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最終更新日 

投稿日 2025.12.01

【2025年版】製造業DXで使える補助金・助成金一覧 申請のコツも紹介

製造業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進は、生産効率の向上やコスト削減、人的資源の有効活用など多くのメリットをもたらします。しかし、DXの実現には新たな設備投資やシステム導入、人材育成など相当な費用が必要となるのが現実です。

こうした初期投資の負担を軽減し、DXを着実に進めるためには、国や地方自治体が提供する補助金・助成金の活用が有効です。

この記事では、製造業がDXを推進する際に活用できる主要な補助金・助成金制度を網羅的に紹介し、申請のポイントまで詳しく解説していきます。

なお、本記事の情報は2025年12月2日時点のものです。各補助金・助成金の申請をするときは、最新の公募要領を確認するようにしてください。

当社・中小企業経営支援事務所は、中小企業経営の支援に優れた知見を持っていると国が認める「認定経営革新等支援機関」として、補助金申請を含む中小企業経営のトータルサポートを行っています

工作機械導入に活用できる補助金の内容や申請方法に疑問・不安があれば、ぜひ以下のメールフォームからぜひお気軽にご相談ください。初回相談は無料です。補助金申請のポイントから採択率を上げるポイントまで、懇切丁寧に解説いたします。

【2025年最新】製造業DXで活用できる補助金・助成金6選

IT導入補助金は、中小企業等の業務効率化やDX等に向けたITツールの導入にかかる費用の一部を補助する制度です。通常枠・インボイス枠・セキュリティ対策推進枠・複数社連携IT導入枠の4つの枠が展開されており、このうち製造業がDXを推進する際におすすめなのが、通常枠とセキュリティ対策推進枠の2つになります。

通常枠

IT導入補助金2025の通常枠は、製造業DXを推進する企業にとって最も活用しやすい補助金制度です。製造業の生産性向上に必要なソフトウェア購入費や導入関連費が補助対象となっているため、DX推進に大きく寄与するでしょう。

項目内容
名称IT導入補助金2025(通常枠)
補助対象者中小企業・小規模事業者等
主な補助対象要件①事業場内最低賃金が地域別最低賃金以上
②「SECURITY ACTION」の「★一つ星」または「★★二つ星」の宣言
③労働生産性の年平均成長率を1年後に3%以上(過去に交付決定を受けた事業者は4%以上)増加
④労働生産性の年平均成長率を事業計画期間内に3%以上(過去に交付決定を受けた事業者は4%以上)増加
⑤150万円以上の補助金申請の場合、給与支給総額の年平均成長率1.5%以上と事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上とする計画の策定・実行(小規模事業者等は除外)
主な補助対象事業IT導入支援事業者が事務局に事前登録したITツールのうち、規定のカテゴリー内に設定されたプロセスを1種類以上(申請額が150~450万円の場合は4種類以上)含むツールを導入する事業
補助上限額1プロセス以上のITツール:5~150万円
4プロセス以上のITツール:150~450万円:
補助率1/2(2/3)
※括弧内の数字は最低賃金特例を満たす場合
主な補助対象経費ソフトウェア購入費(最大2年分)
クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分)
導入関連費
活用例・生産管理システムの導入による製造工程の見える化
・品質管理システムによるトレーサビリティ確保
・在庫管理システムによる適正在庫の実現
公式URLhttps://it-shien.smrj.go.jp/applicant/subsidy/normal/
参照:IT導入補助金2025公募要領(通常枠)

セキュリティ対策推進枠

IT導入補助金2025のセキュリティ対策推進枠は、中小企業・小規模事業者等のサイバーセキュリティ対策を強化し、サイバー攻撃による事業継続リスクを低減することを目的とした補助金制度です。

DX推進において、サイバーセキュリティリスクへの適切な対策は欠かせません。本補助金を活用すれば、企業のDXを大きく進められるでしょう。

項目内容
名称IT導入補助金2025 セキュリティ対策推進枠
主な補助対象者中小企業・小規模事業者等
主な補助対象要件①事業場内最低賃金が地域別最低賃金以上
②「SECURITY ACTION」の「★一つ星」または「★★二つ星」の宣言
③労働生産性を年平均成長率1%以上増加
④労働生産性の年平均成長率を事業計画期間内に3%以上(過去に交付決定を受けた事業者は4%以上)増加
主な補助対象事業情報処理推進機構(IPA)が公表する「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されているITツールのうち、IT導入支援事業者が提供、かつ事務局に事前登録されたITツールを導入する事業
補助上限額5~150万円
補助率中小企業:1/2
小規模事業者:2/3
主な補助対象経費サービス利用料(最大2年分)
活用例・24時間365日の異常監視による不正アクセスの早期発見
・専門家による駆けつけ支援でランサムウェア被害を最小化
・製造ラインの制御システムへのセキュリティ対策実施
公式URLhttps://it-shien.smrj.go.jp/applicant/subsidy/security/
参照:IT導入補助金2025公募要領(セキュリティ対策推進枠)

中小企業省力化投資補助金は、人手不足から省力化を目指すために投資を行う中小企業等を支援する補助金制度です。一般型とカタログ注文型の2種類の類型があり、どちらも製造業DXの推進に活用できます。

一般型

中小企業省力化投資補助金(一般型)は、人手不足に悩む中小企業等がIoT・ロボット等のデジタル技術を活用した専用設備(オーダーメイド設備)を導入し、省力化投資を促進することで付加価値額や生産性向上を図り、賃上げにつなげることを目的とした補助金です。

製造業のDX推進においては、個々の業務環境に応じて設計された機械装置やシステムの導入するなどが考えられます。

項目内容
名称中小企業省力化投資補助事業(一般型)
補助対象者中小企業者、小規模事業者、特定事業者の一部、特定非営利活動法人、社会福祉法人等
主な補助対象要件①労働生産性の年平均成長率を4.0%以上増加
②給与支給総額の年平均成長率を2.0%以上増加、または1人当たり給与支給総額の年平均成長率を事業実施都道府県の最低賃金の年平均成長率以上増加
③事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上増加
④従業員21名以上は一般事業主行動計画の策定・公表
主な補助対象事業生産・業務プロセス、サービス提供方法の省力化を行う事業(オーダーメイド設備の導入)
補助上限額従業員数5人以下:750万円(1,000万円)
従業員数6~20人:1,500万円(2,000万円)
従業員数21~50人:3,000万円(4,000万円)
従業員数51~100人:5,000万円(6,500万円)
従業員数101人以上:8,000万円(1億円)
※括弧内の数字は賃上げ特例を満たす場合
補助率中小企業:補助金額1,500万円まで1/2(2/3)、1,500万円を超える部分は1/3
小規模企業者・小規模事業者・再生事業者:補助金額1,500万円まで2/3、1,500万円を超える部分は1/3
※括弧内は最低賃金引き上げ特例適用時
主な補助対象経費機械装置・システム構築費(必須・単価50万円以上)
運搬費
技術導入費
知的財産権等関連経費
外注費
専門家経費
クラウドサービス利用費
活用例・既存の生産ラインに合わせて設計した専用ロボットシステムの導入
・工場レイアウトに最適化したカスタム搬送システムの構築
・自社製品専用の組立・検査装置の設計・製作
公式URLhttps://shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/
参照:中小企業省力化投資補助事業(一般型)公募要領(第4回公募)

カタログ注文型

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)は、人手不足に悩む中小企業等が、IoT・ロボット等の汎用製品をカタログから選択して導入し、省力化投資を促進するための補助金制度です。

本補助金の特徴は、事前に登録された製品カタログから選択するため、審査が簡素化され、迅速な導入が可能な点です。DX推進を迅速に進められる支援制度といえます。

項目内容
名称中小企業省力化投資補助事業(カタログ注文型)
補助対象者中小企業者、小規模事業者、特定事業者の一部、特定非営利活動法人、社会福祉法人等
主な補助対象要件①労働生産性の年平均成長率を3.0%以上(2回目以降4.0%以上)増加
②人手不足の状態にある
③全従業員の賃金が最低賃金を超えている
主な補助対象事業カタログに登録された省力化製品(工作機械等)を導入し、販売事業者と共同で取り組む省力化事業
補助上限額従業員数5人以下:200万円(300万円)
従業員数6~20人:500万円(750万円)
従業員数21人以上:1,000万円(1,500万円)
※括弧内の数字は賃上げ特例を満たす場合
補助率1/2(製品ごとの上限額設定あり)
主な補助対象経費製品本体価格(単価50万円以上)
導入経費(製品本体価格の2割まで)
活用例・協働ロボットによる組立作業の自動化
・IoTセンサーによるリアルタイム生産管理
・自動搬送装置による物流効率化
公式URLhttps://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/
参照:中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)公募要領

ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、中小企業・小規模事業者が、生産性向上に資する革新的な新製品・新サービス開発や海外需要開拓を行う際の設備投資等を支援する補助金です。

製造業においては、IoT、AI、ロボット等の先端技術を活用した生産工程の自動化や、クラウドサービスを活用した生産管理システムの構築など幅広い取り組みに活用でき、DX推進につなげられます。ただし、既存製品の生産プロセス改善だけでなく、革新的な新製品開発を伴う取り組みが求められるため、事業計画の策定には十分な検討が必要です。

項目内容
名称ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
補助対象者中小企業者、小規模事業者、特定事業者の一部、特定非営利活動法人、社会福祉法人等
主な補助対象要件①付加価値額の年平均成長率を3.0%以上増加
②給与支給総額の年平均成長率を2.0%以上増加、または1人当たりの給与支給総額の年平均成長率を事業実施都道府県の最低賃金の年平均成長率以上増加
③事業所内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上増加
④従業員21名以上は一般事業主行動計画の策定・公表
主な補助対象事業【製品・サービス高付加価値化枠】
革新的な新製品・新サービス開発にかかる事業
【グローバル枠】
海外への直接投資や海外市場開拓、インバウンド対応に関する事業、海外企業との共同事業
補助上限額【製品・サービス高付加価値化枠】
従業員数1~5人:750万円(850万円)
従業員数6~20人:1,000万円(1,250万円)
従業員数21~50人:1,500万円(2,500万円)
従業員数51人以上:2,500万円(3,500万円)
【グローバル枠】
3,000万円(3,100~4,000万円)※括弧内の数字は賃上げ特例を満たす場合
補助率中小企業:1/2(2/3)
※括弧内の数字は最低賃金特例を満たす場合
小規模企業・小規模事業者:2/3
主な補助対象経費機械装置・システム構築費(必須)
技術導入費
専門家経費
運搬費
クラウドサービス利用費
原材料費
外注費
知的財産権等関連経費
活用例・AI画像検査システムによる品質管理の自動化
・IoTセンサーを活用したリアルタイム生産管理
・3D-CADと連携した試作開発の効率化
公式URLhttps://portal.monodukuri-hojo.jp/
参照:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金公募要領(第22次公募)

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が取り組む販路開拓等の取り組みを支援する補助金制度です。

製造業がこの補助金を活用する場合、新製品のPRチラシ作成、展示会への出展、ECサイトの構築、生産管理システムの導入など、販路開拓と業務効率化の両面から支援を受けることができます。特に小規模な製造業が、DXを推進して新たな市場の開拓や生産性の向上を目指す際に、非常に役立つ支援制度といえます。

項目内容
名称小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>
補助対象者小規模事業者(商業・サービス業は従業員5人以下、製造業・その他は20人以下)、一定要件を満たす特定非営利活動法人
主な補助対象要件①商工会・商工会議所の支援を受けながら取り組むこと
②経営計画に基づく販路開拓等の取り組みであること
③補助事業実施期間内に事業が終了すること
主な補助対象事業販路開拓等のための取り組み(新たな市場への参入、新たな顧客層の獲得に向けた商品改良・開発等)、販路開拓等と併せて行う業務効率化の取り組み
補助上限額50万円
※インボイス特例対象者は+50万円
※賃金引上げ特例対象者は+150万円
※両特例対象者は+200万円
補助率2/3(3/4)
※括弧内の数字は賃上げ特例のうち赤字事業者の場合
主な補助対象経費機械装置等費
広報費
ウェブサイト関連費
展示会等出展費
旅費
新商品開発費
借料
委託・外注費
活用例・品質検査装置の導入による製品品質向上
・製品カタログ作成による新規顧客開拓
・生産管理システム導入による在庫最適化
公式URLhttps://www.jizokukanb.com/jizokuka_r6h/
参照:小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>公募要領(第18回公募)

人材開発支援助成金は、企業の人材育成・スキルアップを支援する制度です。

人材育成支援コース・教育訓練休暇等付与コース・人への投資促進コース・事業展開等リスキリング支援コースの4コースがあり、特に事業展開等リスキリング支援コースは、製造業がDXを推進する際に必要となる人材育成を支援する助成制度となっています。

本コースを利用すると、IoTやAI、ロボット技術など、先端技術にかかる外部研修の受講費用や社内研修の実施費用の負担を軽減できます。これによりDX推進に必要な人材を速やかに育成することが可能となります。

項目内容
名称人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)
助成対象者雇用保険適用事業所の事業主
主な助成対象要件①訓練時間数が10時間以上
②OFF-JT(企業の事業活動と区別して行われる訓練)である
③事業展開を行うにあたり、必要となる専門知識や技能の習得をさせるための訓練、もしくはDX化・グリーン化に関連する訓練である
助成額【賃金助成額】(1人1時間)
中小企業:1,000円
大企業:500円
【1事業所1年度当たりの助成限度額】
1億円
【受講者1人当たりの経費助成限度額】
・実訓練時間数10時間以上100時間未満
中小企業:30万円
大企業:20万円
・実訓練時間数100時間以上200時間未満
中小企業:40万円
大企業:25万円
・実訓練時間数200時間以上
中小企業:50万円
大企業:30万円
助成率【経費助成率】
中小企業:75%
大企業:60%
活用例・IoTシステム導入のための技術者育成
・データ分析スキル向上研修
・AIロボット操作・プログラミング研修
公式URLhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html
参照:令和7年度版 事業展開等リスキリング支援コースのご案内(令和7年4月1日版)

キャリアアップ助成金は、有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といった非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化や処遇改善の取り組みを実施した事業主に対して助成する制度です。

製造業DXを直接推進する制度ではありませんが、「DX推進に必要な人材を社内で育成するために、本助成金を利用して非正規雇用労働者のキャリアアップを実現する」「DXを推進できる優秀な人材の定着を図るために、本助成金で処遇を改善する」といった活用の仕方が考えられます。

項目内容
名称キャリアアップ助成金
助成対象者雇用保険適用事業所の事業主(対象労働者:有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者等の非正規雇用労働者)
主な助成対象要件・キャリアアップ計画の作成・提出(実施日の前日まで)
・正社員化コース:転換後6か月分の賃金支払い(転換前比3%以上増額)
・就業規則等の改定
・雇用保険被保険者であること
助成額【正社員化コース】(1人当たり)
中小企業:最大80万円
大企業:最大60万円
【障害者正社員化コース】(1人当たり)
中小企業:最大120万円
大企業:最大90万円
【賃金規定等改定コース】(1人当たり)
中小企業:最大7万円
大企業:最大4.6万円
【賃金規定等共通化コース】(1事業所当たり)
中小企業:60万円
大企業:45万円
【賞与・退職金制度導入コース】(1事業所当たり)
中小企業:40万円
大企業:30万円
【社会保険適用時処遇改善コース】(1人当たり)
中小企業:最大50万円
大企業:最大37.5万円
【短時間労働者労働時間延長支援コース】(1人当たり)
小規模企業:最大50万円
中小企業:最大40万円
大企業:最大30万円
助成率定額助成(助成額が賃金総額を超える場合は賃金総額が上限)
活用例・製造現場の非正規雇用労働者を正社員化し、DX人材の育成の円滑化
・優秀な人材の処遇を改善し、DXの継続的な推進を実現
公式URLhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html
参照:キャリアアップ助成金のご案内(令和7年度7月)

地方自治体独自の製造業DX関連補助金・助成金

地方自治体では、中小企業の競争力強化と持続的発展を目的として、独自の補助金・助成金制度を設けています。これらの制度を活用して製造業DXを推進させるのもひとつです。

実施自治体名称概要補助上限額補助率主な補助対象経費
東京都5Gによる製造工場のDX・GX推進事業自社の製造工場においてローカル5Gを活用し、DXやGXの推進を図る製造業を支援2億円4/55G設備費、DX設備費、GX設備費
愛知県中小企業デジタル化・DX支援補助金生産管理等におけるプロセス可視化のためのコンサルティング、デジタルツールの導入、システム構築・改修を行う中小企業等を支援200万円中小企業:1/2
小規模企業者:2/3
コンサルティング費、デジタルツール利用料・導入費、機械装置費、システム改修・構築費
大阪府大阪市5G導入トライアル補助金5Gを活用した新製品・サービス導入による業務効率化やスマート化を図る中小企業等を支援300万円1/2機器購入費、リース費、設置・調整費、サービス使用料
福岡県北九州市DX推進補助金DX推進計画の作成や、既存のDX推進計画に沿って事業変革に取り組む中小企業等を支援計画策定枠:200万円
事業変革枠:500万円
市内中小企業:2/3
その他:1/2
物品費、労務費、その他経費
地方自治体の製造業DX関連補助金例

東京都の「5Gによる製造工場のDX・GX推進事業」は補助率が80%と極めて高く、最大2億円という大規模な支援が特徴です。ローカル5G導入に特化しており、専門家による無料サポートも受けられるため、先進的な製造現場の構築を目指す企業に最適です。

愛知県の「中小企業デジタル化・DX支援補助金」は、コンサルティングからシステム導入まで一貫して支援する点が特徴的です。特に既存システムの改修にも対応しており、レガシーシステムからの脱却を図る中小製造業にとって有効な支援となっています。

大阪市の「5G導入トライアル補助金」は、導入場所の制限がなく、市外での活用も可能という柔軟性が魅力です。また、4G回線での暫定運用も認められており、段階的な5G移行を計画する企業にとって使いやすい制度設計となっています。

北九州市の「DX推進補助金」は、計画策定についても支援を行う点が特徴です。DX推進プラットフォームへの登録を通じて、地域のDXエコシステム構築を目指しており、エグゼクティブビジネススクールの受講を必須とすることで、経営層のマインドセット醸成にも力を入れています。

製造業DXで活用できる補助金・助成金の申請から受給までの基本的な流れ

補助金・助成金の申請から受給までは、以下の5つのステップで進めます。

1. 公募情報の確認
各補助金・助成金の公式サイトで最新の公募要領を確認します。募集期間や要件は頻繁に更新されるため、定期的なチェックが重要です。

2. 必要書類の準備
事業計画書、見積書、導入計画書などを作成します。特に事業計画書は補助金の採択を左右する重要な書類なるため、DX化による具体的な効果を数値で示すことが大切です。

3. 申請書の作成・提出
オンライン申請が主流となっています。国の補助金は基本的にオンライン申請システム「jGrants」を通して行うため、事前に「GビズIDプライムアカウント」の取得が必要です。

4. 審査・交付決定
補助金の場合は申請後、事務局で「どの事業に補助金を交付するか」の審査が行われ、採択されると通知書が送付されます。事務局から通知が来たら、速やかに交付申請書を提出します。
助成金の場合は、要件をクリアすれば交付決定となります。

5. 事業実施・報告書提出
交付が決定すると事務局から交付決定通知が送付されます。通知書が届いたら、策定した計画に沿って事業を始めます。補助金のような経費額に対して支給額が変動する制度の場合、この事業期間中にかかった経費が対象となり、それ以外の期間は対象外となるため注意が必要です。

6. 完了報告・受給
補助金の場合は、事業完了後に事務局に事業完了報告を行います。事務局による審査後、正式な補助金額が決定して通知が送付されますので、届いたら受給申請をします。
助成金の場合は基本的に計画期間終了後に受給申請を行い、問題がなければ支払われます。

製造業DXで活用できる補助金の採択率を高めるポイント

製造業がDXを推進するには、既存のプロセスを大きく変革する取り組みが必要であり、それには補助金の活用が欠かせません。

しかし上述したとおり、補助金は要件さえ満たせば受け取れるものではなく、自社事業が採択されるには審査員の目に魅力的に映るような工夫が求められます。

多くの企業が補助金申請時に陥りやすい問題の一つが、補助金の政策目的と自社の事業計画が一致していないことです。各補助金には明確な政策的な狙いがあり、単に「DX化を進めたい」という曖昧な動機では審査で評価されません。

例えば、IT導入補助金であれば「生産性向上」、ものづくり補助金であれば「革新的なサービス開発・生産プロセスの改善」など、それぞれの補助金が目指す方向性があります。審査官が最も重視するのは、この補助金の趣旨と企業の取り組みの整合性です。

成功する事業計画を立てるためには、以下の3つのポイントが重要です。

  1. 補助金の公募要領を熟読し、政策目的や審査基準を正確に理解するとともに、対象となる事業内容を確認する
  2. 自社の経営課題を分析・明確化し、DXによって解決したい問題点を特定する
  3. 1、2を踏まえた上で政策目的に沿った形で事業計画を構築する。事業計画策定においては、適宜数値目標を記載し、審査員に事業の特徴と魅力が具体的に伝わるようにする

このように補助金ありきではなく、まず自社の経営課題を明確にし、それを解決するための手段として補助金を活用するという順序で考えることが、採択率を高める重要なポイントとなります。

製造業DXに関連する補助金申請では、加点項目をできるだけ獲得すること、減点項目に当てはまらないことが採択率向上の鍵となります。

多くの補助金制度では、特定の認定や取り組みを行っている事業者に対して審査時の加点が設けられています。製造業DXで特に活用しやすい主な加点項目は以下のとおりです。

加点項目取得難易度申請から取得までの期間
成長加速化マッチングサービス即日
パートナーシップ構築宣言即日〜数日
事業継続力強化計画約45日
DX認定4〜5ヶ月

特に「成長加速化マッチングサービス」や「パートナーシップ構築宣言」はオンラインで即座に登録できるため、まず最初に取り組むべき項目です。

製造業DXを推進する企業であれば、難易度はややありますが、「DX認定」の取得も検討すべきでしょう。デジタル技術を活用した経営変革への取り組みを国が認定する制度であり、DX関連の補助金申請時には特に有効です。

一方で、以下のような場合は減点対象となるため、該当しないように細心の注意を払いましょう。

  • 過去一定期間内に同一補助金の交付決定を受けている
  • 過去の補助金で設定した目標(賃上げ等)を達成できていなかったことがある
  • 申請した加点項目の要件が満たせていない

特に製造業では設備投資に複数の補助金を活用するケースが多いため、過去の補助金利用履歴を正確に把握し、申請可能な補助金を選定することが重要です。

また、過去に設定した賃上げ目標などを達成できていない場合は、大幅な減点となる可能性があるため、現実的な目標設定が求められます。

製造業DXで活用できる補助金申請を検討していたら中小企業経営支援事務所にご相談ください

製造業DXの推進には、IT導入補助金やものづくり補助金などの補助金制度が有効な手段となります。自己資金だけでは困難な大規模なDX投資が実現可能になるだけでなく、補助金申請のプロセスを通じて事業計画を明確化できるため、DXの方向性を定める良い機会にもなるでしょう。

しかし、これらの補助金申請には専門的な知識や経験が必要となり、採択率を高めるには綿密な準備が欠かせません。

当社・中小企業経営支援事務所は、認定経営革新等支援機関として、製造業DX関連の補助金申請をトータルでサポートしています。

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