ものづくり補助金で不採択になる理由は?再申請のポイントを徹底解説!


革新的な設備投資やサービス開発を支援する「ものづくり補助金」。多くの事業者が事業の飛躍を目指して申請しますが、その採択率は決して高くなく、公募回によっては半数以上が不採択となっています。
ただ、「不採択」という結果は事業計画が否定されたのではなく、「事業の改善や成長のヒント」を得た貴重な機会とも言えます。実際、多くの企業が計画を磨き上げ、採択を勝ち取るだけでなく、次なる成長につなげています。
この記事では、ものづくり補助金で不採択となる主な理由や、再申請で採択されるためのポイントを具体的に解説します。
当社・中小企業経営支援事務所は、認定経営革新等支援機関として、各補助金のトータルサポートを行っています。申請に再挑戦する際に少しでも不安や疑問があれば、ぜひ以下のメールフォームからぜひお気軽にご相談ください。初回相談は無料です。

目次
ものづくり補助金が不採択になる現実 データで見る採択率
ものづくり補助金の採択率は、公募回や申請枠によって変動しますが、おおむね30%台から50%前後で推移しています。
以下は、近年のものづくり補助金の申請者数、採択者数、採択率をまとめた表です。
| 公募回 | 申請者数 | 採択者数 | 採択率 |
|---|---|---|---|
| 14次 | 4,865 | 2,470 | 50.8% |
| 15次 | 5,694 | 2,861 | 50.2% |
| 16次 | 5,608 | 2,738 | 48.8% |
| 17次 | 629 | 185 | 29.4% |
| 18次 | 5,777 | 2,070 | 35.8% |
| 19次 | 5,336 | 1,698 | 31.8% |
17次以降は3割前後で推移しており、今後も同様の採択率になることが予想されます。ものづくり補助金の申請においては、厳しい競争を勝ち抜くためのポイントを理解することが重要となるでしょう。
【徹底分析】ものづくり補助金、不採択の4大要因と対策
不採択となる原因は多岐にわたりますが、いくつかの共通した要因に集約されます。ここでは、特に多くの事業者が陥りがちな4つの大きな要因を、具体的な対策とともに解説します。
要因1:事業計画書のクオリティ不足
不採択理由の中で最も大きいのが、事業計画書の内容のクオリティ不足です。審査員は提出された書面のみで事業の価値を判断するため、事業計画書の完成度が採択に大きく影響します。特に以下の点が不足している場合、不採択になりやすいといえます。
具体性の欠如
事業計画において、「生産性を大幅に向上させる」「高品質な製品を開発する」といった抽象的な表現が多く、具体的な数値目標(KPI)、市場規模や成長率のデータ、技術的な根拠など、客観的な事実に基づく記述ができていない場合、不採択につながりやすくなります。
革新性・独自性の不足
単なる老朽化した設備の更新にとどまり、導入する設備によって、いかにして競合他社に対する優位性を確立し、新たな価値を創造するのかの説明が不足している場合、不採択の可能性が高まってしまいます。
実現可能性への疑問
どんなに素晴らしい計画でも、計画の実現性を裏付ける根拠がなければ、審査員に納得してもらえません。技術的な課題をどうクリアするのか、計画を遂行するための人員体制は整っているか、自己資金や金融機関からの融資など資金調達の目処は立っているかなどの具体的な情報が欠けていると、不採択になりやすいでしょう。
費用対効果の説得力不足
補助金は税金を原資としています。そのため、投資額に見合う、あるいはそれ以上のリターン(付加価値額の増加、収益向上)が見込めるかが厳しく審査されます。投資回収計画を具体的に示し、事業の収益性を論理的にアピールできていない場合、不採択になる可能性があります。
要因2:書類不備・要件不適合
事業計画の内容以前に、形式的な不備で不採択になるケースも少なくありません。
例えば以下のようなケースです。
- 最新の公募要領や申請様式を使用していない
- 補助率や補助対象経費の計算を間違えている
- 付加価値額向上や賃上げといった必須要件を満たす計画になっていない
- 決算書や従業員数証明書など、必要な添付書類が不足している、または有効期限が切れている
要因3:不適切な投資計画
事業計画における設備投資の規模が、企業の体力に見合っていない場合も不採択の要因となります。審査では「過剰投資」や「不適切投資」が厳しくチェックされます。
- 過剰投資
例えば、年間売上高が2,000万円の企業が2,000万円の設備投資を行うなど、財務状況に比して明らかに規模が大きい投資は、実行可能性が低いと判断されやすい。特に、債務超過や複数期連続の赤字がある場合は、資金調達能力が疑問視され、採択は困難になる傾向にある - 過小投資
一方で、投資額が小さすぎると、事業の革新性や生産性向上へのインパクトが乏しいと見なされ、費用対効果が低いと判断される可能性がある。データからも、補助申請額が大きい計画の方が採択率が高い傾向が見られる
自社の財務状況から不適切な投資計画であると判断された場合、不採択になる可能性があります。
要因4:加点項目の対応漏れ・減点項目への該当
審査は、基本要件を満たした上で、加点・減点項目を加味した総合評価で決まります。特に採択のボーダーライン上にいる場合、これらの項目が当落を分ける要因となり得ます。
加点項目は、国の政策目標に合致する取り組みを評価するものです。例えば、以下のような項目があります。
- 大幅な賃上げ計画
- パートナーシップ構築宣言
- 事業継続力強化計画(BCP)の認定
実際に、加点項目の取得数が多いほど採択率が有意に高まるというデータもあるため、取得可能な項目は積極的に狙っていくべきでしょう。以下のグラフは、加点項目数と採択率の関係が示されたものです。
一方、ものづくり補助金には減点項目があり、これに該当してしまうと不採択の可能性が高まります。例えば、中小企業庁が所管する別の補助金で、賃上げ目標を達成できなかった場合などが挙げられます。
ものづくり補助金の不採択からの再挑戦!採択を勝ち取るための改善方法
一度不採択になっても、計画を改善して再申請することは可能です。ここでは、再挑戦で採択を勝ち取るための具体的な方法を紹介します。
事業計画の抜本的な見直し
上記の不採択につながる4大要因と自社の事業計画書を照合し、根本から見直します。単語や表現を少し変えるといった小手先の修正ではなく、「なぜ審査員に響かなかったのか」を考え、計画そのものをブラッシュアップすることが重要です。
- 自社の強み、市場の課題、解決策としての設備投資、そして将来の展望という一連のストーリーに矛盾や飛躍がないか、一貫性を見直す
- 専門用語の多用を避け、図やグラフ、写真を効果的に活用して、事業の魅力と実現性がより直感的に伝わるように工夫する
- 追加の市場調査を行ったり、顧客へのヒアリングを実施したりして、客観的なデータを追加し、根拠の弱かった部分を補強する
また、公募要領に記載されている「審査項目」をチェックリスト化し、すべての項目に対して十分な説明ができているかを再確認しましょう。「加点項目」についても手間を惜しまず、できるかぎり満たせるようにします。
専門家の客観的な視点を活用する
事業計画を自社なりに分析・見直しを行ったら、補助金申請の専門家に確認をしてもらいます。
前回の申請で相談した専門家がいれば、その専門家にあらためて自社の弱点はどこか、公募要領の見落としている点はないか聞いてみましょう。
もし、前回の申請で専門家に相談していないのであれば、ぜひ採択率を上げるためにも活用してみてください。中小企業の課題解決の専門知識や実務経験を一定レベル以上持っていると国によって認定された認定経営革新等支援機関や、中小企業や小規模事業者をサポートするために国が設置したよろず支援拠点がおすすめです。前回の申請で専門家を活用した事業者も、もしこれらの機関に相談したことがないのであれば、一度聞いてみるのもひとつかと思います。
いずれにせよ、専門家へ相談するときは、「丸投げ」しないことがポイントです。補助金はあくまで自社の事業計画を実行するためのもの。改善点を教えてほしいと伝えるだけでなく、このように直してみたが客観的に見てどう感じるか、など主体性を持って計画作成に取り組む姿勢が採択への鍵となります。
ものづくり補助金の申請でお悩みでしたら、中小企業経営支援事務所にご相談ください
ものづくり補助金の不採択は、決して事業の終わりを意味するものではありません。むしろ、自社の事業計画を客観的に見つめ直し、より強固なものへと磨き上げる絶好の機会です。
本記事で解説した不採択の4大要因と再申請に向けた方法が参考になれば幸いです。
もし申請でお困りでしたら、弊社・中小企業経営支援事務所にご相談ください。弊社では、認定経営革新等支援機関として、多くの事業者様の申請支援を行ってきました。
補助金事業に採択され、実際に補助金を受け取ったあとの事業拡大までの伴走支援も行っており、多くの事業者様から高い評価を受けています。
初回相談は無料ですので、申請に少しでも不安がある場合は、ぜひ中小企業経営支援事務所に、お気軽にご相談いただけますと幸いです。

株式会社中小企業経営支援事務所
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