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最終更新日 

投稿日 2026.02.24

第1回公募開始!新事業進出・ものづくり商業サービス補助金を徹底解説|申請要件から採択率を上げるポイントまで

第1回公募開始!新事業進出・ものづくり商業サービス補助金を徹底解説|申請要件から採択率を上げるポイントまで

中小企業庁の2025年度の補正予算で、2026年度から中小企業の設備投資を支援する2つの補助金が統合され、「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」となることが発表されました。

統合されたのは以下の2つの制度です。

旧制度名主な目的
ものづくり補助金革新的な製品・サービス開発や生産性向上のための設備投資支援
新事業進出補助金新市場・高付加価値事業への進出に向けた設備投資支援
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の元となる2つの補助金

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は2つの補助金を継承し、革新的な製品開発から新市場進出、さらには海外展開までを支援対象としているのが特徴です。

その第1回公募が2026年6月29日(月)から始まっています。

  • 公募回:第1回
  • 公募開始:2026年6月29日(月)
  • 申請受付:2026年9月30日(水)
  • 応募締切:2026年10月30日(金)18時厳守
  • 公式サイト:https://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/

この記事では、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の第1回公募の補助対象事業や申請要件について、公募要領をもとに詳しく解説します。これから補助金の活用を検討している経営者・担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

当社・中小企業経営支援事務所は、経営に関する専門知識や支援実績が一定以上あると国が認める「認定経営革新等支援機関」として、補助金申請支援のトータルサポートを行っています。

本補助金のポイントや採択を勝ち取るための事業計画のコツが知りたいとお考えでしたら、ぜひ以下のメールフォームからお気軽にご相談ください。豊富な経験を持つスタッフが、懇切丁寧にアドバイスいたします。初回相談は60分無料です。

目次

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金とは

出典:新事業進出・ものづくり商業サービス補助金公式サイト

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、従来の「ものづくり補助金」と「新事業進出補助金」を統合し、中小企業等の売上拡大や生産性向上を一体的に支援することを目的とした補助金制度です。

本補助金は「ものづくり商業サービス省力化・革新的開発・新事業・海外展開促進事業」の一環として、独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営を担います。2025年度予算規模は約2,960億円と大型の枠組みが設けられており、中小企業にとって活用の幅が広がることが期待されています(参照:ものづくり商業サービス省力化・革新的開発・新事業・海外展開促進事業|中小企業庁)。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の第1回公募スケジュール

第1回公募のスケジュールと申請方法を表にまとめます。

項目内容
公募回第1回
公募開始2026年6月29日(月)
申請受付開始2026年9月30日(水)
応募締切2026年10月30日(金)18時
採択発表2027年1月頃の予定
申請方法電子申請システムのみ(GビズIDプライムアカウントが必須)
運営独立行政法人中小企業基盤整備機構

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の第1回公募は、2026年6月29日(月)に開始されました。

申請受付は2026年9月30日(水)、申請締切は2026年10月30日(金)18時までとなっています。採択発表日は2027年1月頃の予定です。

出典:第1回 公募スケジュール|新事業進出・ものづくり商業サービス補助金

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の補助対象枠

3つの申請枠の主な違いを表にまとめます。

項目革新的新製品・サービス枠新事業進出枠グローバル枠
概要革新的な新製品・新サービス開発の取り組みを支援既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出を支援海外市場開拓(輸出)に向けた国内の輸出体制強化の取り組みを支援
補助上限額
(従業員数に応じて)
750万円〜2,500万円
(賃上げ特例適用時:850万円〜3,500万円)
2,500万円〜7,000万円
(賃上げ特例適用時:3,000万円〜9,000万円)
2,500万円〜7,000万円
(賃上げ特例適用時:3,000万円〜9,000万円)
補助下限額100万円750万円750万円
補助率中小企業者:1/2(2/3)
小規模企業・小規模事業者、再生事業者:2/3
※カッコ内は地域別最低賃金引上げ特例適用時
中小企業者(小規模企業・小規模事業者、再生事業者を含む):1/2(2/3)
※カッコ内は地域別最低賃金引上げ特例適用時
中小企業者(小規模企業・小規模事業者、再生事業者を含む):2/3
補助事業実施期間交付決定日から10ヶ月以内(採択発表日から12ヶ月以内)交付決定日から14ヶ月以内(採択発表日から16ヶ月以内)交付決定日から14ヶ月以内(採択発表日から16ヶ月以内)
建物費対象外対象対象
海外旅費・通訳・翻訳費対象外対象外対象

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金では、以下の3つの事業を補助の対象としています(参照:新事業進出・ものづくり商業サービス補助金公募要領 第1回)。

いずれの類型も、補助事業を通じて中小企業等の付加価値額や生産性を向上させ、最終的に従業員の賃上げにつなげることが目的とされています。

革新的新製品・サービス枠

革新的新製品・サービス枠は、旧ものづくり補助金の理念を継承した枠で、中小企業等による革新的な新製品・新サービス開発の取り組みを支援するものです。

ここでいう「革新的な新製品・新サービス開発」とは、顧客に新たな価値を提供するために、自社の技術力などを活かして新製品・新サービスを開発することを指します。

単に機械装置やシステムを導入するだけの事業や既存の製品・サービスの生産性の向上を図るだけの事業、同業他社において相当程度普及している製品・サービスの開発は対象になりません。

項目内容
概要革新的な新製品・新サービス開発の取り組みを支援
補助上限額(補助下限額:100万円)従業員数1〜5人:750万円(850万円)
従業員数6〜20人:1,000万円(1,250万円)
従業員数21〜50人:1,500万円(2,500万円)
従業員数51人以上:2,500万円(3,500万円)
※カッコ内は賃上げ特例適用時
補助率中小企業者:1/2(2/3)
小規模企業・小規模事業者、再生事業者:2/3
※カッコ内は地域別最低賃金引上げ特例適用時
補助事業実施期間交付決定日から10ヶ月以内(ただし採択発表日から12ヶ月以内)
補助対象経費機械装置・システム構築費
運搬費
技術導入費
知的財産権等関連経費
外注費
専門家経費
クラウドサービス利用費
原材料費
広告宣伝・販売促進費
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の革新的新製品・サービス枠の概要

本枠では機械装置・システム構築費の計上が必須となっている点が特徴です。一方、新事業進出枠やグローバル枠と異なり、建物費が補助対象経費に含まれません。

新事業進出枠

新事業進出枠は、旧新事業進出補助金の理念を引き継いだ枠で、既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出を支援するものです。

本枠は、自社にとって新規性のある製品・サービスを、これまで対象としていなかった顧客層に向けて展開する事業を対象としています。ここでいう「新規性」とは日本初・世界初である必要はなく、あくまで申請する中小企業等にとっての新規性を意味します。

なお、既存製品の増産や製造方法の変更、過去に製造していた製品の再製造、既存製品と市場が同一のケースなどは対象外です。

項目内容
概要既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出を支援
補助上限額(補助下限額:750万円)従業員数1〜20人:2,500万円(3,000万円)
従業員数21〜50人:4,000万円(5,000万円)
従業員数51〜100人:5,500万円(7,000万円)
従業員数101人以上:7,000万円(9,000万円)
※カッコ内は賃上げ特例適用時
補助率中小企業者(小規模企業・小規模事業者、再生事業者を含む):1/2(2/3)
※カッコ内は地域別最低賃金引上げ特例適用時
補助事業実施期間交付決定日から14ヶ月以内(ただし採択発表日から16ヶ月以内)
補助対象経費機械装置・システム構築費
建物費
運搬費
技術導入費
知的財産権等関連経費
外注費
専門家経費
クラウドサービス利用費
原材料費
広告宣伝・販売促進費
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の新事業進出枠の概要

革新的新製品・サービス枠と比較すると、建物費が補助対象に含まれる点や、補助上限額が最大7,000万円(賃上げ特例適用時は最大9,000万円)と高く設定されている点が大きな特徴です。新たな事業領域への本格的な進出に必要な設備投資を幅広くカバーできる枠組みといえるでしょう。

グローバル枠

グローバル枠は、旧ものづくり補助金のグローバル枠の理念を継承した枠で、国内の輸出体制強化の取り組みを支援するものです。

新たな海外販路を自発的に開拓するうえで必要となる国内製造等拠点の強化に取り組み、かつそれが申請事業者にとって新たな海外市場(既存事業において対象となっていかなった国・地域の市場)に向いている事業が対象となります。

取引先主導の事業は「自発的な取り組み」とはみなされず補助対象外です。

項目内容
概要海外市場開拓(輸出)に向けた国内の輸出体制強化の取り組みを支援
補助上限額(補助下限額:750万円)従業員数1〜20人:2,500万円(3,000万円)
従業員数21〜50人:4,000万円(5,000万円)
従業員数51〜100人:5,500万円(7,000万円)
従業員数101人以上:7,000万円(9,000万円)
※カッコ内は賃上げ特例適用時
補助率中小企業者(小規模企業・小規模事業者、再生事業者を含む):2/3
補助事業実施期間交付決定日から14ヶ月以内(ただし採択発表日から16ヶ月以内)
補助対象経費機械装置・システム構築費
建物費
運搬費
技術導入費
知的財産権等関連経費
外注費
専門家経費
クラウドサービス利用費
原材料費
広告宣伝・販売促進費
海外旅費
通訳・翻訳費
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金のグローバル枠の概要

他の2枠と比較した大きな特徴は、補助率が一律2/3と高く設定されている点と、海外旅費・通訳・翻訳費がグローバル枠のみ補助対象経費に含まれている点です。海外展開に伴う現地調査や商談、販促資料の翻訳といった費用もカバーできるため、輸出体制の構築を検討している事業者にとって活用しやすい枠といえるでしょう。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の補助対象事業の要件

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金を申請するには、以下の要件を満たす必要があります(参照:同上)。

基本要件

  1. 付加価値額要件
    補助事業終了後3~5年で、付加価値額の年平均成長率を4.0%以上増加させる事業計画を策定すること
  2. 賃上げ要件
    補助事業終了後3~5年で、1人あたり給与支給総額の年平均成長率を3.5%以上増加させる事業計画を策定すること
  3. 事業場内最賃水準要件
    補助事業終了後3~5年の間、事業場内最低賃金が、毎年、事業実施都道府県における最低賃金より30円以上高い水準となる事業計画を策定すること
  4. ワークライフバランス要件
    次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を公表していること
  5. 子育て等に関する職場環境整備に向けた取り組み要件
    「子育て等に関する職場環境整備」に向けた取り組みを行うこと
  6. 金融機関要件
    補助事業を実施するときに金融機関等から資金提供を受ける場合は、その金融機関等から事業計画の確認を受けること

申請を検討する際は、自社の経営計画と照らし合わせ、要件を満たせるか事前に確認しておくことが重要です。

なお、1人あたり給与支給総額(賃上げ要件)、または最低賃金(事業場内最賃水準要件)に関する目標を達成できなかった場合、原則として補助金額の一部返還が求められます。

また、付加価値額や営業利益に関する一定の条件を満たす場合や、天災などのやむを得ない事情がある場合は、返還が免除されることがあります。

特例措置要件

  1. 賃上げ特例要件
    賃上げ特例の適用を受ける場合の追加要件。
    補助事業終了後3~5年で以下を満たすこと。
    ・補助事業終了後3~5年で、1人あたり給与支給総額の年平均成長率を6%以上増加させる事業計画を策定する
    ・補助事業終了後3~5年の間、事業場内最低賃金が毎年、事業実施都道府県における最低賃金より50円以上高い水準となる事業計画を策定する
    ・なお、各申請枠の補助上限額に達しない場合、革新的新製品・サービス枠で地域別最低賃金引上げ特例を申請する場合、革新的新製品・サービス枠またはグローバル枠で申請する再生事業者は適用不可
  2. 地域別最低賃金引上げ特例要件
    地域別最低賃金引上げ特例の適用を受ける場合の追加要件。
    ・2024年10月から2025年9月までの中で、「当該期間における地域別最低賃金以上、2025年度改定の地域別最低賃金で雇用している従業員が、全従業員数の30%以上いる月」が3ヶ月以上あること
    ・なお、革新的新製品・サービス枠で申請する小規模企業・小規模事業者・再生事業者、およびグローバル枠で申請する事業者は、もともとの補助率が2/3であるため本特例の対象外

補助対象外となる事業

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金では、以下に該当する事業は補助対象外となります(参照:同上)。

  • 補助事業の大半を他者に外注・委託し、自社は企画のみを行う事業
  • グループ会社や事業承継前の事業者がすでに実施しており、容易に実施可能な事業
  • 不動産賃貸や暗号資産マイニングなど、実質的な労働を伴わない事業
  • 他の国庫補助金と補助対象経費が重複する二重受給にあたる事業
  • 他の法人・事業者と同一または類似した内容の事業計画
  • 補助事業で得た利益や付加価値額の大部分が第三者に帰属する事業
  • 虚偽の内容を含む申請

このほか、公序良俗に反する事業や風俗営業に該当する事業、法令に違反するおそれがある事業なども対象外です。

採択後であっても上記に該当すると判明した場合は、採択取り消し・交付決定取り消しとなります。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の補助対象者

補助対象となる事業者

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金に申請できるのは、日本国内に本社および補助事業の実施場所を有する以下の事業者です(参照:同上)。

区分主な要件
中小企業者「中小企業等経営強化法」第2条第1項に規定される中小企業者で、業種ごとに定められた資本金・常勤従業員数の基準を満たす会社・個人、または所定の組合・連合会
小規模企業者・小規模事業者製造業は常勤従業員20人以下、商業・サービス業は5人以下(宿泊業・娯楽業は20人以下)の会社・個人
特定事業者の一部中小企業者に該当しないが、資本金10億円未満かつ業種別の従業員数基準(製造業500人以下等)を満たす会社・個人等
特定非営利活動法人従業員300人以下で収益事業を行い、経営力向上計画の認定を受けている等の要件を満たすNPO法人
農事組合法人農業協同組合法に基づき設立され、従業員300人以下で収益事業を行う法人
対象リース会社中小企業者等との共同申請により、リース料から補助金相当分を減額することを条件に補助金を受けるリース会社
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の補助対象者とそれぞれの主な要件

なお、本補助金では、大企業の支配下にある「みなし大企業」は補助対象外です。具体的には、発行済株式の2分の1以上を大企業が保有している場合や、役員の過半数が大企業の役員・職員を兼務している場合などが該当します。

また、従業員数が0人の事業者や、新事業進出枠においては設立・創業後1年未満の事業者も対象外となります。

このほか、1回の公募につき同一事業者(みなし同一事業者を含む)からの申請は1件に限られており、親会社と子会社が別々に申請することはできないとされています。

補助対象外となる事業者

本補助金で補助対象外となる主な事業者は以下のとおりです。

  • 申請締切日から16か月以内に、対象となる補助金で採択されている事業者
  • 申請締切日時点で、対象となる補助金の交付決定を受けて補助事業を実施中の事業者
  • 応募申請日から過去3年間に、対象となる補助金の交付決定を合計2回以上受けている事業者
  • 大企業の支配下にある「みなし大企業」
  • 応募申請時点で従業員数が0人の事業者
  • 新事業進出枠において、新規設立・創業後1年に満たない事業者

また、1回の公募につき同一事業者(みなし同一事業者を含む)からの申請は1件に限られます。親会社と子会社など、みなし同一事業者に該当する場合は重複して申請できません。

※対象となる補助金:事業再構築補助金、新事業進出補助金、ものづくり補助金、新事業進出・ものづくり補助金など。適用される条件によって対象となる補助金の範囲は異なる

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の補助対象経費

補助対象となる経費

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金では、補助事業の実施に必要な以下の経費が補助対象となります(参照:同上)。

経費区分内容
機械装置・システム構築費
※革新的新製品・サービス枠は必須。新事業進出枠、グローバル枠は建物費といずれか必須
専ら補助事業のために使用される機械装置・工具・器具やソフトウェア・情報システム等の購入・製作・借用、およびそれらの改良・据付け・運搬に要する経費。単価10万円(税抜き)以上が対象。中古設備も条件を満たせば対象となる
建物費
※新事業進出枠・グローバル枠のみ対象
補助事業のために使用される生産施設・加工施設・販売施設等の建設・改修に要する経費、および補助事業実施に必要な建物の撤去費用や付随する構築物の建設費用。建物の単なる購入や賃貸は対象外
運搬費運搬料、宅配・郵送料等に要する経費
技術導入費補助事業遂行に必要な知的財産権等の導入に要する経費。補助対象経費総額(税抜き)の3分の1が上限
知的財産権等関連経費補助事業の開発成果の事業化に必要な特許権等の取得に関連する弁理士費用や翻訳料等。補助対象経費総額(税抜き)の3分の1が上限
外注費補助事業遂行に必要な検査・加工・設計等の一部を外注する場合の経費。補助対象経費総額(税抜き)の4分の1が上限
専門家経費補助事業遂行に必要な専門家への謝金・旅費等。1日1人につき5万円が上限。補助対象経費総額(税抜き)の5分の1が上限
クラウドサービス利用費専ら補助事業のために使用されるクラウドサービスの利用に関する経費。補助事業実施期間中に要する経費のみが対象
原材料費試作品の開発に必要な原材料・副資材の購入に要する経費。補助事業実施期間終了日までに使い切ることが原則
広告宣伝・販売促進費補助事業で製造・提供する製品・サービスの広告作成・媒体掲載、ウェブサイト構築、展示会出展等に係る経費。事業計画期間1年当たりの売上高見込み額(税抜き)の5%が上限
海外旅費
※グローバル枠のみ対象
海外事業の拡大・強化を目的とした海外渡航・宿泊等に要する経費。補助対象経費総額(税抜き)の5分の1が上限
通訳・翻訳費
※グローバル枠のみ対象
事業遂行に必要な通訳および翻訳を依頼する場合に支払われる経費。補助上限額は30万円(税抜き)。翻訳は広告宣伝・販売促進に必要なもののみが対象で、契約書の翻訳は対象外
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の補助対象経費

各経費区分には補助上限額が設定されているものがあるため、申請時には経費配分のバランスが求められます。また、いずれの経費も、補助事業の実施に直接必要な費用でなければいけません。

補助対象外となる経費

本補助金では、補助対象外となる経費が規定されています。計上した経費の大半が対象外と判断された場合、不採択や交付決定取消となる可能性があります。

主な補助対象外経費は以下のとおりです。

  • 既存事業との共用経費など、補助事業専用と認められない経費
  • 事務所の家賃、保証金、水道光熱費
  • パソコン、タブレット、カメラ、家具家電など汎用性のある物品の購入費
  • 自動車等の車両、船舶、航空機の購入費・修理費
  • 自社の人件費・国内旅費(グローバル枠の海外旅費を除く)
  • 販売・レンタル目的の量産品の生産・調達費用
  • 振込手数料、収入印紙、消費税等の公租公課、各種保険料
  • 飲食、接待、娯楽等の費用
  • 申請書・報告書など事務局提出書類の作成費用
  • 申請者と同一代表者・役員の事業者やみなし同一事業者への支払い
  • 他の国庫補助金等と重複する経費

上記以外にも、市場価格とかけ離れた経費や社会通念上不適切と認められる経費は対象外となります。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の大まかな流れ

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、公募から事業化状況の報告まで、大きく以下の11のステップで進みます。

ステップ内容
①公募事務局が公募要領を公開し、申請の受付期間を案内する
②申請(電子申請)事業者が電子申請システムから事業計画書や必要書類を提出する
③採択通知外部有識者からなる審査委員会が審査・評価を行い、補助金交付候補者の採択結果が通知される
④交付申請採択された事業者が、補助金の交付申請を行う
⑤交付決定事務局が補助対象経費の精査を行い、交付額を決定する
⑥補助事業実施期間交付決定後、事業計画に基づき設備投資等の補助事業を実施する(期間中に状況報告あり)
⑦実績報告補助事業完了後、実績報告書を提出する
⑧確定検査(交付額の確定)事務局が実地検査等を行い、最終的な補助金交付額を確定する
⑨補助金の請求確定額に基づき、事業者が補助金を請求する
⑩補助金の受給基金設置法人(中小機構)から事業者に補助金が支払われる
⑪事業化状況報告(5年間)補助事業完了後、5年間にわたり計6回、事業化の状況や賃上げ要件の達成状況等を報告する
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の大まかな流れ

本補助金は後払い(精算払い)方式であり、補助事業の完了後に実績報告と確定検査を経てから補助金が支払われる仕組みです。そのため、事業実施に必要な資金は事業者自身であらかじめ確保しておく必要があります。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の申請方法

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の申請は、電子申請システムでのみ受け付けられています。郵送や窓口での申請はできません。

申請には「GビズIDプライムアカウント」の取得が必須です。発行には1週間程度かかるため、早めに準備を進めましょう。

また申請にあたっては、事務局が公開する「応募申請ガイド」を見てあらかじめ申請の進め方を確認しておくとスムーズです。※2026年8月14日時点では、応募申請ガイドは未公開

なお、申請において提出必須となる事業計画書は必ず申請者自身が作成しなければなりません。外部支援者の助言を受けることは可能ですが、作成自体を委託した場合は不採択・採択取消となります。外部支援を受けた場合は、支援者名や報酬額等の入力も必要です。

締切間際は申請が集中するため、余裕をもって手続きを進めましょう。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金に必要な書類

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の申請にあたっては、電子申請システムを通じて所定の書類を提出する必要があります。すべての申請者に共通する必須書類と、特例の適用や加点を希望する場合にのみ提出が求められる書類に分かれます。

【必須書類】

書類名補足
決算書(直近3期分)法人は貸借対照表・損益計算書等、個人事業主は青色申告決算書または収支内訳書
従業員数を示す書類(労働者名簿の写し)申請時点のものを提出
収益事業を行っていることを説明する書類法人は確定申告書別表一・法人事業概況説明書の控え、個人事業主は確定申告書第一表等の控え
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の必須書類

【該当する場合のみ必要な書類】

書類名補足
金融機関による確認書金融機関等から資金提供を受けて補助事業を実施する場合
リース料軽減計算書リース会社と共同申請する場合。所定の団体・組織の確認が必要
リース取引に係る宣誓書リース会社と共同申請する場合。共同申請するリース会社が作成
再生事業者であることを証明する書類再生事業者加点を希望する場合
地域別最低賃金引上げに係る要件確認書類地域別最低賃金引上げの特例適用または加点を希望する場合。所定の様式と該当3ヶ月分の賃金台帳の写しを提出
事業場内最低賃金引上げに係る要件確認書類事業場内最低賃金引上げの加点を希望する場合。所定の様式と2025年7月・応募申請直近月の賃金台帳の写しを提出
経営革新計画承認書の写し経営革新計画加点を希望する場合。有効な計画期間であることが確認できるもの
研究開発費・試験研究費計上を確認する書類研究開発費・試験研究費計上に係る加点を希望する場合。「別表六(十)」の写し等のいずれかを提出
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の場合によって必要な書類

なお、添付書類にはそれぞれ指定のファイル名が定められています。申請前に公募要領の「ファイル名確認シート」を確認し、正しいファイル名で提出するようにしましょう。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の審査項目

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の採択・不採択は、外部有識者からなる審査委員会による書面審査と、必要に応じて実施される口頭審査によって決まります。ここでは、それぞれの審査で評価されるポイントを解説します。

書面審査

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の書面審査では、提出された事業計画書をもとに、外部有識者からなる審査委員会が複数の観点から総合的に評価を行います。審査項目は大きく分けて以下の8つです。

①補助対象事業としての適格性
基本要件を満たしているか、計上した経費が事業目的に対して必要かつ妥当かが確認されます。いわば「そもそも申請資格があるか」を見る入口の審査です。

②経営戦略との整合性
補助事業が自社の経営戦略の中にきちんと位置づけられているかが問われます。

③事業の実現可能性
「計画倒れにならないか」を見る項目です。目標値の妥当性、実施体制、財務状況、顧客ターゲットの明確さ、スケジュールの具体性などが幅広くチェックされます。

④新規事業の新市場性・高付加価値性
新事業進出枠のみの審査項目で、社会的に見ても新規性が高い事業か、または同じ分野の中でも高水準の付加価値化を図るものかが評価されます。

⑤公的補助の必要性
補助金がなくても自力で実施できる事業ではないか、費用対効果は高いかといった点が審査されます。

⑥政策面
日本経済の構造転換や地域経済への波及効果など、国の政策方針との合致度が問われます。

⑦大規模な賃上げ計画の妥当性
賃上げ特例の適用を希望する事業者のみが対象です。賃上げの取り組み内容や算出根拠が具体的かつ妥当であるか、また一時的なものではなく将来にわたって継続的に利益を人件費や設備投資に充当し、企業の成長につなげられる計画になっているかが審査されます。

さらに、⑧加点・減点項目として、パートナーシップ構築宣言やくるみん認定などの取得状況による加点や、過去の補助金で要件未達だった場合の減点が設けられています。

口頭審査

本補助金では、書面審査に加えて口頭審査が実施される場合があります。一定の審査基準を満たした事業者の中から、必要に応じて対象者が選ばれる仕組みです。

口頭審査はオンライン(Zoom等)で15分程度行われ、事業計画の適格性・優位性・実現可能性・継続可能性などの観点から質問されます。

対応できるのは法人代表者や取締役、労働者名簿に記載のある担当者など、申請事業者自身に限られます。外部コンサルタントや事業計画作成支援者の同席・代理対応は一切認められず、発覚した場合は不採択となる可能性があります。

また、対象になったにもかかわらず受験しなかった場合も不採択となるため注意が必要です。受験日時は先着順での予約制となっており、早めに電子申請を完了しておくと希望の日時を選びやすくなります。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金において発生する義務

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、採択されて終わりではありません。採択後から補助事業の完了、さらにその後5年間にわたって、さまざまな義務が発生します。ここでは特に重要なものをフェーズごとに整理します。

採択後~交付申請前

採択された事業者は、事務局が実施するオンライン説明会に必ず参加しなければなりません。参加しなかった場合、採択が自動的に無効になります。また、交付申請は採択発表日から原則2ヶ月以内に行う必要があり、期限を過ぎると採択が取り消されます。なお、交付決定前に事業計画の内容を変更することは一切認められず、製品の購入や役務の提供に係る契約・発注を行った経費も補助対象外となります。

交付申請~交付決定

交付申請時には補助対象経費の精査が行われ、応募時に計上した経費がすべて認められるとは限りません。また、契約先の選定では複数の見積もりを取得し、最低価格の業者を選ぶことが原則です。見積額の合計が50万円(税抜き)以上の場合は3者以上からの相見積もりが必要となるため、申請準備の段階から見積もりを集めておくとスムーズです。

補助事業実施期間

交付決定後は、事業実施場所の変更や経費配分の変更に事前の承認が必要です。また、すべての支払いは銀行振込で行わなければならず、PayPayなどの決済サービスや現金払い、手形による支払いは認められません。いわば「家計簿をきっちりつけながら、決められたルール通りにお金を使う」ことが求められるフェーズです。

実績報告~額の確定

補助事業が完了したら、完了日から30日以内に実績報告書を提出しなければなりません。その後、事務局による実地検査が行われ、取得した設備や帳簿類が確認されます。加えて、補助事業で取得した建物や設備には、自然災害による損害を補償する保険への加入が義務づけられています。補助事業に関する証拠書類は、補助金を受給した年度の終了後5年間保存する必要があります。

事業計画期間(事業化状況報告期間)

補助事業完了後は、5年間にわたって計6回、事業の進捗や賃上げ要件の達成状況を報告しなければなりません。報告を怠ったり虚偽の内容を報告した場合は、交付決定の取消と補助金の返還が求められます。

また、補助金で取得した設備(単価50万円以上)は、法定耐用年数が経過するまで勝手に売却・廃棄・転用することができません。たとえば、補助金で導入した製造装置を既存事業に流用した場合でも、補助金の返還を求められる可能性があります。「補助金で買ったものは、申請した事業のためだけに使う」という原則を忘れないようにしましょう。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金では、上記のように申請時の事業計画書作成だけでなく、採択後も交付申請や実績報告などの手続きが必要です。

当社・中小企業経営支援事務所では、申請準備から採択後の各種手続きまで一貫してサポートしています。 初回相談は60分無料ですので、お気軽にご相談ください。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の採択率を上げるためのポイント

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、申請すれば必ず採択されるわけではありません。外部有識者からなる審査委員会が事業計画書を厳格に審査し、評価の高いものから補助金交付候補者として採択されます。

採択の可能性を高めるために、特に重要なポイントを解説します。

経営戦略と補助事業の一貫性を明確に示す

審査では、補助事業が自社の経営戦略の中にどう位置づけられているかが重視されます。

例えば、長年金属加工を手がけてきた町工場が「医療機器部品の精密加工」に進出する場合、これまで培ってきた加工技術の延長線上にある事業であることを示せれば、一貫性のある計画として評価されやすくなります。

一方で、同じ町工場が脈絡なく「飲食店の開業」を計画した場合、なぜその転換が合理的なのかを説得力をもって説明できなければ、評価は低くなるでしょう。

外部環境や自社の強み・弱みの分析を踏まえ、「なぜ自社がこの事業に取り組むのか」を具体的に記載することが大切です。

実現可能性の高い事業計画を策定する

「計画倒れにならないか」は、審査の中でも重視されている観点です。

付加価値額や賃上げの目標値については、基準値を上回る高い目標を設定すると加点要素になり得ます。しかし、その実現可能性もあわせて評価されるため、根拠のない強気な数値はかえってマイナスに働きます。

例えば、現在の年商が5,000万円の企業が「3年後に年商5億円」という目標を掲げた場合、その達成を裏付ける受注見込みや市場データがなければ、「絵に描いた餅」と判断されてしまいます。

過去の経営実績との連続性を意識しながら、「頑張れば届く」レベルの目標を、算出根拠とともに示すことがポイントです。

あわせて、実施体制・財務状況・スケジュールの具体性、顧客ターゲットやニーズの裏付けなども幅広くチェックされるため、抜け漏れなく記載しましょう。

加点項目を積極的に活用する

本補助金には複数の加点項目が設けられており、これらを満たすことで審査を有利に進められます。主な加点項目は以下のとおりです。

  • パートナーシップ構築宣言の公表
  • くるみん・えるぼし認定の取得
  • 経営革新計画の承認
  • 事業継続力強化計画の策定
  • DX認定の取得
  • 健康経営優良法人の認定

いずれも申請締切日時点で要件を満たしている必要があるため、「申請直前に慌てて取得しようとしたら間に合わなかった」ということがないよう、早めに準備を進めましょう。

減点リスクを回避する

採択率を上げるためには、加点を積み重ねるだけでなく、減点を避けることも同じくらい重要です。

本補助金では、以下のようなケースで大幅な減点が行われます。

  • 過去のものづくり補助金・新事業進出補助金で、賃上げ要件や事業場内最賃水準要件を達成できなかった場合
  • 過去に受給した補助金の事業化が進展していない場合
  • 特定の期間に類似テーマの申請が集中し「過剰投資」と判断された場合
  • 過去3年間にものづくり補助金等の交付決定を受けている場合

例えば、「タピオカ専門店」のように一時的なブームに乗った事業に申請が集中した場合、過剰投資のリスクがあるとして大幅な減点対象になり得ます。

流行を追うだけの計画ではなく、中長期的に市場の成長が見込める分野であることをデータで裏付けることが大切です。

また、過去に補助金を受給したものの事業化が思うように進んでいない場合も減点されます。新たに申請する前に、過去の補助事業の進捗状況を確認し、必要に応じて改善策を講じておきましょう。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金でよくある質問

過去に補助金の採択を受けていても申請できますか?

過去に補助金の採択を受けていても、所定の要件を満たせば申請できます。

具体的には、申請締切日からさかのぼって16ヶ月以内に一定の補助金で採択されていないことや、過去3年間に一定の補助金で交付決定を2回以上受けていないことなどです。

過去に採択・交付決定を受けた補助金の種類や時期、回数を確認したうえで、申請できるか判断しましょう。

複数の申請枠に同時に申請できますか?

複数の申請枠に同時に申請することはできません。

同一事業者(みなし同一事業者を含む)が、同じ公募で複数の申請を行った事業は補助対象外となります。革新的新製品・サービス枠、新事業進出枠、グローバル枠の特徴を比較し、自社の事業内容に適した枠を選びましょう。

工場や店舗の建設費・改修費は補助対象になりますか?

新事業進出枠・グローバル枠では、補助事業の実施に必要な工場や店舗などの建設・改修費が補助対象となる場合があります。

ただし、老朽化した建物の補強や雨漏りの修理など、維持管理を目的とする修繕費は原則として対象外です。また、建物費は革新的新製品・サービス枠では利用できません。工事の目的や補助事業との関連性によって判断されるため、申請前に対象となる範囲を確認しておきましょう。

参考:公式情報

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の申請を検討しているなら中小企業経営支援事務所にご相談ください

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、自社の事業に適した申請枠を選び、審査項目を踏まえた事業計画を作成する必要があります。採択後にも交付申請や実績報告などの手続きが続くため、申請前から全体の流れを見据えて準備することが大切です。

「事業計画書の書き方に不安がある」「手続きをスムーズにできるか心配」といったお悩みをお持ちでしたら、補助金の申請支援の専門家にご相談することをおすすめします。

当社・中小企業経営支援事務所は、国が認める「認定経営革新等支援機関」として、補助金申請に関する豊富な実績とノウハウを有しています。経営戦略の整理から事業計画のブラッシュアップに加えて、採択後の各種手続きまでトータルサポートが可能です。専門家2名による支援体制で、スムーズな対応にも定評があります。

第1回公募の申請締切は2026年10月30日(金)18時です。申請支援のコンサルタントをお探しでしたら、初回相談は60分無料ですので、ぜひ当社にお気軽にお問い合わせください。

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