越境ECのメリットデメリットとは?出店する前に知っておくべきポイント

越境ECには誰でも低コストでスタート出来るだけではなく、新たなマーケットで販路を飛躍的に伸ばすことが出来ます。

しかし、簡単だからと言って、出店すればすぐに売上が伸びるわけではありません。

この記事では、越境ECメリットデメリットをご紹介します。

越境ECには良い点もたくさんありますが、実際に起こっているトラブルもたくさんあるため、事前に予備知識を入れておくだけでも問題解決の支えになります。

新しいビジネスチャンスを上手くつかむために、是非学んでみて下さい。

越境ECのメリット

①販路拡大

日本国内のマーケットは、残念ながら縮小傾向にあります。これは少子高齢化が大きな要因と言えます。マーケットが縮小される中~小売業界では今まで以上に生き残りをかけたシェア争いが肥大化します。

一方、世界へ目を向けてみると、これからの経済に期待出来る国もたくさんあります。さらには、日本製品の繊細さ、面白さを理解しているにも関わらず、購入ルートが無く諦めている方々もいます。

例えば中国では日本よりもECの普及が進んでいます。外出規制の影響からも、EC市場は膨れ上がるものとなりました。

必要としている人へ、必要な物を届けることが出来る。良い商品は現地での共感価値となり、より値打ちあるものと変わっていくでしよう。

丁寧な接客を続けていると、BtoBでビジネスの話が舞い込んでくる可能性もあります。

中小企業経営支援事務所では、中国に向けた越境ECのサポートを行っております。その商品力を海外に向けて発信してみませんか?

②実店舗運用コストが不要

実店舗で運営する場合、開業資金に数百万はかかります。さらに海外での運営となると、特に個人でこれから始めるにはリスクが高すぎる投資と言えるでしょう。

一方、越境ECの活用することで非常に低コストで世界中に商品を届けることが可能となります。

③商品の新しい使用用途も見つかる

海外の方は、通常用途とは異なる驚くべき視点で商品を扱う場合もあります。新しい商品の使用方法をきっかけに、一気に売上が伸びるケースもあります。

一度面白いと思っていただいた商品はSNSで拡散、紹介したりするので、思いもよらない商品の宣伝方法が見つかる場合もあります。

越境ECのデメリット

①言語の壁

お客様とのコミュニケーションは最重要項目です。

個人で越境ECを立ち上げていく場合、まず売り手国の言葉を理解しなければ、コミュニケーションを取ることが出来ません。

例えば中国のセールス活動で良く使われるチャット。ここではかなりスピーディにやり取りが進むため、返事が遅いと信用性を損なう恐れもあります。スムーズなコミュニケーションを行うためには現地の言葉の習得は必須と言えるでしょう。

②競合は多数存在する

今までと全く違うマーケットだということを理解しなければなりません。

越境ECの環境とは、日本だけではなく、アメリカやヨーロッパ、中国、各国が競合になります。短期間で成果を出すのは、非常に難しい環境であることも知っておくべきでしょう。

例えば、中国マーケットでは日々目まぐるしくトレンドが変化し、昨日当たり前だったことが今日当たり前ではなくなる。このような事例は定期的に発生します。

一つ一つ対応と対策を踏まえながら、中長期で構築していく姿勢が必要です。

③物流、法的理解

物流におけるトラブルとコスト

国や地域によっては、配送ルートが安定しておらず、荷物の紛失や損傷、トラッキングでは到着表示となっているにもかかわらず、届いていないと連絡が来るなど、このような問題が発生するケースがあります。

ここでは比較的よく使われる代表的キャリアを紹介します。

【EMS】

コストは安くなるが、現地の輸送は現地の会社が行うため、場所によっては紛失や破損のリスクが上がる場合があります。

20万円以下の発送の場合は通関手続きも不要です。ただし、到着に10日以上かかるケースもありますので、配送スピードに期待は出来ません。

【DHL】

EMSと比べコストは高いが、自社で一貫した流通機能を持っているため、比較的商品の安全が保たれます。中国向けの発送であれば、翌日に受取人の手元に届くなど、スピードも非常に速いのも特徴です。

コストは荷物の大きさと重さ、計測して高い方で計算されます。軽くても大きな荷物の場合、予想以上に高い値段になる場合があるので、注意しましょう。

訴訟リスク

地域によっては訴訟問題となりやすいところもあります。日本とは違い、考えもしなかったクレームが発生することもあります。

トラブルを事前に防ぐために、考えられる問題はショッピングサイト上に事細かく記載しておかなければなりません。

越境ECを始める前に

中長期での販売戦略

越境ECの運営、業務プロセスは一般的なインターネット販売と変わりません。

しかし、越境ECの本当の難しさは運営して始めて分かるものです。他国へ対する接客知識、言語、物流。細かい部分が通用しなくなります。

最初から成功させることは非常に難しいことですが、時間をかけて愚直に続けることで必ず成功へ近づきます。

人と人を繋ぐ場

また現在越境ECは、ニーズに直接的にアプローチ出来るだけではなく、世界中の方と繋がることで、その文化を知ることで、新たな商品開発が可能にもなります。

新しいビジネスチャンス

日本製品の品質は、世界的にもトップレベルです。しかし、その良さに案外気付かず、ビジネスチャンスを喪失している中小企業も多いというのが事実です。

今は少子高齢化の影響に伴い、後継者問題で潰れていく中小企業も増加傾向にあり、非常にもったいない状態となっています。

商品販路を、海外へ向けることで、新たなビジネスチャンスを掴むことも可能となります。

中小企業経営支援事務所では、これから中国へ向けた越境ECを取り組む企業を全面的にサポートいたします。

お気軽にお声がけ下さい。

まとめ

越境ECには、販路拡大や商品を横に広げることが低コストで実現できるという非常に大きなメリットがあります。

しかし、言語の問題や、物流の問題、世界の競合と戦う姿勢など、今までの日本での販売の概念は通用しないということを理解しなければなりません。

ただし、日本国内の市場での現状維持はマーケット縮小に伴い退化していることと変わりません。運営の難しさの先には、数えきれないチャンスが広がっています。

これからの時代、自社商品の販路展開には、越境ECは欠かせないマーケットとなることでしょう。

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