成長加速マッチングサービスとは?仕組みや補助金の加点につなげる方法


補助金制度の中には、採択率の向上につながる加点項目として「成長加速マッチングサービス」の活用を挙げているものがあります。サービスへの登録自体は難しくないため、もし加点項目に含まれていたら積極的に活用することをおすすめします。
この記事では、成長加速マッチングサービスの基本的な仕組みから、加点を受けるための条件や具体的な登録手順まで、わかりやすく解説します。補助金の採択率向上を目指す中小企業のみなさまの参考となれば幸いです。
当社・中小企業経営支援事務所は、補助金申請支援のトータルサポートを行っています。
成長加速マッチングサービスをはじめとする加点項目を狙うときのコツだけでなく、貴社の事業の特徴からどの加点項目を狙うべきか、そのうえでどのような事業計画を立てればいいのか、的確なアドバイスをすることが可能です。採択率を上げたいとお考えでしたら、ぜひ以下のメールフォームからぜひお気軽にご相談ください。初回相談は無料です。

目次
成長加速マッチングサービスとは?
成長加速マッチングサービスは、中小企業庁が運営する事業者と支援機関をつなぐマッチングプラットフォームです。事業拡大や新規事業立ち上げなどの成長志向を持つ中小企業や個人事業主などの事業者が、金融機関や投資機関、認定経営革新等支援機関などの支援機関とつながることができます。中小企業庁の「令和6年度中小企業・小規模事業者ワンストップ総合支援事業(中小企業・小規模事業者支援に向けたミラサポコネクト改修・機能追加事業)」の一環として、令和7年3月24日にリリースされました。
本サービスでは、事業者が抱える課題や挑戦したいことを登録すると、それに共感した支援機関からコンタクトが来るようになります。その後、お互いの条件がマッチすれば、事業者は成長を加速させるための具体的な解決策を支援機関から受けられるようになります。
事業者がサービスを通じて受けられる主な支援内容は、以下の通りです。
- 資金調達支援:新規事業立ち上げに伴う初期資金の確保や資金計画の策定
- 事業承継支援:事業の譲渡や事業人材の派遣
- 経営相談:企業の特色を踏まえた経営戦略の策定支援
このサービスは無料で利用でき、GビズIDを使ってログインするだけで簡単に始められます。ただし、マッチング後に支援機関から提供される各種サービスについては、別途費用が発生する場合があります。
成長加速マッチングサービスのメリット
成長加速マッチングサービスを利用する主なメリットには、以下のようなものがあります。
- さまざまな支援機関との接点の創出
銀行、投資機関、税理士・公認会計士、中小企業診断士、民間コンサルタントなど、600以上の支援機関が登録しています。自社の存在をさまざまな支援機関に知ってもらう機会となるでしょう。 - 相性の良い支援機関とのマッチング
課題をサイト上に事前公開するため、相性の良い支援機関と出会いやすいのもメリットです。支援機関からのコンタクト後もコミュニケーションを取ったうえで実際のやり取りを始めるため、ミスマッチの可能性をより避けられます。 - 補助金申請時の加点
応募締切日時点で「1件以上の挑戦課題のステータスが掲載中」となっている場合、特定の補助金申請時に加点を受けることができます。加点対象としている補助金、加点を受けるための条件については下記で詳しく説明します。
成長加速マッチングサービスのデメリット・注意点
成長加速マッチングサービスは専門知識を有する支援機関とつながることができるプラットフォームですが、支援機関からのコンタクトや契約は保証されていません。
さらに、1アカウントしか登録できないため、複数の部署で別々に利用することも不可となっています。
また、本サービスが利用できるのは「GビズIDプライム」か「GビズIDメンバー」のみで、「GビズIDエントリー」は対象外となっている点にも注意が必要です。
成長加速マッチングサービスの活用で加点を受けられる補助金
事業者の投資をサポートする補助金制度の中には、成長加速マッチングサービスの活用を審査時の加点要素としています。
加点対象となる補助金には以下のようなものがあります。
- ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)
- 中小企業新事業進出補助金
- 中小企業省力化投資補助金:一般型
- 事業承継・M&A補助金:事業承継促進枠
- IT導入補助金
これらの補助金では、成長加速マッチングサービスの活用が、申請者の積極的な経営改善姿勢や外部連携への意欲として評価されます。
なお、申請する際に加点項目から外れている可能性もあるため、最新の公募要領を必ず確認することをおすすめします。
成長加速マッチングサービスで加点を受けるための条件
補助金申請で加点を受けるためには、補助金の応募締切日時点で「自社の挑戦課題を1件以上登録していること」「その挑戦課題のステータスが「掲載中」になっていること」が条件となります。
成長加速マッチングサービスの登録方法と加点条件を満たすための手順
成長加速マッチングサービスへの登録と加点条件を満たすための手順をご紹介します。
中小企業庁の『事業者向け「中小企業庁 成長加速マッチングサービス」説明動画』もぜひあわせてご覧ください。
Step1:新規会員登録
成長加速マッチングサービスのトップ画面にある「新規登録・ログイン」ボタンをクリックします。
ログイン画面が開いたら、GビズIDとパスワードを入力します。GビズIDを持っていない場合は、GビズIDのWebサイトで登録を済ませます。
ログイン後、会員登録の画面に移りますので、必要事項を入力します。GビズIDのアカウント情報が引き継がれて記載されている場合があります。
Step2:挑戦課題の登録
企業プロフィールを入力した後、挑戦課題の登録へ進みます。
挑戦課題を登録するときは、まず挑戦カテゴリーを選択します。カテゴリーは資金調達、事業継承(後継者あり)、事業継承(後継者なし)、経営相談の4つです。挑戦あるいは相談する内容によって選択します。
| カテゴリー | 挑戦・相談内容 |
|---|---|
| 資金調達 | ・新規事業やプロジェクトの立ち上げを考えている ・事業や生産体制の拡大を目指している ・新しい人材を採用するための資金が必要 |
| 事業継承 (後継者あり) | ・後継者の選定や育成を進めたい ・近い将来の事業承継を計画している ・事業承継に関する法的・財務的なアドバイスを求めている |
| 事業継承 (後継者なし) | ・適切な後継者を探している ・事業承継に適した候補の育成を考えている ・事業承継に関する法的・財務的なサポートを求めている |
| 経営相談 | ・経営戦略(経営知識、事業計画作成、施策活用) ・組織・人事(雇用・労務、人材育成・確保、法律) ・マーケティング・流通(販路開拓、広報戦略、デザイン、市場設定、物流戦略) ・財務・会計(資金繰り、経営改善) ・生産・技術(技術開発、商品開発、現場改善・生産性向上、品質管理) ・IT関連(IT活用による情報発信、内部管理) |
カテゴリーを選んだら、画面に沿って項目の選択や入力をします。具体的な選択肢、記入内容は以下のとおりです。
資金調達の課題
| 項目 | 選択肢・記入内容 |
|---|---|
| 資金調達の目的 | □ 新規事業の立ち上げ □ 設備投資 □ 販路拡大 □ 人材の確保・採用 □ 技術・研究開発 □ その他 ※当てはまるものを複数選択 |
| IPO(新規公開株式) | ○ 希望あり ○ 希望なし ※いずれかを選択 |
| 挑戦課題のタイトル | 50文字まで (書き方・記入例は下記) |
| 資金調達の目的・詳細 | 500文字まで (書き方・記入例は下記) |
| 希望する資金調達の種類 | ○ 融資 ○ 出資(増資による調達) ○ 出資(株式の過半数を売却可能) ○ 出資(株式の半数未満を売却) ※いずれかを選択 |
| 資金調達の希望額 | 金額を入力 |
| 資金調達の希望時期 | ○ 希望あり ○ 希望なし ※いずれかを選択 |
| 資金調達の実績 | ○ 実績あり ○ 実績なし ※いずれかを選択 |
| 公開範囲 | □ グループA(銀行、信用金庫、信用組合) □ グループB(投資機関) □ グループC(税理士、公認会計士) □ グループD(中小企業診断士) □ グループE(弁護士) □ グループF(その他の士業:行政書士、司法書士、社労士 等) □ グループG(民間コンサルタント) □ グループH(その他の支援機関:商工会、商工会議所、中央会、よろず支援拠点など) ※当てはまるものを複数選択 ※「参加している支援機関」はこちら |
事業承継(後継者あり)
| 項目 | 選択肢・記入内容 |
|---|---|
| 相談したい事業承継の挑戦課題 | ○ 事業引き継ぎ(M&Aおよび第三者への承継) ○ 事業承継(役員・従業員) ○ 親族承継 ○ 企業評価に関する相談 ○ 法務および税務に関する相談 ○ その他 ※いずれかを選択 |
| 挑戦課題のタイトル | 50文字まで (書き方・記入例は下記) |
| 事業承継の取組状況等(支援機関への相談状況や社内での体制構築状況等) | 500文字まで (書き方・記入例は下記) |
| 事業承継の希望時期 | ○ 希望あり ○ 希望なし ※いずれかを選択 |
| 後継者との関係 | ○ 親族(子/孫) ○ 親族(その他) ○ 社内(役員) ○ 社内(従業員) ○ 外部(投資機関) ○ 外部(他社) ○ その他 ※いずれかを選択 |
| 後継者の関係事業での経歴・スキル | 500文字まで |
| 希望する相談先 | ○ 事業承継・引継ぎ支援センターと支援機関 ○ 事業承継・引継ぎ支援センターのみ ○ 支援機関のみ ※いずれかを選択 ※事業承継・引継ぎ支援センターのWebサイトはこちら。センターへの相談を希望する場合、挑戦課題登録から5営業日をめどに登録した電話番号 or メールアドレスに連絡が届く |
事業承継(後継者なし)
| 項目 | 選択肢・記入内容 |
|---|---|
| 相談したい事業承継の挑戦課題 | ○ 事業引き継ぎ(M&Aおよび第三者への承継) ○ 事業承継(役員・従業員) ○ 親族承継 ○ 企業評価に関する相談 ○ 法務および税務に関する相談 ○ その他 ※いずれかを選択 |
| 挑戦課題のタイトル | 50文字まで (書き方・記入例は下記) |
| 事業承継の取組状況等(支援機関への相談状況や社内での体制構築状況等) | 500文字まで (書き方・記入例は下記) |
| 事業承継の希望時期 | ○ 希望あり ○ 希望なし ※いずれかを選択 |
| 希望する相談先 | ○ 事業承継・引継ぎ支援センターと支援機関 ○ 事業承継・引継ぎ支援センターのみ ○ 支援機関のみ ※いずれかを選択 ※事業承継・引継ぎ支援センターのWebサイトはこちら。センターへの相談を希望する場合、挑戦課題登録から5営業日をめどに登録した電話番号 or メールアドレスに連絡が届く |
経営相談
| 項目 | 選択肢・記入内容 |
|---|---|
| 相談したい挑戦課題 | ○ 経営戦略(経営知識、事業計画作成、施策活用) ○ 組織・人事(雇用・労務、人材育成・確保、法律) ○ マーケティング・流通(販路開拓、広報戦略、デザイン、市場設定、物流戦略) ○ 財務・会計(資金繰り、経営改善) ○ 生産・技術(技術開発、商品開発、現場改善・生産性向上、品質管理) ○ IT関連(IT活用による情報発信、内部管理) ※いずれかを選択 |
| IPO(新規公開株式) | ○ 希望あり ○ 希望なし ※いずれかを選択 |
| 挑戦課題のタイトル | 50文字まで (書き方・記入例は下記) |
| 挑戦課題解決の目標・詳細 | 500文字まで (書き方・記入例は下記) |
| 挑戦課題解決の希望時期 | ○ 希望あり ○ 希望なし ※いずれかを選択 |
| 公開範囲 | □ グループA(銀行、信用金庫、信用組合) □ グループB(投資機関) □ グループC(税理士、公認会計士) □ グループD(中小企業診断士) □ グループE(弁護士) □ グループF(その他の士業:行政書士、司法書士、社労士 等) □ グループG(民間コンサルタント) □ グループH(その他の支援機関:商工会、商工会議所、中央会、よろず支援拠点など) ※当てはまるものを複数選択 ※「参加している支援機関」はこちら |
Step3:追加情報の登録
挑戦課題を登録したら、追加情報の登録に進みます。追加情報が充実しているとマッチング率が高くなるため、漏れなく記載しておきましょう。
Step4:掲載ステータスの確認
ステップ3のあとに移るマイページで、挑戦課題のステータスを確認しましょう。「1件以上」が「掲載中」であれば、補助金の加点項目の条件を満たしていることになります。
成長加速マッチングサービスでよくある質問
成長加速マッチングサービスとは何ですか?
成長加速マッチングサービスは中小企業庁が運営する、成長志向を持つ事業者と支援機関をつなぐマッチングプラットフォームです。事業者が本サービスにプロフィールや挑戦課題を登録すると、事前に登録されている支援機関が課題内容を確認し、事業者にコンタクトを取ります。その後、双方が条件に合意すれば、事業者は課題解決のための支援を受けることができます。
成長加速マッチングサービスを利用するメリットは?
成長加速マッチングサービスを利用することで、事業者は以下のようなメリットを得られます。
- 豊富な支援機関とのマッチング機会
- 無料でのサービス利用
- 補助金申請時の加点
- 情報公開範囲の選択が可能
- 経営戦略の強化
成長加速マッチングサービスの挑戦課題の書き方・記入例は?
成長加速マッチングサービスの挑戦課題を記載するときは、「支援機関の興味を引くような表現にすること」「課題や求めている支援を具体的にすること」「挑戦カテゴリーにあわせた内容にすること」が大切です。
以下、記載例を紹介します。
「資金調達の課題」のタイトルと目的・詳細の例
【タイトル】
環境配慮型製品の市場拡大に向けた設備投資資金2,000万円の調達
【目的・詳細】
当社は創業15年の環境関連製品製造業で、SDGs対応型の生分解性包装材の開発に成功しました。この製品は従来の石油由来プラスチックに比べCO2排出量を60%削減でき、大手小売・飲食チェーンから試験導入の引き合いを複数いただいております。
現在の生産ラインでは月産5,000個が限界ですが、受注見込みは月2万個以上。この需要に応えるため、新規設備導入と工場拡張が急務となっています。必要資金は設備費1,500万円、工場改修費300万円、運転資金200万円の計2,000万円です。自己資金500万円を投入予定ですが、残り1,500万円の調達先を探しています。設備投資により生産能力は4倍となり、売上高は現在の1.8億円から3年後には5億円を計画しています。
今回は資金調達だけでなく、大口顧客開拓や海外展開についても知見をお持ちの支援者との連携を希望します。環境と経済の両立を目指す当社の挑戦にご支援いただける金融機関・投資家を求めています。
「事業承継(後継者なし)」のタイトルと事業承継の取組状況等の例
【タイトル】
地域密着型老舗旅館の事業価値を次世代へ繋ぐM&A型承継パートナー募集
【事業承継の取組状況等】
当社は創業80年、客室数30室の温泉旅館を経営しております。私(68歳・代表取締役)には親族内に後継者がおらず、従業員にも承継の意思を持つ者がいない状況です。しかし、地域の観光資源として、また従業員15名の雇用を守るため、事業継続を強く望んでいます。
現在までの取組として、①事業承継・引継ぎ支援センターへの相談を3回実施、②財務デューデリジェンス用資料の整備完了、③不動産評価と事業価値算定を依頼中、④従業員への状況説明と雇用継続の意向確認済み、⑤地元商工会議所を通じた承継先候補の情報収集を行っています。
当旅館の強みは、源泉かけ流しの温泉と地元食材を活かした料理、リピート率65%の顧客基盤です。年商1.2億円で黒字経営を維持しており、コロナ後は売上が回復傾向にあります。
課題は、①旅館業の経験と情熱を持つ承継者の発掘、②老朽化した設備の改修資金確保、③企業文化とおもてなしの精神の継承です。特に、地域に根ざした経営理念を理解し、従業員と共に新たな価値創造ができる承継者との出会いを切望しています。M&Aによる事業承継も視野に入れ、観光業の発展に意欲的な企業様・個人様からのご連絡をお待ちしています。
補助金の採択率を上げたいとお考えでしたら中小企業経営支援事務所までご相談ください
成長加速マッチングサービスの活用は、補助金の採択に大きく貢献します。
もちろん、それだけで採択につながるわけではなく、申請する補助金の公募要領をしっかりと読み込み、各補助金の審査員をひきつけるような事業計画を策定する必要があります。
中小企業経営支援事務所では、認定経営革新等支援機関として、多くの補助金の申請支援を行っています。事業計画の立て方や書類作成のコツはもちろん、成長加速マッチングサービスを始めとする加点項目にも熟知しており、事業者様ごとに「どの項目を狙えばいいのか」アドバイスすることも可能です。
補助金の採択率を上げたいとお考えでしたら、ぜひ中小企業経営支援事務所までご相談ください。初回相談は無料です。

株式会社中小企業経営支援事務所
私たちは、経営者の皆様が抱える課題を根本から考え、あらゆる角度から、最善の解決方法をコンサルティングしています。事業拡大のための補助金活用支援や経営改善支援、事業承継支援(M&A・親族内承継)まで、経験豊富な中小企業診断士がしっかり伴走していきます。