【2025年版】工作機械導入の補助金6選 採択率向上のコツも解説


工作機械の導入は、製造業の生産性向上や品質改善に欠かせない重要な投資ですが、その導入には多額の資金が必要となります。
そこで活用したいのが、国や地方自治体が提供するさまざまな補助金制度です。これらの制度を上手く活用することで、工作機械導入にかかる費用の負担を軽減できます。
この記事では、工作機械導入で活用できる主要な補助金6つを詳しくご紹介します。さらに、補助金活用のメリット・デメリット、申請から受給までの流れ、そして採択率を高めるための具体的なコツまで、補助金申請に必要な情報を網羅的に解説します。
なお、本記事の情報は、2025年11月28日時点でのものです。申請するときは、公式サイトで最新の公募要領を確認してください。
当社・中小企業経営支援事務所は、中小企業経営の支援に優れた知見を持っていると国が認める「認定経営革新等支援機関」として、補助金申請を含む中小企業経営のトータルサポートを行っています。
工作機械導入に活用できる補助金の内容や申請方法に疑問・不安があれば、ぜひ以下のメールフォームからぜひお気軽にご相談ください。初回相談は無料です。補助金申請のポイントから採択率を上げるポイントまで、懇切丁寧に解説いたします。

目次
2025年版 工作機械導入で使える補助金6選
ものづくり補助金
ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、中小企業・小規模事業者の生産性向上を支援する代表的な補助金です。工作機械導入においても広く活用されており、革新的な製品・サービス開発や海外需要開拓に必要な設備投資を幅広くサポートします。
本補助金は「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」の2つの申請枠があり、工作機械を活用した新製品開発から海外展開まで、企業の成長戦略に応じた支援を受けることができます。特に、単価50万円(税抜)以上の機械装置の導入が必須となっており、本格的な設備投資を検討する製造業に適しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 |
| 補助対象者 | 中小企業者、小規模事業者、特定事業者の一部、特定非営利活動法人、社会福祉法人等 |
| 主な補助対象要件 | ①付加価値額の年平均成長率を3.0%以上増加 ②給与支給総額の年平均成長率を2.0%以上増加、または1人当たりの給与支給総額の年平均成長率を事業実施都道府県の最低賃金の年平均成長率以上増加 ③事業所内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上増加 ④従業員21名以上は一般事業主行動計画の策定・公表 |
| 主な補助対象事業 | 【製品・サービス高付加価値化枠】 革新的な新製品・新サービス開発にかかる事業 【グローバル枠】 海外への直接投資や海外市場開拓、インバウンド対応に関する事業、海外企業との共同事業 |
| 補助上限額 | 【製品・サービス高付加価値化枠】 従業員数1~5人:750万円(850万円) 従業員数6~20人:1,000万円(1,250万円) 従業員数21~50人:1,500万円(2,500万円) 従業員数51人以上:2,500万円(3,500万円) 【グローバル枠】 3,000万円(3,100~4,000万円)※括弧内の数字は賃上げ特例を満たす場合 |
| 補助率 | 中小企業:1/2(2/3) ※括弧内の数字は最低賃金特例を満たす場合 小規模企業・小規模事業者:2/3 |
| 主な補助対象経費 | 機械装置・システム構築費(必須) 技術導入費 専門家経費 運搬費 クラウドサービス利用費 原材料費 外注費 知的財産権等関連経費 |
| 活用例 | ・CNC旋盤導入による医療機器部品の高精度加工体制確立 ・レーザー加工機導入による新素材加工技術の開発 ・複合加工機導入による自動車部品の一貫生産体制構築 |
| 公式URL | https://portal.monodukuri-hojo.jp/ |
中小企業新事業進出補助金
中小企業新事業進出補助金は、中小企業等が既存事業と異なる新たな事業分野への進出を後押しし、企業規模の拡大や付加価値向上を通じた生産性向上と賃上げの実現を目的とした補助金制度です。工作機械の導入においても、新市場への参入や新製品製造のための設備投資として活用できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 中小企業新事業進出促進補助金 |
| 補助対象者 | 中小企業者、小規模事業者、特定事業者の一部、特定非営利活動法人等 |
| 主な補助対象要件 | ①新事業進出指針に該当する事業である ②付加価値額の年平均成長率を4.0%以上増加 ③1人当たりの給与支給総額の年平均成長率を事業実施都道府県の最低賃金の年平均成長率以上増加、または給与支給総額の年平均成長率を2.5%以上増加 ④事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上増加 ⑤一般事業主行動計画の策定・公表 |
| 主な補助対象事業 | 既存事業と異なる新製品・新サービスの製造等により新市場に進出する事業 |
| 補助上限額 | 従業員数20人以下:750万円~2,500万円(3,000万円) 従業員数21~50人:750万円~4,000万円(5,000万円) 従業員数51~100人:750万円~5,500万円(7,000万円) 従業員数101人以上:750万円~7,000万円(9,000万円) ※括弧内の数字は賃上げ特例を満たす場合 |
| 補助率 | 1/2 |
| 主な補助対象経費 | 機械装置・システム構築費(建物費といずれか必須・単価10万円以上) 建物費(機械装置・システム構築費といずれか必須) 運搬費 技術導入費 知的財産権等関連経費 外注費 専門家経費 クラウドサービス利用費 広告宣伝・販売促進費 |
| 活用例 | ・新分野向け専用工作機械導入による新製品製造体制構築 ・高精度加工機導入による医療機器分野への新規参入 ・複合加工機導入による新たな業界向け部品供給開始 |
| 公式URL | https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/ |
中小企業省力化補助金
中小企業省力化補助金は、中小企業等の省力化製品を導入する際にかかる費用の一部を補助する制度です。一般型とカタログ注文型の2つの類型があり、どちらも工作機械導入に活用できます。
中小企業省力化補助金(一般型)
中小企業省力化補助金(一般型)は、中小企業等の人手不足解消を目的に、IoT・ロボット等のデジタル技術を活用した専用設備(オーダーメイド設備)の導入を支援する補助金制度です。単一もしくは複数の生産工程を自動化するために、事業者の個々の業務に応じて専用で設計された機械装置やシステムの導入費用を補助します。
工作機械導入においては、最新のマシニングセンタや5軸加工機、複合加工機などを活用した省力化投資が対象となり、新製品開発から新市場参入まで幅広い活用が可能です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 中小企業省力化投資補助事業(一般型) |
| 主な補助対象者 | 中小企業者、小規模事業者、特定事業者の一部、特定非営利活動法人、社会福祉法人等 |
| 主な補助対象要件 | ①労働生産性の年平均成長率を4.0%以上増加 ②給与支給総額の年平均成長率を2.0%以上増加、または1人当たり給与支給総額の年平均成長率を事業実施都道府県の最低賃金の年平均成長率以上増加 ③事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上増加 ④従業員21名以上は一般事業主行動計画の策定・公表 |
| 主な補助対象事業 | 生産・業務プロセス、サービス提供方法の省力化を行う事業(オーダーメイド設備の導入) |
| 補助上限額 | 従業員数5人以下:750万円(1,000万円) 従業員数6~20人:1,500万円(2,000万円) 従業員数21~50人:3,000万円(4,000万円) 従業員数51~100人:5,000万円(6,500万円) 従業員数101人以上:8,000万円(1億円) ※括弧内の数字は賃上げ特例を満たす場合 |
| 補助率 | 中小企業:補助金額1,500万円まで1/2(2/3)、1,500万円を超える部分は1/3 小規模企業者・小規模事業者・再生事業者:補助金額1,500万円まで2/3、1,500万円を超える部分は1/3 ※括弧内は最低賃金引き上げ特例適用時 |
| 主な補助対象経費 | 機械装置・システム構築費(必須・単価50万円以上) 運搬費 技術導入費 知的財産権等関連経費 外注費 専門家経費 クラウドサービス利用費 |
| 活用例 | ・自社の製造ラインに合わせてカスタマイズした自動搬送システム付き工作機械の導入 ・既存設備と連動する専用インターフェースを備えたマシニングセンタによる一貫加工体制の構築 ・AIカメラと連携した不良品自動検出機能付き専用加工機の開発・導入 |
| 公式URL | https://shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/ |
中小企業省力化補助金(カタログ注文型)
中小企業省力化補助金(カタログ注文型)は、人手不足に悩む中小企業等がIoT・ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品を導入するための費用を補助する制度です。あらかじめカタログに登録された省力化製品から選択することで、簡易で即効性のある省力化投資を実現できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 中小企業省力化投資補助事業(カタログ注文型) |
| 補助対象者 | 中小企業者、小規模事業者、特定事業者の一部、特定非営利活動法人、社会福祉法人等 |
| 主な補助対象要件 | ①労働生産性の年平均成長率を3.0%以上(2回目以降4.0%以上) ②人手不足の状態にある ③全従業員の賃金が最低賃金を超えている |
| 主な補助対象事業 | カタログに登録された省力化製品(工作機械等)を導入し、販売事業者と共同で取り組む省力化事業 |
| 補助上限額 | 従業員数5人以下:200万円(300万円) 従業員数6~20人:500万円(750万円) 従業員数21人以上:1,000万円(1,500万円) ※括弧内の数字は賃上げ特例を満たす場合 |
| 補助率 | 1/2以下(製品ごとの上限額設定あり) |
| 主な補助対象経費 | 製品本体価格(単価50万円以上) 導入経費(製品本体価格の2割まで) |
| 活用例 | ・カタログ登録のマシニングセンタ導入による生産性向上 ・登録済み5軸加工機による高精度加工の実現 ・IoT対応工作機械によるスマート化推進 |
| 公式URL | https://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/ |
中小企業成長加速化補助金
中小企業成長加速化補助金は、将来的に売上高100億円を目指す中小企業の大胆な投資を支援する補助金制度です。日本経済の好循環を全国に波及させるため、地域にインパクトのある成長企業の創出を目的としており、工作機械導入においても大規模な設備投資を計画する製造業にとって重要な支援制度となっています。
本補助金の最大の特徴は、投資額1億円以上(税抜)の事業を対象としている点です。そのため、工作機械を用いて大規模な事業展開を計画している事業者に向いています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 中小企業成長加速化補助金 |
| 補助対象者 | 中小企業者、個人事業主、組合等 |
| 主な補助対象要件 | ①投資額1億円以上(税抜) ②100億宣言をポータルサイトに公表 ③給与支給総額等の年平均上昇率が都道府県の最低賃金年平均上昇率以上 ④日本国内で補助事業を実施 |
| 主な補助対象事業 | 将来の売上高100億円達成に向けた大規模な設備投資事業 |
| 補助上限額 | 5億円 |
| 補助率 | 1/2 |
| 主な補助対象経費 | 建物費(単価100万円以上) 機械装置費(単価100万円以上) ソフトウェア費(単価100万円以上) 外注費 専門家経費 |
| 活用例 | ・半導体製造装置部品向け超精密加工機群の一括導入による新分野進出 ・医療機器製造に特化した専用工場建設と高精度工作機械ラインの構築 ・EV部品製造のための大型プレス機と専用加工センタの同時導入 |
| 公式URL | 100億企業成長ポータルページ https://growth-100-oku.smrj.go.jp/ |
大規模成長投資補助金
大規模成長投資補助金(中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金)は、地域の雇用を支える中堅・中小企業が人手不足等の課題に対応し、大規模投資を通じて持続的な賃上げを実現することを目的とした補助金制度です。中堅・中小企業の成長加速化を支援し、地方における経済活性化を促進します。
本補助金では、投資額10億円以上という大規模投資を対象としています。工作機械導入においては、生産ラインの抜本的な刷新や最新鋭設備の大量導入など、企業の競争力を飛躍的に向上させる投資に活用することが可能です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金 |
| 補助対象者 | 日本国内に本社および補助事業実施場所を有する常時使用する従業員数2,000人以下の会社・個人等(みなし大企業除く) |
| 主な補助対象要件 | ①投資額10億円以上(税抜) ②1人当たり給与支給総額の年平均上昇率4.5%以上 ③目標水準を従業員・役員に表明 ④賃上げ目標等をプレスリリース等で公表 |
| 主な補助対象事業 | 人手不足等の課題に対応し、成長を目指して大規模な投資を行う事業 |
| 補助上限額 | 50億円 |
| 補助率 | 1/3(1/4) ※括弧内は申請書の内容によって適用される可能性あり |
| 主な補助対象経費 | 建物費(単価100万円以上) 機械装置費(単価100万円以上) ソフトウェア費(単価100万円以上) 外注費専門家経費 |
| 活用例 | ・航空機エンジン部品製造のための5軸加工機複数台とIoT統合管理システムの一体導入 ・次世代半導体製造装置向けの精密加工工場の新設と加工機群の導入 ・自動車産業の電動化対応のための既存工場全面刷新と複合加工機・ロボットシステム統合ライン構築 |
| 公式URL | https://seichotoushi-hojo.jp/ |
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者等が販路開拓等の取り組みを行う際の経費の一部を補助する制度です。工作機械導入においても、新たな製品開発や生産効率化を目的とした機械装置等の購入費用として活用できます。少額でも投資補助を受けたいと場合に適している補助金制度です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠> |
| 補助対象者 | 小規模事業者(商業・サービス業は従業員5人以下、製造業・その他は20人以下)、一定要件を満たす特定非営利活動法人 |
| 主な補助対象要件 | ①商工会・商工会議所の支援を受けながら取り組むこと ②経営計画に基づく販路開拓等の取り組みであること ③補助事業実施期間内に事業が終了すること |
| 主な補助対象事業 | 販路開拓等のための取り組み(新たな市場への参入、新たな顧客層の獲得に向けた商品改良・開発等)、販路開拓等と併せて行う業務効率化の取り組み |
| 補助上限額 | 50万円 ※インボイス特例対象者は+50万円 ※賃金引上げ特例対象者は+150万円 ※両特例対象者は+200万円 |
| 補助率 | 2/3(3/4)※括弧内の数字は賃上げ特例のうち赤字事業者の場合 |
| 主な補助対象経費 | 機械装置等費 広報費 ウェブサイト関連費 展示会等出展費 旅費 新商品開発費借料 委託・外注費 |
| 活用例 | ・小型CNC旋盤導入による精密部品の内製化 ・卓上型マシニングセンタ導入による試作品開発 ・コンパクトなレーザー加工機による新サービス展開 |
| 公式URL | https://www.jizokukanb.com/jizokuka_r6h/ |
地方自治体独自の工作機械関連補助金
地方自治体では、製造業の競争力強化や地域経済の活性化を目的として、工作機械導入を支援する独自の補助金制度を設けています。これらの制度は、国の補助金と併用可能な場合もあり、中小企業の設備投資を後押しする重要な支援策となっています。以下、主要な地方自治体の工作機械関連補助金を紹介します。
| 実施自治体 | 名称 | 概要 | 補助上限額 | 補助率 | 主な補助対象経費 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東京都 | 躍進的な事業推進のための設備投資支援事業 | 競争力強化・生産性向上のための機械設備導入支援 | 最大2億円 | 1/2~4/5 | 機械装置、器具備品、ソフトウェア、搬入・据付費 |
| 愛知県 | 再生可能エネルギー設備導入支援事業費補助金 | 産業・業務部門の脱炭素化に向けた設備導入支援 | 最大1,000万円 | 1/2~2/3 | 太陽光発電設備、蓄電池、風力発電設備、エネルギーマネジメントシステム |
| 大阪府堺市 | 先端設備等導入支援補助金 | 労働生産性向上のための先端設備導入支援 | 最大300万円 | 10% | 機械装置、測定工具、検査工具、器具備品、建物附属設備、ソフトウェア |
| 福岡県北九州市 | 中小企業技術開発振興助成金 | 新技術・新製品の研究開発に必要な設備導入支援 | 最大500万円 | 1/2~2/3 | 機械装置、工具器具、構築物、原材料、外注加工費、技術指導費 |
東京都「躍進的な事業推進のための設備投資支援事業」は、全国最大規模の支援制度です。特に注目すべきは、事業区分によって異なる助成率が設定されており、ゼロエミッション要件や賃上げ要件を満たすことで最大4/5という高い助成率が適用される点です。DX推進やイノベーション創出など、多様な事業区分が用意されているため、幅広い製造業のニーズに対応可能です。
愛知県「再生可能エネルギー設備導入支援事業費補助金」は、製造業の脱炭素化に特化した支援制度です。工作機械と併せて再生可能エネルギー設備を導入することで、環境負荷低減と生産性向上の両立を図る事業者に適しています。特に自動車産業が集積する愛知県ならではの、産業競争力と環境配慮を両立させる制度設計となっています。
大阪府堺市「先端設備等導入支援補助金」は、中小企業等経営強化法に基づく先端設備等導入計画の認定を前提とした制度です。補助率は10%と他の制度に比べて低めですが、最低投資額が300万円からと比較的小規模な設備投資にも対応しており、中小企業が利用しやすい設計となっています。
福岡県北九州市「中小企業技術開発振興助成金」は、研究開発に特化した支援制度で、工作機械を活用した新技術・新製品開発を支援します。創業5年未満の企業には補助率2/3が適用され、直接人件費も補助対象に含まれるなど、スタートアップ企業にも配慮した制度設計が特徴です。
工作機械導入で使える補助金のメリット
工作機械導入時の補助金活用には、大きく4つのメリットがあります。
投資の負担を軽減できる
補助金活用の最大のメリットは、投資負担の軽減です。基本的には投資額の1/2以上、制度や条件によってはそれ以上の補助を受けることができます。また融資と異なり返済義務もありません。
人件費の削減につながる
補助金によって最新の工作機械を導入すると、作業効率が向上し、結果的に人件費の削減につながる可能性があります。
事業の見直しができる
補助金申請では詳細な事業計画書の作成が必須です。これにより、自社の強みや課題、将来の展望を整理する良い機会となり、経営戦略の見直しにつながります。
社会的な信用度を高められる
補助金の審査を通過したということは、その事業計画が公的に認められたことを意味します。これは対外的な信用力向上にもつながり、金融機関からの評価にも寄与します。
工作機械導入で使える補助金のデメリット
工作機械導入で補助金を活用する際には、以下のようなデメリットを理解しておく必要があります。
受給の難易度が高い
補助金の採択率は制度により30〜60%程度で、申請しても必ず受給できるわけではありません。
採択されるには、具体的な数字を用いて説得力を高め、図表・グラフを用いて視覚的にわかりやすくした事業計画書を作成しなければいけません。また要件を満たすためのさまざまな手続きも必要です。
事業開始前に受給できない
補助金は原則として後払い(精算払い)のため、工作機械の購入資金は先に自己負担する必要があります。事業完了後の確定検査を経て初めて支給されるため、キャッシュフローに余裕がない場合は注意が必要です。
収益納付の可能性がある
一部の補助金では、補助事業により収益が発生した場合、補助金額を上限として収益の一部を返納する「収益納付」が求められることがあります。事業が成功した場合でも返納義務が生じる可能性があることを理解しておく必要があります。
継続的な報告義務が発生する
補助金を受給した事業者には、受給後5年程度の事業化状況報告が義務付けられます。売上高、雇用状況、設備の稼働状況などを毎年報告する必要があり、長期にわたる事務負担が発生します。
工作機械導入で使える補助金の申請から受給までの流れ
工作機械導入で使える補助金の申請から受給までの流れは、以下のとおりです。
1. 自社に合う補助金制度を検索する
まずは、経済産業省や中小企業庁のWebサイトなどで、自社の事業規模や目的に適した補助金を探します。
2. 申請書を作成する
補助金ごとに定められた様式に従い、事業計画書や必要書類を準備します。
3. 申請する
公募期間内に事務局に申請を行います。中小企業庁の補助金は、基本的に電子申請システム「jGrants」を使用するため、「GビスIDプライムアカウント」の事前取得が必要です。
4. 審査後、採択結果が通知される
審査期間は補助金により異なりますが、おおむね1~2カ月程度で採択・不採択の通知が事務局からあります。
5. 事業を始める
採択通知を受けたら、事業計画に基づいて工作機械を購入して事業をスタートさせます。この採択されてから始める事業において購入した経費が補助金の対象となるため、事業中に入手した領収書などの各種書類は紛失しないようにしましょう。
6. 事業の完了報告を行い、補助金を受け取る
事業完了後、事務局に実績報告書を提出し、検査を経て補助金が支給されます。
補助金受給後は、上述したとおり、事務局に5年間にわたって毎年事業化報告をする必要があります。補助金にかかる書類についても5年間の保管が必須です。これらを怠ると補助金の返還を求められる可能性があります。
工作機械導入で使える補助金の採択率を上げるコツ
工作機械導入で使える補助金を受け取るためには、自社で取り組む事業が採択される必要があります。
そのためには、補助金の目的・要件を確認して自社に適しているかチェックしたり、現状の課題と工作機械導入によって期待される効果を事業計画書内にで明確にしたりなどがポイントになります。
補助金の目的を確認して自社に適しているかチェックする
補助金を申請する前に最も重要なことは、各補助金制度が掲げる目的・要件と自社の事業計画が合致しているかを確認することです。
例えば、ものづくり補助金は「生産性向上」と「持続的な賃上げ」を主な目的としています。そのため、申請時には「付加価値額の年平均成長率+3.0%以上」「給与支給総額の年平均成長率+2.0%以上」などの要件を満たす必要があります。一方、小規模事業者持続化補助金は「持続的な経営の向上」を目的としており、対象者や補助内容が異なります。
自社の現状と将来計画を整理し、以下の点をチェックしましょう。
- 補助金の対象事業者に該当するか(企業規模、業種など)
- 必要な設備投資額が補助上限額の範囲内か
- 申請要件(賃上げ計画など)を達成できるか
- 事業計画期間(3〜5年)での目標達成が現実的か
適切な補助金を選択することは、採択率の向上だけでなく事業実施後の報告義務も円滑な進行にも寄与します。
現状の課題と工作機械導入によって期待される効果を明確に示す
補助金の採択率を向上させるためには、現状の課題と工作機械導入によって期待される効果を事業計画書を通して明確に示すことが重要です。
現状の課題については、「現在の生産能力では月間100個が限界だが、受注は150個に達している」といった具体的な数値を用いて提示します。
次に、導入する工作機械がその課題をどのように解決するかを、同じく数字を使いながら論理的に説明します。
- 生産性向上:「加工時間を50%短縮し、月間生産能力を200個に向上」
- 品質改善:「不良率を現在の5%から1%以下に削減」
さらに、補助事業実施後の将来展望も重要です。事業計画書では、設備投資による付加価値額の増加や、地域経済への貢献といった波及効果まで言及すると説得力が増します。
単に「生産性が上がる」という抽象的な表現ではなく、投資対効果を具体的な数値とストーリーで示すことで、審査員に事業の必要性と実現可能性を効果的に伝えることができます。
現実的なスケジュールを提示する
採択率を高めるためには、実現可能性の高いスケジュールを提示することも鍵になります。スケジュールを作成する際のポイントは次の通りです。
- 機械の納期遅延リスクを考慮し、2~3か月の余裕を設定する
- 設置、試運転、本格稼働を明確に区分する
- オペレーター研修に十分な時間を割り当てる
無理のないスケジュールは事業の成功確率に直結するものであり、審査員の信頼を得るのに不可欠な要素です。
適正な投資額であることを証明する
補助金の審査では、導入予定の工作機械の価格が事業規模や期待される効果に見合っているかも評価ポイントになります。
適正な投資額を証明するためには、以下の要素が欠かせません。
| 要素 | 具体的な実施事項 |
|---|---|
| 複数の見積もりによる価格の妥当性 | ・3社以上の相見積もりを取得 ・機能・性能の比較表を作成 ・選定理由を明確化 |
| 投資回収計画の具体性 | ・生産性向上率を数値化 ・売上増加見込みと投資回収期間を算出 ・年次別収支計画を表形式で提示 |
| 費用対効果の明確化 | ・導入前と導入後の比較表を作成・改善効果を数値化 |
これらの情報を事業計画書に盛り込むと、審査員に対して投資の合理性を説得力を持って伝えられるでしょう。特に、導入する工作機械が自社の事業規模や財務状況に対して過大でないことを、客観的なデータで裏付けることが採択率向上につながります。
専門家のサポートを活用する
工作機械導入に関する補助金は、技術的な説明や投資効果の算定など専門性が高い内容が求められます。採択を狙うのであれば、補助金申請における専門家を積極的に活用しましょう。
特に日頃から多くの中小企業を支援している中小企業診断士であれば、事業計画の作成をサポートするだけでなく、事業の特徴が審査員の目に留まるにはどのように書けばいいのかまでアドバイスをすることが可能です。他の事業に埋もれない魅力的な事業計画書は、採択率の向上に直結します。
工作機械導入で使える補助金申請をお考えでしたら中小企業経営支援事務所にご相談ください
工作機械導入で使える補助金は事業拡大を目指すのであれば、ぜひ活用したい制度です。
もし申請をお考えでしたら、ぜひ当社・中小企業経営支援事務所への相談をご検討ください。
当社では、お客様の事業内容を詳しくヒアリングし、最適な補助金選定から申請書類の作成、採択後のフォローまで、ワンストップでサポートいたします。
初回相談は無料ですので、専門家を探している場合はぜひ一度、お気軽にご相談いただけますと幸いです。

株式会社中小企業経営支援事務所
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