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最終更新日 

投稿日 2026.05.26

ものづくり補助金の実績報告とは?必要書類や注意点をわかりやすく解説

ものづくり補助金では、採択後に設備導入やシステム開発などの補助事業を実施したあと、「実績報告」を行う必要があります。

実績報告とは、補助事業の具体的な取り組み内容や成果を事務局に報告する手続きです。

この記事では、ものづくり補助金の実績報告について、必要書類や作成手順、差し戻しになりやすいポイントなどをわかりやすく解説します。

当社・中小企業経営支援事務所では、中小企業診断士や経営コンサルタントが、ものづくり補助金の申請支援だけでなく採択後の実績報告や事業化状況報告まで徹底支援しています。

Jグランツでの提出方法や必要書類の整理など、実務面についてもご相談いただけますので、ものづくり補助金の実績報告について不安がある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。初回相談は60分無料です。

ものづくり補助金の実績報告とは

ものづくり補助金の実績報告とは、交付決定を受けた事業が完了したあとに、実際の取り組み内容や成果を国(事務局)に伝える手続きです。

実績報告は、実績報告書をJグランツ経由で提出する形で行います。実績報告書はものづくり補助金公式サイトで公開されている実績報告資料等作成マニュアル」や「Jグランツの入力ガイドを確認しながら作成を進めます。

実績報告書の内容が抽象的だったり、交付申請時の事業計画と整合していなかったりする場合は、不備として修正を求められる可能性があります。

ものづくり補助金の実績報告のタイミング

ものづくり補助金の実績報告は、「補助事業が完了したその日から起算して30日を経過した日」、あるいは「補助事業実施期間終了日」のいずれか早い日までに行わなければいけません。

例えば、補助事業実施期間終了日が2027年5月1日で、補助事業を2027年1月15日に完了した場合、「補助事業が完了したその日から起算して30日を経過した日」は2027年2月14日となるため、実績報告の期限は2027年2月14日となります。

なお、詳しくは後述しますが、ものづくり補助金の実績報告では、Jグランツ経由で全国事務局に書類を提出する前に、事前に担当の地域事務局に書類の事前確認をしてもらう必要があります。

書類作成のタイミングが提出期限ギリギリになると、間に合わない可能性がありますので注意しましょう。

ものづくり補助金の実績報告の流れ

ものづくり補助金では、補助事業完了後に実績報告を提出し、事務局による確定検査を経て補助金額が確定、その後、補助金請求手続きを行うことで、指定口座へ補助金が入金されます。

ここでは、実績報告の準備から補助金受領までの流れを解説します。

実績報告書類を準備する

まずはものづくり補助金の実績報告に必要な書類(実績報告書や見積書、発注書など)を用意します。

証憑の発注日・納品日・支払日などの日付が整合していなかったり、補助対象外経費が含まれていたりする場合は差し戻しとなる可能性があるため、提出前に内容を確認しましょう。

実績報告書類を担当の地域事務局にメールで提出する

ものづくり補助金では、実績報告書類が多岐にわたるという理由から、全国事務局にJグランツ経由で提出する前に、担当の事務局にメールで一旦提出し、事前確認をしてもらうフローとなっています。

各事務局のメールアドレスは、以下の一覧表で確認することが可能です。

注意点としては、この提出は事前確認である点です。担当の地域事務局へ提出しても、提出期限までに全国事務局にJグランツ経由で提出しないと実績報告ができていないことになりますので、十分に注意する必要があります。

実績報告書類を全国事務局にJグランツ経由で提出する

担当の地域事務局の事前確認が完了したら、今度は全国事務局に、Jグランツ上で実績報告書を入力・証憑書類をアップロードする形で提出します。

提出時は、添付漏れや誤ったファイル添付に注意が必要です。経費区分ごとに書類を添付する必要があるため、ファイル名やデータを事前にわかりやすく整理しておきましょう。

事務局が確認し、場合によっては差し戻し対応を行う

実績報告の提出後は、事務局による内容確認が行われます(確定検査)。

提出内容に不備がある場合は差し戻しとなり、修正や追加資料の提出を求められます。対応が遅れると補助金確定まで時間がかかるため、事務局からの連絡はこまめに確認しましょう。 

補助金額が確定し、入金される

確定検査完了後、補助金額確定通知書が発行されます。その後、補助金請求手続きを行うことで、指定口座へ補助金が振り込まれます。

ものづくり補助金の実績報告で必要な書類

ものづくり補助金の実績報告に必要な書類は、費目共通で作成するものと費目別に作成するもので構成されます。

実績報告書類の構成 出典:【実績報告資料等作成マニュアル】|ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金総合サイト

提出時は、上記の構成に従って各フォルダを適宜用意し、提出書類を格納する必要があります。そのため、ここでは構成に沿って必要な書類を紹介します。

なお、各様式については、ものづくり補助金公式サイト「補助事業の手引き」ページからダウンロードできる実績報告関連資料の中に格納されています。

A-1 実績報告書

実績報告書類とは、補助事業で実施した内容や成果、支出状況を事務局へ報告するための書類です。

実績報告書類一式には、以下の内容が含まれます。

  • 実績報告書(様式第6の別紙1・PDF)
  • 経費明細表(様式第6の別紙2・Excel)
  • 取得財産等管理台帳(様式第7・Excel)
  • 試作品等(成果)受領書(様式第12・PDF)

実績報告書には、補助事業で実施した内容や成果、事業実施期間などを記載します。交付申請時の内容をそのまま写すのではなく、実施結果がわかるよう具体的に書きます。交付申請時の計画内容と実施内容に相違がある場合は、変更内容がわかるよう整理して記載する必要があります。

経費明細表には、補助対象経費ごとの支出内容や金額を記載します。

取得財産等管理台帳は、補助金で取得した財産のうち、単価50万円(税抜)以上の機械装置や設備などを管理するための書類です。取得財産の名称や取得年月日、取得価額、保管場所などを記載します。

試作品等(成果)受領書は、試作品開発や成果物作成を行った場合に提出する書類であり、成果物を受領した事実を確認するために使用されます。

なお格納する際は、ファイル名を「【R1で始まる受付番号】事業者名_◯◯◯◯」とする必要があります。実績報告書なら、「【R1で始まる受付番号】事業者名_実績報告書」です。

A-2 出納帳

出納帳フォルダには、補助対象経費が適切に発注・納品・支払いされたことを確認するための証憑書類を格納します。

具体的には、以下の書類です。

  • 預金出納帳、現金出納帳(PDF)
  • 通帳コピー(表紙含む)(PDF)

預金出納帳、現金出納帳には、補助事業に要した経費の出納状況がわかる内容が記載されている必要があります。通帳コピーには、経費の出勤状況が確認できる内容が求められます。

A-3 預り金

預り金フォルダは、専門家経費を個人払いで支払った場合のみに使用します。

具体的には、以下の書類を格納します。

  • 預り金元帳(PDF)
  • 納付書コピー(PDF)

預り金元帳には、源泉所得税の預かり額や納付額を記載し、預り金の計上や税務署への納付状況がわかるよう整理します。納付書コピーは、源泉所得税を実際に納付したことを確認するための書類です。

B-1~11 費用別資料

Bの方には、費用別にフォルダを用意し、書類をPDF化して格納します。具体的には以下の書類です。

  • 経理書類一式(見積依頼書や見積書、注文書、受注書、納品書など)(PDF)
  • 費目別支出明細書(PDF)
  • 画像データ(参考様式14)(PDF)
  • 受払簿(PDF)

なお、ファイル名称については、「B-1_機械装置・システム構築費フォルダ」に格納する場合は「【R1で始まる受付番号】事業者名_機-1_◯◯◯◯」とし、◯◯◯◯の部分を書類名称に差し替えます。見積依頼書なら、「【R1で始まる受付番号】事業者名_機-1_見積依頼書」です。

ものづくり補助金の実績報告資料の作成手順

ものづくり補助金の実績報告資料は、「実績報告資料等作成マニュアル」に沿って作成を進めるとよいでしょう。

ステップ1.経理書類を整理する

まずは費目ごとに経理書類一式を、それぞれに「管理No.」をつける形で整理します。

管理No.の記載イメージ 出典:【実績報告資料等作成マニュアル】p.16|ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金総合サイト

「管理No.」は、機械装置・システム構築費であれば「機-1」とします。1枚の書類に複数の品目が記載されている場合は、明細欄のそれぞれの品目の横に「機-1」「機-2」などと記入します。「管理No.」は手書きでも問題ありません。経理書類については、日付や金額に不整合な箇所があると差し戻しとなる可能性があるため、「管理No.」を記入するのとあわせて確認しておきましょう。

ステップ2.費目別支出明細書を作成する

費目別支出明細書とは、補助対象経費ごとの支出内容を整理する書類です。設備名、取引先名、支払日、支払金額、管理No.などを記載し、補助対象経費が交付決定内容に沿って適切に支出されているかを確認するために使用されます。

実績報告書や経費明細表は、この費目別支出明細書をもとに作成するため、入力漏れや転記ミスがないよう注意が必要です。

費用別支出明細書 出典:補助事業の手引き/実績報告関連資料/R1_1.費目別支出明細書 機械装置・システム構築費|ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金総合サイト

ステップ3.経費明細表を作成する

経費明細表とは、交付決定時の補助対象経費と、実際に支出した経費の内容・金額を整理するための書類です。

実績報告では、この経費明細表をもとに補助対象経費や補助金額が確認されるため、費目別支出明細書や証憑書類と金額が一致しているか確認しながら記載します。

経費明細表(様式第6の別紙2) 出典:補助事業の手引き/実績報告関連資料/R1_実績報告書(記載例)| ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金総合サイト

ステップ4.実績報告書を作成する

実績報告書とは、補助事業で実際に行った取り組み内容や成果を事務局へ報告するための書類です。

実績報告書では、交付申請時に提出した計画の概要、補助事業で実際に行った取り組み内容、補助事業によって得られた成果などを記載します。

取り組み内容については、計画に対する進捗と結果とあわせて実施したことを具体的に記載します。交付申請時の計画から変更がある場合は、その理由や変更内容について説明を求められることがあります。

補助事業によって得られた成果については、図やグラフを使って具体的かつ定量的に示します。「改善効果が見られた」「大幅に削減した」など、抽象的で数値の記載もない場合、再作成を依頼されるため注意しましょう。

実績報告書の一部 出典:補助事業の手引き/実績報告関連資料/R1_実績報告書(記載例)|ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金総合サイト

ステップ5.その他の必要書類を準備する

費目別支出明細書や経費明細表、実績報告書のほかにも、補助対象経費や事業内容に応じて追加の書類が必要になります。以下は主な資料と必要になるケース、それぞれの作成ポイントです。

資料名必要になるケース作成のポイント
取得財産等管理台帳(様式第7)単価50万円(税抜)以上の機械装置やシステムを取得した場合取得年月日は納品書の検収日を記入する。金額は費目別支出明細書と一致させる
画像データ(参考様式14)機械装置・原材料・試作品・広告宣伝費で購入した備品等がある場合①設置前スペース②搬入時③送付伝票④設置後の4場面すべてを撮影し、「管理No.」と品名を記載する
出納帳(参考様式12)すべての補助事業者補助事業に要した経費の出納状況を記載。該当箇所に管理No.を記入する
通帳コピーすべての補助事業者表紙(金融機関名・口座名義人・口座番号)と対象ページの両方を用意する
預り金元帳・納付書コピー専門家経費等を個人事業主に支払い、源泉徴収が発生した場合源泉所得税の預かり額と納付額を仕訳計上時・納付時に記載する
補助対象物件受払簿(参考様式1)原材料費の全品目、外注費での再加工、機械装置の部品製作がある場合補助対象は購入数量ではなく実際の使用数量(出庫量合計)となる。入庫日は検収日と一致させる
専門家業務報告書(参考様式8)専門家経費・技術導入費で専門家の指導を受けた場合指導をした本人が指導日ごとに作成する。具体的な指導内容を記載する
様式第6の別紙3クラウドサービス利用費を計上した場合補助事業完了期限までに実施・支払いが完了した分のみ計上する。期間途中の場合は日割り計算する
費目別支出明細書・経費明細表・実績報告書以外に必要な主な書類と作成のポイント

必要書類は、計上する補助対象経費や事業内容によって異なるため、実績報告資料等作成マニュアルを確認しながら、不足がないよう準備しましょう。

取得財産等管理台帳(様式7) 出典:補助事業の手引き/実績報告関連資料/取得財産等管理台帳|ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金総合サイト

ものづくり補助金の実績報告で差し戻しになりやすいポイント

ものづくり補助金の実績報告では、書類の不足だけでなく、日付や金額、支払い方法などの不整合によって差し戻しになる場合があります。

ここでは、実績報告で特に確認しておきたいポイントを解説します。

証憑の日付に不整合がある

実績報告では、見積日・発注日・納品日・請求日・支払日などの時系列が適切か確認されます。

例えば、発注前に納品されている、請求前に支払いが完了しているなど、取り引きの流れに不自然な点がある場合は差し戻しになる可能性があります。

また、補助対象期間外の日付が含まれている場合は、補助対象外経費と判断されるため注意が必要です。

なお、契約上、着手金や中間払いなどの先払いが発生している場合は、請求日・支払日が納品日より前であっても認められるケースがあります。分割払いの予定がある場合は、費目別支出明細書への記載方法もあわせて確認しておきましょう。

補助対象外の支払い方法を利用している

ものづくり補助金では、補助対象経費の支払い方法は、原則として銀行振込です。

現金やクレジットカードによる支払いは認められていませんが、10万円未満の少額の支払いについては、事前に事務局へ連絡があった場合に限り、個別に承認されるケースがあります。

また、他の取引との相殺払い、手形(裏書譲渡を含む)、小切手、ファクタリング、代行振込、事業期間内に契約が完了しない割賦による支払いは一切認められず、補助対象外となります。

このほか、補助事業物件以外の支払いとの混合払いも認められていません。振込時は、補助対象経費のみを対象とした振込を行うようにしましょう。銀行振込の際は、金融機関の押印がある振込依頼書(振込金受取書)を必ず受け取り、保管してください。

導入設備の画像データが不足している

画像データは、機械装置等について①設置前のスペース、②搬入時の機械装置、③送付伝票、④設置後の機械装置の4場面すべての写真が必要です。

搬入時や送付伝票の写真など後から用意できないものがあるため、納品時に撮影をし忘れないよう特に注意しましょう。

補助対象外経費が含まれている

交付決定時に認められていない経費や、補助事業以外にも使用する経費を計上すると、補助対象外と判断される可能性があります。

補助事業以外でも使用する汎用設備や、対象外となる諸経費は除外してください。

交付決定内容と異なる設備やサービスを導入している場合は、追加説明が求められます。実績報告前には、交付決定内容や補助対象経費の範囲を確認し、整理しておきましょう。

Jグランツへの添付漏れがある

必要書類を作成していても、Jグランツへの添付漏れや誤ったファイルのアップロードがあると、差し戻しの原因になります。

提出前には、実績報告書、経費明細表、証憑書類、写真資料などが正しく添付されているか確認しましょう。

マニュアルの命名規則に従ってファイル名をつけているか、規定のフォルダ構成に沿って格納できているかも確認したい点です。

補助金の手続きに関してお困りでしたら中小企業経営支援事務所にご相談ください

ものづくり補助金の実績報告では、実績報告書や経費明細表の作成だけでなく、請求書・振込証明書・写真資料など、多くの証憑書類を整理・提出する必要があります。

証憑の日付不整合やJグランツへの添付漏れなどの不備があると、差し戻しや補助金額の減額につながる可能性もあるため、実績報告資料等作成マニュアルを確認しながら慎重に進めましょう。

「必要書類が多くて整理しきれない」「Jグランツの入力方法がわからない」「差し戻しを防ぎたい」といった場合は、補助金支援の専門家へ相談するのもひとつです。

中小企業経営支援事務所では、ものづくり補助金の申請支援だけでなく、採択後の交付申請や実績報告、事業化状況報告まで一気通貫でサポートしています。必要書類の整理方法やJグランツでの提出方法についても支援しているため、実績報告に不安がある方でも安心して進めていただけます。ぜひお気軽にご相談ください。

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