越境ECの中国進出はもう遅い!?まだまだ間に合う中国進出とその戦略とは?

いまさら越境EC中国進出なんてもう遅い。そうお考えではありませんか?
実はこのまま日本市場のみで販売を継続する方が危ぶまれる時代となってきています。

なぜなら、日本は少子高齢化で新しいイノベーションもなかなか起きず停滞している状況。それに伴い廃業に追い込まれる中小企業も増加傾向となっています。

世界最大規模の中国市場への参入はまだまだ間に合います。

今回は中国市場へ参入するべき理由と、その戦略までお伝えします。未だなお。拡大傾向にある中国へ向けて販路拡大を目指しませんか?

越境ECにおける中国の市場規模

まずは日本と中国の越境EC市場の状況を確認してみましょう。

日本商品の購入額

参考:経済産業省 電子商取引に関する市場調査より作成

令和二年、日本は約1兆9,499億円の商品やサービスを中国へ販売を行っております。中国の越境ECにおける総購入額の約45%を日本から購入しており、日本製品の人気の高さが分かります。

特に人気の高い商品としては化粧品や美容関連グッズで、レディース、メンズ用品ともに強く支持されています。

中国市場のEC市場推移

引用元:日本貿易振興機構 中国 EC 市場と活用方法

2010年より、EC小売り額とシェアは年々増加傾向にあります。

コロナウィルスのパンデミックの影響により、ECサイトでの購入額が爆発的に成長しました。そして止まることなく成長し続けています。

市場からの新しいサービスの立ち上げや、人気のKOLの登場など、状況は早いスピードで変化しながら加速度的に増加していくことが推測されます。

各モールのシェア率

参考:日本貿易振興機構のデータより作成

中国国内における越境ECプラットフォームの使用シェア率です。

天猫国際と考拉海購はアリババが運営する巨大プラットフォームです。この2つで全体の49.1%を占めており、利用客数も多いプラットフォームです。

天猫国際 TMall Global

天猫国際

中国国内最大シェアのTMall。その中で越境ECに特化したプラットフォームが天猫国際(TMall Global)です。日本から出店する際も、天猫と違い現地に法人を作る必要が無いため、参入候補にまず入るモールです。

ただしライバル会社が多く、出店条件もしっかり確認する必要があります。

考拉海購

考拉海購

天猫国際に次いで中国の越境EC市場を引っ張るプラットフォームです。膨大な保税倉庫面積を確保しており、80カ国以上から1万点以上ものブランドを取り使う巨大プラットフォームです。主に日用品や雑貨が多く取り扱われています。

京東国際 JD Worldwide

京東国際

マーケットプレイスだけではなく、直販モデルに特化させていること。消費者まで直接商品を届ける仕組みで天猫との差別化を行っています。家電、日用品が豊富で日本製品の取り扱いも年々増加傾向に有ります。

こちらもライバル会社が多く、熾烈な価格競争も理解する必要が有ります。

蘇寧国際(蘇寧易購)

蘇寧易購

蘇寧電気が運営する家電に強いECプラットフォームです。粗悪な家電が多く流通している中国にとっては日本製品家電の人気は非常に高いものとなっています。特に炊飯器、近年では血圧計などは高い人気です。

唯品国際(唯品会)

唯品会

大型モールと比べ、小規模ではありますが正規品の仕入れルートの確立により、安心感を持って購入できるという消費者メリットがあります。短い期間内で一定の割引を行うフラッシュセールスにて、ブランド品を安価に購入出来る仕組みを強みとします。

中国の大型イベント

11月11日(Wイレブン)

アリババが始めた11月11日に行う販売促進イベントです。日本でよく聞く楽天のお買い物マラソンのような、大型イベントです。

ここでは多数の競合他社が、常識を超える価格帯での出品や多額の宣伝費を投入するなど、物と人が目まぐるしく動く時期です。

中国ではこの日が一番の山場といっても良いでしょう。この日に向けた準備や戦略は非常に重要となります。

618(618商戦)

6月18日

京東が始めたダブルイレブンに次ぐ大型の通販イベントです。この日も大きな山場となるため、ダブルイレブン同様に様々な企業が参戦するイベントです。

年間の通販イベント

Wイレブンや618商戦以外にも小規模から大型まで豊富な通販イベントを開催しています。

自社の販売する商品に適合するイベントは必ずあります。Wイレブンや618商戦では競合に負けてしまい、上手く結果が出せない場合は、どのイベントに焦点を当てて販売戦略を立てていくのかが重要となります。

中国の市場で商品を売る戦略

ライブコマース

【ライブコマースとは?】
オンラインで実際の店舗に訪れているかのような接客をしてくれるサービスです。

中国ではライブコマースが非常に普及しており、メディア宣伝に対して信用を欠く消費者の中で話題となっています。

ライブコマースにおいて、企業の社長が自ら宣伝を行ったり、KOLの活用により爆発的な売上を立てることも戦略の一つです。

中長期戦略

中国は大きな市場とはいえ、最初から物が売れるとは限りません。日本でも同様に、大きなモールへ出店したからといって、飛躍的に売上が伸びるケースは少ないのと同じです。

越境ECに参戦するにあたり、事前のマーケティングに時間をかけること。様々なチャネルでの宣伝。これらを愚直に継続することで顧客の信用性を勝ち取ることが可能となり、売上が伸びる結果へと繋がります。

ナショナルブランドからプライベートブランドへ

小売販売で一番悩まされる問題は価格競争です。特に大型イベント時には割引での集客は当たり前となっています。また、それ以外にも顧客からの値下げ要望も少なくありません。

価格を下げて戦う体力も延々と続けていれば、利益圧迫による退店を余儀なくされる企業も多いのが現実です。

利幅を稼ぐには、少しずつプライベートブランドのシフト戦略が大切です。他社がどのような商品を出しているのかを細かく分析し、差別化を自社のブランドとしていくことが非常に重要です。

ワントゥワンで接客する力

一つの宣伝で、顧客を大量に流入させ、一気に商品を出荷する。このような単純な方法では持続的な売上は見込めません。

一人一人のお客様に的確なアプローチをしていく地道な接客は、安定した顧客獲得に繋がります。

中国は情報検索よりも口コミ

中国では百度という検索エンジンが主に使われています。中国最大の検索エンジンにも関わらず、検索精度がGoogleよりも低いという声も少なくないようです。

口コミによる情報が重要視される要因の一つです。

中国の消費者は一体何の情報源を軸に商品を調べているのでしょうか?

WeChat

公式アカウントを利用した商品販促が非常に効果的です。

ファッションやコスメ、ITや不動産など、多岐に渡る公式アカウントが開設されており、個人法人どちらにおいても開設可能です。

微博

中国版Twitterのようなアプリです。

微博熱捜という一分単位で更新される最新情報の提供から、常に新しい情報を収集することが可能です。

小紅書

2021年時点で3億人程利用しているアプリです。

若年層の女性に人気があり、ファッションコスメ特化しています。商品を実際に利用みてみた口コミを投稿することが一般的な使い方です。

中小企業経営支援事務所では、このようなSNSを活用したマーケティング戦略も行っております。越境ECに興味がある方は是非お問い合わせください。

まとめ

今回は越境ECで盛り上がりを見せる中国での市場規模から戦略まで解説しました。

中国のモールシェアでは、天猫を筆頭に、考拉、京東、蘇寧、唯品会がよく使われています。それぞれのモールには特色があり、自社の取り扱う商材に合わせて選んでいきましょう。

また中国の消費者は日本とは異なり、SNSを活用した情報収集が主流です。Wechat、微博、小紅書などを活用しながら、複数チャネルでの商品宣伝を行うことでより信頼を勝ち取ることが出来ます。

また、その市場特性を理解しながら、中長期の目線で経営していくことが、最終的な利益拡大に繋がります。

越境ECをワンストップでサポート|壁を乗り越えて成功の鍵をつかみ取れ

越境ECを始めたいと思いながら、海外で物を販売したら発送したりすることに不安を感じて踏み出せないままになってはいませんか?

悩みや壁を感じる理由は、知識不足から来る行動力の低下という悪循環です。

最初は誰でも不安に思いますが、海外市場にはまだまだ成功の鍵が落ちています。少しの知識と勇気で成功のチャンスを掴むことが出来るかもしれません。

そして、越境ECの運営に慣れるまではワンストップでサポートしてくれるコンサルティング会社と二人三脚で取り組むことも非常に有効な手段です。

この記事では、越境ECを始めるにあたっての悩みや壁、そしてそのハードルを少しでも下げるために、どのようなサポートを受けることが出来るのか解説します。

あなたも成功の鍵を是非一緒に拾ってみませんか?

越境ECでよくある悩みと壁4選

①外国語の知識

越境ECにおいて、言語はネイティブレベルは必要無い。基礎レベルで対応可能。アメリカの大型モール、ebayの統計でも基礎レベルがあれば運営は可能と答える経営者が大多数です。

しかし言語レベルと売上は比例はしないといは言え、

  • もっとナチュラルに顧客対応したい。
  • 顧客満足度を上げるため、ヒアリングを通じてリサーチしたい。
  • お客様は具体的なアプローチやレコメンドを行いたい。

お客様との接触を望めば望むほど、言葉の壁を感じるシーンは多くなります。
でも、一から言語を勉強する時間もありませんよね。

このような場合は、消費者対応サポートを行なっているコンサルティング会社と協力すると、非常に円滑な顧客対応が実現します。

さらに、多国語への理解も深まり、自分自身の言語レベルの向上にも繋がるでしょう。

②初期費用等の資金

越境ECを始めるにあたり、どれくらいの資金が必要になるのかは知りたい情報の一つですよね。

例えば中国の大型モール、天猫国際では出店費用にはおおよそ300万~350万円ほど発生します。思ったより高額な初期投資が必要になることもあり、出店を躊躇してしまいがちですよね。

この場合は、補助金の活用を通じてリスクを減らすと同時に、未来への投資の覚悟を決めることも大切です。

補助金申請

  • 事業再構築補助金
  • ものづくり補助金
  • IT導入補助金

このように越境ECを行うためにも使える補助金も存在します。

中小企業経営支援事務所では2020年採択率100%の実績から、あなたをサポートいたします。是非お気軽にお声がけ下さい。

未来への投資

現在日本の市場は縮小傾向にありますが、世界に目を向けると非常にEC市場が活発です。特にコロナウィルスのパンデミックの影響からは市場が急速に伸びてきました。

日本でのインバウンドを狙った集客が見込めない中、越境ECを通じた投資は間違いではありません。

しっかりとした戦略を立てながら、中長期で正しく運営することで、利益に繋がる投資となるでしょう。

③自社商品の認知と集客

  • 商品の認知度
  • 集客

ナショナルブランドであれば、競合他社が多数存在しており、プライベートブランドならば認知度が低い状態にあるため、集客が難しいと感じることもあります。

ただ出店するだけでは集客は見込めません。その販売国によって適した宣伝方法があることを理解しましょう。

中国を例に挙げると、SNSやライブコマースを中心としたオムニチャネルでの宣伝、口コミが集客、販売に直結しています。

消費者にいかに信頼を与えるか、最も重要性の高い項目は口コミです。販売国のアプリをフル活用することは、現在の集客ツールとしては有効な手段です。

④価格競争

小売業者が必ず悩まされる問題と言ってもよいのが、他社との価格争いです。

越境ECの市場では、ライバルは全世界です。熾烈な価格争いによる利益圧迫で早期退店を余儀なくされるケースも少なくありません。

現在の市場で人気のある商品や、その成分や作られ方、商品の販売価格等。あらゆる情報の分析を行い、自社製品の差別化を行うことが大切です。

そうして差別化した商品をPBとして自社サイトで販売を行い利益拡大を目指す。

これが越境ECを成功に導く、1つの戦略になります。

中小企業経営支援事務所ならではのサポート

中小企業経営支援事務所では、中国を中心とした越境EC市場への参入をサポートしております。

越境ECに対する不安やお悩みを解決しながら、販路拡大や利益増幅に向けてワンストップでサポート。また二人三脚で運営することで、より安心感を持っていただけるようにご対応します。

越境ECサポートをお考えの方は是非お気軽にお問い合わせください。

成功の鍵

①戦略

越境ECを成功させるためには戦略は非常に重要です。戦略は以下のような順序で行います。

特に重要なマーケティングにはしっかりと時間をかけても良いでしょう。反対にマーケティングに失敗すると、今後の戦略もドミノ倒しのように崩れてしまいます。

マーケティングでは市場規模やライバル情報、販売商品の適合等、様々な情報の調査を行った上、自社製品がその国や地域で売れる見込みがあるのかを確認します。

見込みの確認をするためには、テストマーケティングの実施も非常に有効です。

②スピード感のある行動力・決断力

経営者自身の行動力と決断力は、越境ECを成功と失敗を大きく左右します。

例えば中国のモールでは、日本同様様々な広告が存在し打ち出すことが可能です。売れそうな商品と認知された場合に広告の打ち出しの声がかかる場合もあります。

この時に即決できるかどうかは売上に直結します。良い広告と悪い広告の見極めは非常に難しいですが、売れる広告はたくさん存在します。

断りが続くと今後声がかからなくなったり、不利な状況に陥るケースもあるため常に速い行動力と決断力が求められます。

失敗しない越境ECのために、中小企業経営支援事務所では越境ECを積極的にサポートいたします。知識と経験から、成功へ導く越境EC運営をバックアップします。是非お声がけ下さい。

まとめ

越境ECにおける大きな壁は
①言語
②資金
③認知と集客
④価格競争

そして成功を掴むためにはマーケティングを中心とした戦略、スピードある行動力と決断力です。

運営においては必ず壁に当たることもあり、なかなか自分一人では乗り越えられない場合もあります。越境ECのサポートを受けながら二人三脚で運営を進める事も有効な手段であり、早期退店のリスクも大きく軽減出来ます。

まずは相談しながら、海外の感覚を研ぎ澄ませていくことも大切です。

越境ECの運営は英語が出来なくても出来る!?壁を感じたらまずは行動

越境ECに興味はあるけど、英語が出来ないから踏み出せない。今から勉強する時間も無い。

そんなお悩みはありませんか?
実は越境ECは英語が出来なくても参入出来ます。

なぜなら今や越境EC支援サービスの普及、また中小企業経営支援事務所でも他言語サポートを行うなど、越境ECに対する支援やサポートが非常に充実してきているからです。

この記事では、越境ECがなかなか踏み切れない方、もう言葉の壁はありません。その理由と運営方法について、知っていきましょう。

言語は手段

よく勘違いしてしまいがちなのは、英語が出来るから仕事や商売が出来る。
これは大きな勘違いです。

越境ECでも同じで、商品を販売するには市場を理解して分析するマーケティング力。顧客に対する正しい接客知識。

これらを踏まえて、プラスアルファの語学力となります。英語レベルは大したことないが、売上が好調という企業はたくさんあります。

そのような企業は一体どのように運営しているのでしょうか?

どれくらいの英語レベルで運営出来るのか?

ebayの調査によると、英語は基礎会社レベルで運営している企業が約7割を占めています。

参考:ebay 越境ECに必要な英語レベルとは?

一つの商品を文章で伝えるためには、ネイティブレベルの英語は必要が無いということです。

商品の説明を行う際には、いかにシンプルに、無駄な言葉を省いて伝える事の方が大事です。

中小企業経営支援事務所では言語に不安を感じている方の越境ECもサポートしています。まずはお気軽にご相談下さい。

商品説明と顧客対応

顧客とのやり取りは翻訳ツールの活用で

商品を販売していくと、顧客からの質問は必ず寄せられます。その内容は、最初はしっかり応えられるか不安に思うこともありますが、翻訳ツールを活用すれば十分対応可能なレベルです。

接客はパターン化する

運営を長く続けていれば寄せられる質問もある程度パターン化されることにも気付くはずです。よく寄せられる質問に対しては予め商品説明欄に記載するなどするとより親切なサイトとなります。

さらに接客を続けていけば自分の学びとなり、基礎会話レベルなら翻訳ツールを使わずに対応が出来るようになります。

運営サイトの翻訳方法

Google翻訳ツールの活用

無料の翻訳ツールの代表格はGoogle翻訳です。
Google翻訳は2016年にAIを導入してから、その精度は驚くほど向上しました。

現在では意味が伝わらないことがほとんどなくなるまでの精度となっています。越境ECのサイト準備の翻訳や、顧客対応で急遽翻訳しなければならない場合などには十分活用することが出来ます。

有料の機械翻訳

無料の機械翻訳よりも、さらに精度を上げたいと思う場合には、有料の機械翻訳サービスの活用も視野に入れてみましょう。

翻訳会社の活用

運営サイトの翻訳を機械翻訳のみで行うことに不安を感じる方も多いはずです。そこで翻訳会社を利用する手段も有効です。

多岐にわたるジャンルの取り扱いがあり、依頼するジャンルに特化した翻訳会社を選ぶようにしましょう。

翻訳会社を使う注意点

【納品日程】
翻訳会社は、その会社を通じて翻訳専門としたフリーランスへの依頼を行い、文章校正から確認までを行うため、納品に非常に時間を要します。

サイト作成までの期限は十分考慮して依頼するようにしましょう。

【高単価】
人が関与するため、機械翻訳よりも単価は高くなります。基本的には文字単価で計算する会社が多いため、自分で翻訳できる部分は自分で行い、出来る限りコスト削減していきましょう。

ポストエディットの活用

機械翻訳よりも高単価、人の翻訳よりも低単価というちょうど間のサービスです。

これは機械翻訳された文章を人が確認するという流れで、全ての文章を一から翻訳しないため割安になります。

最近ではポストエディットによる翻訳も主流となってきており、活用のシーンがあるからは是非参考にしてみて下さい。

まとめ

今回は越境ECを運営するために必要な英語力について解説しました。

結果としては基礎レベルの英語が出来れば全く問題がありません。

語学力はあくまで手段の一つに過ぎず、大切なことはその先にあるマーケティングや販売戦略です。

近年ではGoogle翻訳の精度向上や、優れた翻訳会社、ポストエディットのコストパフォーマンスの良いサービスの普及から、自分自身が英語が出来なくとも十分運営できる環境が整ってきました。

語学の壁に悩まされず、まずは一歩を踏み出してみる事が重要です。そしてその一歩は大きな可能性を広げることに繋がります。

越境ECとは?国を越えた商品販売は当たり前の時代|海外に目を向ける重要性

越境EC、小売業を運営していると一度は聞いたことがあるかもしれません。
そんな越境ECとは、一体どのようなものなのでしょうか。

日本国内での販売でそれなりに回っているから自分には関係ない、そうお考えではありませんか?

残念なことに、日本の市場は縮小傾向にあり、数年先も同じ状況が続くとは限りません。日本だけではなく、海外の市場にも目を向ける時代が少しずつ近づいてきています。

この記事では、越境ECとは一体何なのか?その手順と販売戦略について解説します。

まずはその知識だけでも覚えておくと、今後の運営も有意義なものになるのではないでしょうか?

越境ECとは

越境ECが注目される背景

世界では越境ECをどれくらいの人が利用しているのでしょうか?

参考:経済産業省 令和元年電子商取引に関する市場調査資料から作成

日本の利用率が6%と著しく低いことに比べて、香港では一度でも越境ECを利用したことがある人が75%。市場規模の上位に位置する中国は42%、アメリカは34%となっています。

知らない間に、世界では海外から物を買う事が当たり前の世の中になっているということです。

これからのITテクノロジーの加速度的な発展が見込まれ、ますます越境ECの利用者が増加すると予測されています。

越境ECの拡大予測

参考:経済産業省 令和元年電子商取引に関する市場調査資料から作成

2027年には越境ECの拡大予測4兆8,561億USドルとされており、決済手段の簡素化、配送技術の発達により、更に越境ECが利用しやすくなる未来が見えてきます。

日本から世界へ目を向けるべき理由

ここで注目するべきは日本の越境EC利用者が著しく低いことです。実は日本において海外製品を買わずとも高品質な商品を比較的低価格で購入する環境が整っています。

そのため、越境ECの知識がまだまだ浸透しているとは言えません。

海外から日本へ目を向けると、コスメ、化粧品などの高品質な商品を必要としている人や正規品への安心感があると応える方が多く、日本から世界へ商品を販売するには最適の時代と言えるのではないでしょうか。

越境ECの重要性

少子高齢化という言葉は日頃ニュースでも良く話題となり、日本の問題の一つです。

少子高齢化は消費者減少に繋がり、経済的ダメージも大きなものとなります。

商品が今まで以上に売れない市場がすぐ近くまで来ているという現実に目を向ける必要が有ります。

現状は維持出来ているからといって、数年後も同じ状況が続くとは限りません。世界に目を向けると、市場が拡大している国や地域に向けての販路拡大は視野に入れておくべき重要なことだと言えるでしょう。

越境ECのスタートアップを支援します

中小企業経営支援事務所では、越境ECを始めようと思っている方をバックアップいたします。中国企業とのマッチングから、消費者対応まで幅広くサポートいたしますので、是非お気軽にご相談下さい。

越境ECの始め方

越境ECを始めるにあたり、運営プロセスは日本国内でのECサイト運営と大差はありません。海外から認知させるプラットフォームへの出店、自社サイトの構築が大切です。

ここでは大きく分けて以下2つの事業モデルをご紹介します。

①販売国又は日本のECプラットフォームに出店

アメリカならばamazonやWalmart、中国ならば天猫国際や京東国際など、販売国でのECモールに出店する方法です。

配送モデルとしては、消費者へ直送する方法が代表的です。モールが保有する倉庫へ納品し、出荷対応を行う保税区モデルと呼ばれる配送方法もあります。AmazonのFBAなどがその例です。

参考:各種公開情報より作成

②自社サイトからの直接販売

自社ECサイトを立上げ、運営販売する方法です。ECサイトを自国又は販売国で立ち上げる決定が必要です。

日本のプラットフォームから商品を販売することが一番ハードルが低く、テストマーケティングしやすい反面、自社製品を海外で認知させることも難しくなります。

最終的な運営方法としては、マーケティングを通じて土台と戦略を練りながら、海外モールと自社サイトの両方を展開する方法が良いでしょう。

参考:各種公開情報より作成

越境ECで失敗しないために

プライベートブランドの確立

越境ECの市場では、ライバルは世界です。参入企業が非常に多い市場の中では、熾烈な価格争いが行われています。

モールのみでの販売だけでは価格競争の波に負けてしまうリスクもあるため、自社サイトへの流入を行い、プライベンートブランドの販売を通じて利益を取ることが大切です。

売れた物や売れる物、時には顧客と直接の会話からニーズを読み解き、自社製品にとにかく取り入れ、商品開発にも力を注ぐ必要があります。

複数チャネルでの宣伝・販売戦略

モールに出店したからといって、すぐに商品が売れるわけではありません。日本でのECサイト運営と同じように、戦略を立て、地道な接客と宣伝活動は必要となります。

現在ではSNSからの流入が主流であり、より信頼性を高める口コミが非常に重要となっています。

販売国でのSNSの活用しながら、一つのモールだけで販売するのではなく、複数の販売箇所を作るなどして、より消費者に認知される商品を作りましょう。

越境ECの注意点

変わり続ける市場

越境ECの市場は日本の市場よりもはるかに早いスピードで動きます。

商品価格や禁制品で商品が売れなくなったり、時には物流のストップで供給が出来ないなど、状況は1日単位で変化すると考えなければなりません。

常に現状の把握をしなければならないため、情報収集は怠ることが出来ないのが注意点です。

禁制品と法的理解

日本では当たり前だったことは、販売国では法的に禁止されていることもあります。例えば加工食品に含まれる成分が、輸入禁止品目だった、等と言う事例もよくあることです。

事前に販売出来る商品かどうかを確認する必要があります。

物流

越境ECでは国をまたいだ配送になるため、不安を感じる人も少なくありません。

引用:経済産業省 越境 EC における配送について重視すること

特に配送料金に関してはとても重要と応える利用者が半数以上です。

海外への配送料金は、日本国内の配送と違い料金体系も複雑であり、理解に悩むところではありますが、消費者への安心感を与えるためには必ず明記しましょう。

例えば、ある程度の配送料金の平均値から一律の値段を表記すると分かりやすく、離脱率低下に繋がります。

まとめ

今回は越境ECとは一体どのようなものなのか?日本市場が縮小傾向にある中、世界へ目を向けると様々な可能性をつかむチャンスがあります。

越境ECは海外モール出店と自社サイト運営を併用して行いながら、一人一人の顧客に商品のレコメンドを行うことが大切です。

また信用性が重要視される中、SNSなどを活用した複数チャネルでの商品宣伝が有効です。

越境ECは、これからの時代には避けては通れない道となるかもしれません。是非、チャンスを掴んでみてください。

越境ECは個人事業主でも運営可能!中国市場に出店するための必要資金と補助金申請

越境ECを始めるにはどれくらいの資金はいくら必要なのか、まとまった資金があるわけでもない個人でも始めることは出来るのだろうか?

このようなお困りごとはありませんか?

今は個人事業主でも事業を始めやすい環境であり、越境ECに役立つ補助金も豊富に存在します。

この記事では、今から越境ECを個人で始めたいとお考えの方に向けた、資金調達方法と中国のモール、天猫国際にフォーカスして出店費用を解説します。

中小企業経営支援事務所では2020年において補助金採択率100%を達成しました。補助金や越境ECに興味のある方は是非お声がけ下さい。

補助金・助成金の申請

個人事業主や中小企業経営者には、その事業の目的に合わせて補助金や助成金といった、支援を受ける事が可能です

非常に大きなメリットとして、返済義務が無いことが挙げられます。ただし複雑な書類の作成など、事前準備に時間がかかることを理解しておきましょう。

越境ECには様々なITツールを活用するケースがありますので、IT導入補助金は特に抑えておきたい補助金です。

事業再構築補助金

引用元:事業再構築補助金

最大補助金額:1億円
管轄:経済産業省
主な補助対象:建物費、機械装置・システム構築費、クラウドサービス利用料等
目的:中小企業の業態転換や新分野展開等による事業の再構築を支援する補助金

事業再建築補助金本サイト

ものづくり補助金

引用元:ものづくり補助金総合サイト

最大補助金額:1,000万円
管轄:経済産業省
主な補助対象:機械装置・システム構築費、クラウドサービス利用料等
目的:中小企業等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援する補助金

ものづくり補助金総合サイト

IT導入補助金

引用元:IT導入補助金

最大補助金額:450万円
管轄:経済産業省
主な補助対象:売上向上や業務効率化を実現するITツール目的中小企業等が自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助することで、業務効率化・売上アップをサポートするための補助金

IT補助金2021

中国のモールに出店するためのマージン

出店費用の確認する前に、まずはどこのモールに出店するべきかを確認しておきましょう。越境ECにおいては、マーケティングが非常に重要になってきます。商品や売れ行き、人気度などは常にチェックしていきましょう。

中国で代表的なモールとシェア率

消費者が利用している天猫国際では26.7%と大きなシェアとなっています。また、2021年の11月11日(独立の日)では11日間で5403億元(約9兆6400億円)の売上結果を出しています。 前年の4982億元を大きく上回っており、ますます盛り上がりを見せてくれる市場と言えるでしょう。

ここではそのシェア一位にある天猫国際に出店するための費用を確認してみましょう。

出店には多額の費用が発生するモールが多く、1年目では最大約1100万~300万円程度、2年目以降は50~100万円はおおよその固定費となります。
(記事投稿時点のレートで計算)

保証金

天猫国際へ出店するための保証金は、運営するために必ず支払う必要があります。また、運営店舗の違反行為により、消費者から賠償金請求が有った場合にも利用されます。

参考:天猫国际资费标准 Tmall Global Fee Standardsにより作成

年会費

取り扱い品目により、2万元~6万元(約35万~107万円)が発生します。
(記事投稿時点のレートで計算)

技術料

品目により異なり、売上金の0.5%~5%が目安です。

越境ECの注意点

補助金を使えるなら使う。これは資金調達の有効な手段です。特にECではシステム導入などに費用が発生する場合もありますので、この場合はIT導入補助金の活用が出来ます。

しかし、初期費用の確保が出来て出店の確約が取れたから、すぐに商品が売れるわけではありません。特に中国では、その市場の大きさの分、競合が存在します。

焦らず慎重な判断と決断をしながら、上手く市場に商品をはめていく戦略が必要です。

中小企業経営支援事務所では、補助金申請だけでなく、越境ECを成功させるためのサポートをワンストップで行っております。是非お気軽にご相談下さい。

まとめ

中国のモールで越境ECを始める場合、1年目では約300万前後、2年目からは50~100万円の固定費が発生します。

出来る限りコスト削減するには、補助金の活用も非常に有効です。EC運営に伴うシステム導入にはIT導入補助金などの活用がおすすめです。

このように補助金の活用を行うことで、越境ECへの参入ハードルが一気に下がるケースがあります。

2021年の独身の日(11月11日)では、11日間で5403億元(約9兆6400億円)の売上結果を出しています。これは前年を大きく上回る結果です。このように伸び続ける越境EC市場には、まだまだ可能性が多く残されています。

是非新しい市場に挑戦してみませんか?

増え続ける越境ECの市場規模|中国の市場シェアを勝ち取るための戦略とは?

なぜ越境ECの市場シェアは増加し、世界に向けて商品を発信しているのか?

実は日本国内の市場は縮小傾向にあり、その要因の一つは少子高齢化です。日本の市場を奪うだけでは生き残れない現実があります。これが、世界の市場へ目を向ける企業が増加している理由です。

また日本製品の良さを上手く伝えることが出来れば、海外消費者からの支持も大きなものとなります。

そんな中、中国での市場規模は右肩上がりに拡大し、今後も拡大を続ける見込があります。中国市場のシェアを勝ち取り、販路拡大を目指してみませんか?

中国の越境EC市場規模

令和2年、中国から日本の商品の購入額が1兆9,499億円、前年対比17.8%増という結果になりました。(参考:経済産業省 電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました。

引用元:経済産業省

これはコロナパンデミックの影響により、ECの利用が爆増した背景がありますが、この流れは止まらずEC市場は増加することが予想されます。

中国国内では、チャットを利用した接客形態が主流で、商品販売まで行っている店舗もあります。

市場のシェアを奪う戦略|4つのアプローチを解説

①KOLの起用

口コミ重要視される中でKOLの存在は、消費者行動に非常に強い影響を与えています。そのため、KOL起用は戦略的に行うべきと言えます。

中国市場ではメディア、広告の発信する情報に対しては信用性が無いと思っている消費者も少なくないようです。KOLが発信する情報の方がより信頼性が高いという認識を持っています。つまり、口コミです。

【KOLとは?】
Key Opinion Leaderの略称で、ある特定の商品やサービスの販売促進を行うにあたり、大きな影響力を持つ専門家です。日本ではインフルエンサーという言葉が主流ですが、それに近いものです。

②SNSの活用

中国では百度という検索エンジンが主に使われています。中国最大の検索エンジンにも関わらず、検索精度がGoogleよりも低いという声も少なくないようで、これも口コミの信用性に繋がっています。

特に消費者が情報収集に使うSNSは以下です。

WeChat

公式アカウントを利用した商品販促が非常に効果的です。

ファッションやコスメ、ITや不動産など、多岐に渡る公式アカウントが開設されており、個人法人どちらにおいても開設可能です。

微博

中国版Twitterのようなアプリです。

微博熱捜という一分単位で更新される最新情報の提供から、常に新しい情報を収集することが可能です。

小紅書

2021年時点で3億人程利用しているアプリです。

若年層の女性に人気があり、ファッションやコスメに特化しています。商品を実際に利用してみた口コミを投稿することが一般的な使い方です。

中小企業経営支援事務所では、このようなSNSを活用したマーケティング戦略も行っております。越境ECに興味がある方は是非お問い合わせください。

③日本製品の良さを伝える

いきなりKOLの起用や、SNSの活用で物が売れるのか?

実は越境ECはそう簡単ではありません。商品自体の認知度が低ければ、売り上げが伸び悩むケースもあります。

会社のトップが商品についてしっかりと伝えることも有効です。商品の説明、開発経緯、想い、このような情報を伝えることも消費者の信頼へと繋がります。

④ナショナルブランドからプライベートブランドへ

特に小売業が越境ECを始める場合、まず当たる壁が価格競争です。既に出回っているナショナルブランドは、信頼性は十分にある反面、取り扱う店舗も多いため消費者はとにかく安く買う事を意識します。

この状態を続けると価格競争による利益圧迫により、早期に退店に追い込まれることも少なくありません。

そこで、ナショナルブランドからプライベートブランドへの切り替え戦略を初期的段階で考えておく必要があります。

自社でしか販売出来ない商品、サービスでの差別化を通じて、プライベートブランドのシェアを徐々に拡大することは非常に重要です。

今後の越境ECの展開

現在の越境EC市場は、中国において非常に大きなマーケットとなっています。しかし、各国に目を向けてみると数年後、数十年後には新しいマーケットが出てくるでしょう。

特にインドや南アフリカでは、人口増加に伴い新しい市場開拓が既に広がっているだけでなく、テクノロジーもスピーディーに浸透しています。

目の前のマーケットのみならず、未来を見据えた戦略を考えることも重要と言えるでしょう。

コロナ収束を見据えて、越境ECに取り組む

コロナパンデミックの影響により、EC利用が増えたことは既に触れた通りです。しかし、今後コロナが収束したからといって、越境ECの市場規模が縮小していくことは考えづらいです。

特に、中国のユーザーがECサイトを利用するのには以下のような理由があるようです。

  • 旅行で訪れた際、気に入った商品だった
  • 製品の質が担保されており、安心

コロナが収束し、各国間の移動が再び自由になれば日本への旅行客も増えることが予想されます。質を落とさず、顧客のもとへ商品を届ける仕組みづくりを今のうちから検討してみるのはいかがでしょうか?

まとめ

現在中国は非常に大きな市場規模となっており、様々な企業が参入しています。

その市場シェアを奪うためにKOL、SNSを活用しながら、日本製品の良さを世界に発信し続ける事が重要です。

小売業であれば、ナショナルブランドからプライベートプライベートへのシフトも考えながら、競合に埋もれない戦略が必要です。

時代の変化と共に常に市場規模に対してのアンテナを張り、ライバル会社に勝つ強い姿勢を持って取り組んでいきましょう。

中小企業経営支援事務所では、越境ECを始める方に向けてサポートを行っております。

お気軽にご相談ください。

初心者でも分かる中国越境ECの始め方|4ステップで分かりやすく解説

越境ECを始めたいけど、何から手をつけていいか分からない。
そんな悩みはありませんか?

今や越境ECは商品を販売する上で見逃すことの出来ないマーケットです。始め方と手順を以下4ステップで分かりやすく解説していきます。

販路拡大に向けて、中国越境ECを目指してみませんか?

ステップ①事前準備

①マーケティング

越境ECにおいて最も重要な項目といえます。コロナ禍において、EC市場は混乱に混乱を重ねた結果、未だ現在も目まぐるしく変化している状況です。

  • 自社製品の販売業者
  • ナショナルブランドを販売する小売業者

両者どちらも取り扱う商品のテストマーケティングは非常に重要です。

マーケティング例①モール調査

中国モールの出品商品の売れ行き、価格、取り扱い数、競合他社の情報を探る方法です。

また、Amazonや楽天、ヤフーなどの国内ECモールから越境支援を行なっているサービスから開始し、どれくらいの反響が出るのか探る手も有効です。

マーケティング例②商談会や展示会への参加

現地では数多くのイベント開催が行われており、新鮮な情報収集が可能です。ニーズが有るのか、何が売れているのか、踏み込んだ内容も探ることが可能です。

マーケティング例③専門、代行業者への相談

越境ECを行うにあたり、サポートを行う業者が存在します。長年の知識と経験から、戦略やマーケティングの方法まで二人三脚で開始することが出来ます。

ただし、代行業者の中には開店までの支援だけ行い、費用を請求する場合があります。越境ECで重要となるのは、開店までではなく、開店後の成果です。しっかりしたマーケティングや戦略、売上に直結するサポートを行ってくれる業者を選定しましょう。

中小企業経営支援事務所では越境ECを始める方へ、成功へ近づける支援、サポートを行なっています。お気軽にお声がけください。

②禁制品の確認

地域によっては輸出不可の商品もあります。成分の一部が禁制品のため発送出来ないというケースもあります。取り扱い商品は必ず事前に確認を行いましょう。詳細はJETROでも明記されておりますので、ご確認下さい。

JETRO 中国 貿易管理制度-輸入品目規制

③販売商品の準備

販売開始後の潤沢な在庫を確保するための準備が必要です。

中国の市場は日本よりもはるかに爆発力が有り、大量の受注を受けるケースも十分あります。

販売戦略に合わせて適切な在庫管理を行い、欠品を防ぎましょう

④決済手段の導入

中国でよく使われる決済方法を必ず導入しましょう。

①Wechat Pay

テンセントが2013年より開始した支払いサービスです。日本の加盟店でも既に導入しているという企業も多い決済手段です。

②Alipay

アリババが提供するAlipay。市場シェアは既に54%にもさかのぼっています。

既にこの2つのアプリでモバイル決済の9割以上を占めています。モバイル決済額も年々増加傾向にあることから、必ず導入を検討しましょう。

ステップ②出店編

①出店方法の決定

  • 中国のモールへの出店
  • 中国現地で自社ECサイトの立ち上げ
  • 越境対応のある国内モールへ出店
  • 国内自社サイトから発送

以上のような手段があります。ここでは、中国モールに出店する方法と、代表的なモールをご紹介します。

参考:各種公開情報を基に作成

天猫国際 Tmall Global

アリババが運営する中国国内でも最大のシェアを誇るモールです。美容関連の商品が豊富で11月11日のダブルイレブンでは約3兆円をたたき出す実績を誇るなど、Amazonに匹敵するポテンシャルがあります。

京東国際 JD Worldwide

天猫国際に次いで利用客の多いモールになります。

中国では第二位のシェアを持つモールです。日用品や家電などの商品が豊富で、天猫同様11月11日のダブルイレブンの売上は年々右肩上がりです。

②審査基準

①販売ランセンス証明の取得
②開店・出店費用の準備
③売上見込み
④企業としての信用度
等が挙げられます。

厳しい審査が必要となりますが、出店後には信頼性を得ながら商品販売出来る環境構築が可能です。

ステップ③運営編

接客方法

積極的なアプローチ

販売側と購入側では対等目線でやり取りを行います。日本ではお客様ファーストという言葉もありますが、海外では浸透している地域も少ないです。

親しい間柄であるからこそ、信用が生まれるケースもあり、そういった方へ積極的なアプローチを行ったりすると、プラスの購買に繋がります。

チャットの活用

中国ではチャットセールスが一般的です。クイックな対応を心がけ、受け身だけではなくアプローチも積極的に行うことも重要です。

日本とは異なり、納得いくまで質問されるケースが多いので、根気強く接客していきましょう。

顧客とのトラブル回避方法

日本よりも比較的訴訟が多いことを理解しておきましょう。

予期せぬクレームが発生しても適切な対応が出来るように、事前に起こりそうなクレームを予測して必ずECサイト上に明記して下さい。

特に送料、関税などはトラブルが起きやすいので、ECサイトへの明記が必要です。

出荷業務

出荷を行う際には、国際便対応の機関を使う必要があります。ここでは一般的によく使われる2つの配送キャリアをご紹介します。

DHL 国際宅急便

世界220ヵ国以上の国へ輸出可能な国際宅急便です。

配送スピードが非常に速く、日本と中国間であれば翌日に到着も可能です。価格計算は、容積と重量の重い方で計算されます。

軽い荷物でも大きな物の場合高額になるケースがあります。赤外線による容積判断を行うため、凸凹の箱の場合、思わぬ誤差が生じる場合があるので注意しましょう。

EMS(国際スピード郵便)

世界120カ国以上の国へ簡易的に荷物を届けることが出来るサービスです。30kgの制限はありますが、低価格で利用することが出来ます。

ただし地域によっては到着までに時間がかかってしまうこともあるので、配送日程の事前アナウンスは必須です。

クールEMSというサービスでは、食品関連を指定国に送ることも可能です。輸出入禁止の国もありますので、具体的な内容は当ウェブサイトでご確認下さい。

④実践・事業展開

プライベートブランドへシフト

中国モールへ出店するだけでは、競合他社との価格競争に巻き込まれ、早期退店ということもあり得ます。

生き残るためには、利益圧迫をさせない自社ブランドの開発を同時に進めることを推奨します。

複数チャネルでの宣伝戦略

モールだけではなく、自社ECサイトやSNSを活用した様々なチャネルでの商品展開、場合によってはKOLなどのインフルエンサーを活用した商品宣伝を行う戦略が有効になるケースもあります。

特に中国では

  • Wechat
  • 微博
  • 小紅書(RED)

これらのSNSが非常に盛り上がりを見せています。商品の信用性を向上させるには、このような現地アプリを活用した宣伝戦略が非常に重要です。

無駄な投資とならないように、事前マーケティングと販売商品のニーズを考えながら適切にアプローチをかけることで利益拡大に繋がります。

中小企業経営支援事務所では、 越境ECの成功に向けたサポートを行っております。是非お気軽にお声がけ下さい。

まとめ

今回は中国における越境ECの始め方をモール出店にフォーカスして解説しました。主な手順としては

①事前準備
ここでは販売国での禁制品の確認や決済手段の選定などの基本的な準備を行います。そして一番重要となる商品ニーズを探るマーケティングを行っていきます。

②出店
中国のモールでは天猫国際と京东国際の2つをおすすめしました。ハードルは高いが信用性を得るためには有効なモールです。

③運営
受注や出荷業務は国内ECと変わりませんが、日本ではあり得なかったクレームの発生や接客方法は日本と異なること理解しましょう。

④実践・事業展開
価格競争に負けないために、自社ブランドの開発を同時に進め、様々なチャネルでの商品宣伝を行いましょう。

越境ECはこれからの時代には欠かせない販売手段です。世界に目を向けて、可能性を広げていきましょう。

増え続ける越境ECの市場規模|中国の市場シェアを勝ち取るための戦略とは?

なぜ越境ECの市場シェアは増加し、世界に向けて商品を発信しているのか?

実は日本国内の市場は縮小傾向にあり、その要因の一つは少子高齢化です。日本の市場を奪うだけでは生き残れない現実から、世界の市場へ目を向ける企業が増加している理由です。

また日本製品の良さを上手く伝えることが出来れば、海外消費者からの支持も大きなものとなります。

そんな中、中国での市場規模は右肩上がりに拡大し、今後も拡大を続ける見込があります。中国市場のシェアを勝ち取り、販路拡大を目指してみませんか?

中国の越境EC市場規模

令和2年、中国から日本の商品の購入額が1兆9,499億円、前年対比17.8%増という結果になりました。(参考:経済産業省 電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました。

引用元:経済産業省

これはコロナパンデミックの影響により、ECの利用が爆増した背景がありますが、この流れは止まらずEC市場は増加することが予想されます。

中国国内では、チャットを利用した接客形態が主流で、商品販売まで行っている店舗もあります。

市場のシェアを奪う戦略|4ステップで解説

①KOL

【KOLとは?】
Key Opinion Leaderの略称で、ある特定の商品やサービスの販売促進を行うにあたり、大きな影響力を持つ専門家です。日本ではインフルエンサーという言葉が主流ですが、それに近いものです。

中国市場ではメディア、広告の発信する情報に対しては信用性が無いと思っている消費者も少なくないようです。KOLが発信する情報の方がより信頼性があるという認識を持っています。つまり、口コミです。

口コミ重要視される中でKOLの存在は、消費者行動に非常に強い影響を与えています。そのため、KOL起用は戦略的に行うべきと言えます。

②SNSの活用

中国では百度という検索エンジンが主に使われています。中国最大の検索エンジンにも関わらず、検索精度がGoogleよりも低いという声も少なくないようで、これも口コミの信用性に繋がっています。

特に消費者が情報収取に使うSNSは以下です。

WeChat

公式アカウントを利用した商品販促が非常に効果的です。

ファッションやコスメ、ITや不動産など、多岐に渡る公式アカウントが開設されており、個人法人どちらにおいても開設可能です。

微博

中国版Twitterのようなアプリです。

微博熱捜という一分単位で更新される最新情報の提供から、常に新しい情報を収集することが可能です。

小紅書

2021年時点で3億人程利用しているアプリです。

若年層の女性に人気があり、ファッションコスメ特化しています。商品を実際に利用みてみた口コミを投稿することが一般的な使い方です。

中小企業経営支援事務所では、このようなSNSを活用したマーケティング戦略も行っております。越境ECに興味がある方は是非お問い合わせください。

③日本製品の良さを伝える

いきなりKOLの起用や、SNSの活用で物が売れるのか?

実は越境ECはそう簡単ではありません。商品自体の認知度が低ければ、売り上げが伸び悩むケースもあります。

商品は会社のトップがしっかりと伝えることもとても重要です。商品の説明、開発経緯、想い、このような情報を伝えることも消費者への信頼へと繋がります。

④ナショナルブランドからプライベートブランドへ

特に小売業が越境ECを始める場合、まず当たる壁が価格競争です。既に出回っているナショナルブランドは、信頼性は十分にある反面、取り扱う店舗も多いため消費者はとにかく安く買う事を意識します。

この状態を続けると価格競争による利益圧迫により、早期に退店に追い込まれることも少なくありません。

そこで、ナショナルブランドからプライベートブランドへの切り替え戦略を初期的段階で考えておく必要があります。

自社でしか販売出来ない商品、サービスでの差別化を通じて、プライベートブランドのシェアを徐々に拡大することは非常に重要です。

今後の越境ECの展開

現在は中国は非常に大きなマーケットとなっていますが、各国に目を向けると数年後、数十年後には新しいマーケットは必ず出てきます。

特にインド、南アフリカでは人口増加に伴い、新しい市場開拓が既に広がっているだけでなく、テクノロジーがスピード的に浸透しています。

目の前のマーケットのみならず、未来を見据えた戦略を考えることも重要と言えるでしょう。

まとめ

現在中国は非常に大きな市場規模となっており、様々な企業が参入しています。

その市場シェアを奪うためにKOL、SNSを活用しながら、日本製品の良さを世界に発信し続ける事が重要です。

小売業であれば、ナショナルブランドからプライベートプライベートへのシフトも考えながら、競合に埋もれない戦略が必要です。

時代の変化と共に常に市場規模に対してのアンテナを張り、ライバル会社に勝つ強い姿勢を持って取り組んでいきましょう。

中小企業経営支援事務所では、越境ECを始める方に向けてサポートを行っております。

お気軽にご相談ください。

越境ECのメリットデメリットとは?出店する前に知っておくべきポイント

越境ECには誰でも低コストでスタート出来るだけではなく、新たなマーケットで販路を飛躍的に伸ばすことが出来ます。

しかし、簡単だからと言って、出店すればすぐに売上が伸びるわけではありません。

この記事では、越境ECメリットデメリットをご紹介します。

越境ECには良い点もたくさんありますが、実際に起こっているトラブルもたくさんあるため、事前に予備知識を入れておくだけでも問題解決の支えになります。

新しいビジネスチャンスを上手くつかむために、是非学んでみて下さい。

越境ECのメリット

①販路拡大

日本国内のマーケットは、残念ながら縮小傾向にあります。これは少子高齢化が大きな要因と言えます。マーケットが縮小される中~小売業界では今まで以上に生き残りをかけたシェア争いが肥大化します。

一方、世界へ目を向けてみると、これからの経済に期待出来る国もたくさんあります。さらには、日本製品の繊細さ、面白さを理解しているにも関わらず、購入ルートが無く諦めている方々もいます。

例えば中国では日本よりもECの普及が進んでいます。外出規制の影響からも、EC市場は膨れ上がるものとなりました。

必要としている人へ、必要な物を届けることが出来る。良い商品は現地での共感価値となり、より値打ちあるものと変わっていくでしよう。

丁寧な接客を続けていると、BtoBでビジネスの話が舞い込んでくる可能性もあります。

中小企業経営支援事務所では、中国に向けた越境ECのサポートを行っております。その商品力を海外に向けて発信してみませんか?

②実店舗運用コストが不要

実店舗で運営する場合、開業資金に数百万はかかります。さらに海外での運営となると、特に個人でこれから始めるにはリスクが高すぎる投資と言えるでしょう。

一方、越境ECの活用することで非常に低コストで世界中に商品を届けることが可能となります。

③商品の新しい使用用途も見つかる

海外の方は、通常用途とは異なる驚くべき視点で商品を扱う場合もあります。新しい商品の使用方法をきっかけに、一気に売上が伸びるケースもあります。

一度面白いと思っていただいた商品はSNSで拡散、紹介したりするので、思いもよらない商品の宣伝方法が見つかる場合もあります。

越境ECのデメリット

①言語の壁

お客様とのコミュニケーションは最重要項目です。

個人で越境ECを立ち上げていく場合、まず売り手国の言葉を理解しなければ、コミュニケーションを取ることが出来ません。

例えば中国のセールス活動で良く使われるチャット。ここではかなりスピーディにやり取りが進むため、返事が遅いと信用性を損なう恐れもあります。スムーズなコミュニケーションを行うためには現地の言葉の習得は必須と言えるでしょう。

②競合は多数存在する

今までと全く違うマーケットだということを理解しなければなりません。

越境ECの環境とは、日本だけではなく、アメリカやヨーロッパ、中国、各国が競合になります。短期間で成果を出すのは、非常に難しい環境であることも知っておくべきでしょう。

例えば、中国マーケットでは日々目まぐるしくトレンドが変化し、昨日当たり前だったことが今日当たり前ではなくなる。このような事例は定期的に発生します。

一つ一つ対応と対策を踏まえながら、中長期で構築していく姿勢が必要です。

③物流、法的理解

物流におけるトラブルとコスト

国や地域によっては、配送ルートが安定しておらず、荷物の紛失や損傷、トラッキングでは到着表示となっているにもかかわらず、届いていないと連絡が来るなど、このような問題が発生するケースがあります。

ここでは比較的よく使われる代表的キャリアを紹介します。

【EMS】

コストは安くなるが、現地の輸送は現地の会社が行うため、場所によっては紛失や破損のリスクが上がる場合があります。

20万円以下の発送の場合は通関手続きも不要です。ただし、到着に10日以上かかるケースもありますので、配送スピードに期待は出来ません。

【DHL】

EMSと比べコストは高いが、自社で一貫した流通機能を持っているため、比較的商品の安全が保たれます。中国向けの発送であれば、翌日に受取人の手元に届くなど、スピードも非常に速いのも特徴です。

コストは荷物の大きさと重さ、計測して高い方で計算されます。軽くても大きな荷物の場合、予想以上に高い値段になる場合があるので、注意しましょう。

訴訟リスク

地域によっては訴訟問題となりやすいところもあります。日本とは違い、考えもしなかったクレームが発生することもあります。

トラブルを事前に防ぐために、考えられる問題はショッピングサイト上に事細かく記載しておかなければなりません。

越境ECを始める前に

中長期での販売戦略

越境ECの運営、業務プロセスは一般的なインターネット販売と変わりません。

しかし、越境ECの本当の難しさは運営して始めて分かるものです。他国へ対する接客知識、言語、物流。細かい部分が通用しなくなります。

最初から成功させることは非常に難しいことですが、時間をかけて愚直に続けることで必ず成功へ近づきます。

人と人を繋ぐ場

また現在越境ECは、ニーズに直接的にアプローチ出来るだけではなく、世界中の方と繋がることで、その文化を知ることで、新たな商品開発が可能にもなります。

新しいビジネスチャンス

日本製品の品質は、世界的にもトップレベルです。しかし、その良さに案外気付かず、ビジネスチャンスを喪失している中小企業も多いというのが事実です。

今は少子高齢化の影響に伴い、後継者問題で潰れていく中小企業も増加傾向にあり、非常にもったいない状態となっています。

商品販路を、海外へ向けることで、新たなビジネスチャンスを掴むことも可能となります。

中小企業経営支援事務所では、これから中国へ向けた越境ECを取り組む企業を全面的にサポートいたします。

お気軽にお声がけ下さい。

まとめ

越境ECには、販路拡大や商品を横に広げることが低コストで実現できるという非常に大きなメリットがあります。

しかし、言語の問題や、物流の問題、世界の競合と戦う姿勢など、今までの日本での販売の概念は通用しないということを理解しなければなりません。

ただし、日本国内の市場での現状維持はマーケット縮小に伴い退化していることと変わりません。運営の難しさの先には、数えきれないチャンスが広がっています。

これからの時代、自社商品の販路展開には、越境ECは欠かせないマーケットとなることでしょう。

越境ECを始める前の注意点と解決策|世界最大の中国マーケットを知る

国内市場では既に天井を迎え、行き先が無くなってしまったところで越境ECの路線に切り替える方も多いのではないでしょうか?

しかし、参入しやすい反面、すぐに退店として追い込まれてしまう企業も多いことも事実です。なぜなら、日本国内の販売方法、物流、法律や競合が今までとは全く違うという環境だからです。

越境ECを行う上ではどのようなことに注意しなければならないのか。よくある注意点を紹介します。知識を付けて、越境ECを成功へと繋げましょう。

注意点①マーケット事情を知る

価格争い

ナショナルブランドを取り扱う小売業者は悩まされる問題です。

例えば中国市場では大きな山場となる独立の日、11月11日(ダブルイレブン)では、各社驚くような価格でシェアを争い、売り上げを立てます。

ナショナルブランドだけを、低単価かつ薄利多売していく方法は持続的な経営が非常に難しく、必ずどこかで他社との差別化を行わなければなりません。ここでは、いかにプライベートブランドへとシフトしていくのか、その戦略を初期的段階で考えておく必要があります。

方法の一つしては、海外モールと自社ECサイトの併用運用です。海外モールでの集客や信用性を集めながら、徐々に自社ECサイトへ誘導を行い、自社製品の販売で利益を稼ぐ方法です。

情報チャネルの重要性

現在の消費者は、一つのサイト情報だけで購入の決定を行いません。必ず他の情報とクロスチェックを行いながら購入決定します。

これは、その商品の価格を調べているだけではなく、商品の信用性も調べているからです。

色々な商品が絶えず開発され、出回っている中では商品の信用性に欠けていれば、消費者は買わない判断を下します。

ここで重要なのは様々なチャネルでの情報発信です。現地のSNSやアプリを通じた商品案内、各モールでの商品出店など、多角的に商品の情報発信をしていくことが大切です。

通常の宣伝は効果が薄い

メディアの広告や宣伝は、中国消費者にとっては信用性が薄いと感じている商品者は少なくありません。また中国の検索エンジンサイト百度での検索制度はGoogleと比較すると低いという声もあります。

その結果、SNSでの情報集収集はマストになってきているというわけです。口コミが一番の信用性に繋がっています。

中国では、小紅書も有効なツールです。2021年時点で3億人程利用しているアプリです。若年層の女性に人気があり、ファッションコスメ特化しています。商品を実際に利用みてみた口コミを投稿することが一般的な使い方です。

中小企業経営支援事務所では小紅書を活用した販売戦略を行っています。越境ECを始めようとしている方々へのサポートを行っておりますので、是非お声がけ下さい。

注意点②短期で売り上げは伸びない

中長期戦略|マーケティング

越境ECを行うにあたり、売上を伸ばしていくには1日2日の短期間で攻略出来るものではありません。そのためには市場規模の大きい中国やアメリカにとりあえず出店する。これでは失敗してしまいます。

その国や地域ではどのような物の人気が高いのか、その価格。取り扱い商品を将来的にどのように拡大していくのか。越境ECをスタートさせるタイミングで、最終ゴールまで見据えることも大事です。

①市場規模、競合他社の把握
②商品のニーズ、ターゲットの選定
③販売方法や販売地域の選定

出店するまでにもこのようなマーケンティングフローがあることを知っておきましょう。

中長期戦略|予算と決定力

中国の海外モールを例に挙げると、広告宣伝には非常に速い決定力が必要になります。広告宣伝費の決定に稟議を通して追って連絡。

このようなスピード感では他社に広告を奪われ機会ロスを招く結果となるだけではなく、広告案内が以後来ないというリスクがあります。

広告メディアの信用性に伴い、良い広告、悪い広告の見極めは非常に重要ですが、認知させるための窓口として有効活用出来るツールです。

短期間で区切った損益ではなく、長い目でプラスに持っていく考えが重要です。

注意点③物流と法的理解

輸送費

国内の販売とは異なり、輸送費用が高コストになります。主な配送キャリアはEMSやDHLの利用です。

関税

商品を海外へ発送する場合は、商品に応じて関税が発生するケースがあります。さらに、インボイスと呼ばれる通関用書類を用意しなければならないことも知っておきましょう。

関税にまつわる消費者間とのトラブルは良く起こる問題の一つです。
支払い者は消費者なのか、販売側なのか、事前にサイト上の明記しましょう。

禁制品

国や地域によっては輸入不可の商品があります。薬物や危険物に関しては予測がつくと思いますが、食品関連や日用品でも意外な物まで禁制品となっているケースがあります。

違法とはされていないバスソルトやアロマオイルなども、禁制品対象となるケースもあります。

取り扱い商品が輸出入可能かどうかの確認は必ず事前に行いましょう。

まとめ

今回は越境ECを行う上での注意点を紹介しました。

①マーケット事情を知る
日本国内の販売環境と全く性質が異なることを理解しましょう。熾烈な価格競争に負けないプライベートブランドへのシフト、信用を勝ち取るためのSNSの活用が非常に重要です。

②短期で売上は伸びない
既に圧倒的な人気を誇る商品以外、中長期的な目線で越境ECに取り組むことを推奨します。マーケティングをしっかり行った上で、予算内でのスピード感のある意思決定が必要になります。

③物流と法的理解
国をまたいだ配送には様々な弊害があります。輸送費、関税、禁制品などは事前に調査を行いましょう。

越境EC市場への参入はこれからの時代に避けては通れない道となりそうです。まずは実際に挑戦し、その感覚を実際に掴んでいくことが重要です。

中小企業経営支援事務所では越境ECを始めるためのサポートを行っております。何から初めていいか分からない方は是非お気軽にお声がけ下さい。

株式会社中小企業経営支援事務所

〒162-0802

東京都新宿区改代町27-4-1 クレスト神楽坂2F

TEL 03-5946-8609

もくじ