、地域一体となった観光地の再生・観光サービスの高付加価値化事業が活用出来るでしょう。

課題③老朽化・リューアル

【課題】建物が古く、時代に沿わない

古くから続く旅館では、今の時代に合わせた修繕や改装も必要になります。

  • 飲食が出来る場所を増設
  • 客室整備
  • 耐震

【対策】補助金を活用した修繕やリニューアル

これらにも使える補助金が、小規模事業者持続化補助金です。

小規模事業者持続化補助金は現事業を持続させるため、新たな販路開拓を行うために必要な投資に対する補助金です。

補助金一覧

使える補助金4選

補助金名最大補助額補助率
IT導入補助金450万円1/2、2/3
小規模事業者持続化補助金100万円2/3
高付加価値化事業1億円1/2・2/3

IT導入補助金

引用:IT導入補助金

補助金額と補助率

最大補助額 450万円

補助率(1/2、2/3)

想定される活用事例

Wifiルーターやプリンターの導入。
自動チェックイン設備の導入。

持続化補助金

引用元:小規模事業者持続化補助金

補助金額と補助率

最大補助額 100万円

補助率 2/3

想定される活用事例

宿泊施設の一部の改修を行い、コワーキングスペースの作成。

地域一体となった観光地の再生・観光サービスの高付加価値化事業

引用:地域一体となった観光地の再生・観光サービスの高付加価値化事業

補助金額と補助率

項目補助金額補助率
宿泊施設の高付加価値化改修1億円1/2・2/3
観光施設の改修500万円1/2
廃屋の撤去1億円1/2
公的施設の観光目的での利活用
のための民間活力の導入
2,000万円1/2
交通関連5,000万円1/2
実証実験1,000万円1/2

想定される活用事例

廃屋を撤去し、新たに飲食施設を建設。
ワーケーション環境設備導入のため、コワーキングスペースの導入。

まとめ

今回の記事では、旅館経営者が抱える課題を補助金で解決する方法について解説しました。

【人材不足・確保】
ITツールやシステムの導入で業務効率化を行う。またスキルマップによる人材配置の最適化を行いましょう。

【売上向上】
ワーケーション活用の新プランにより、新しい利用用途での顧客を捕まえましょう。

【老朽化・リニューアル】
時代に応じた修繕や改装は、補助金を活用して販路開拓を目指しましょう。

依然として課題の多い旅館経営ですが、生き残るためには差別化を図り、強み特化型の旅館を目指すべきだと言えます。

是非補助金を活用しながら、新しい分野への取り組みを始めてみませんか?

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