またまだ続く事業再構築補助金、採択されやすい事業計画と業種とは?

事業再構築補助金も既に4回目の公募が終了し、5回目の公募が始まろうとしています。

申請されて、リベンジを狙う方やこれから申請する方もおられる中、採択される事業計画の方向性が少しずつ見えて来ました。

一体どの業種が採択されやすく、どんな事業計画が採択されているのか?業種と事業計画書作成のコツをご紹介していきたいと思います。

また、その時々で変化していく細かなルール変更と今後の流れについてもご説明します。

第5回の公募、採択に向けてどのような事業計画を立てれば良いのか、条件の最新情報も交えながら公開していきます。

採択と業種の関係性

採択されやすい業種とは?

参考:事業再構築補助金 第3回公募結果より作成
  1. 製造業
  2. 宿泊・飲食業
  3. 卸・小売業

これらの業種が採択率が高い理由としては、応募件数も多いということもありますが、コロナ前後の状況が明確で、伝えやすいというところにあります。

飲食であれば、コロナ禍における客足の減少は誰が見ても分かります。そのために事業再構築を行い、新たな事業展開を軸にする。ストーリーが作りやすいという面があります。

その他の業種での見込み

その他の業種は採択されにくいのか?というとそんなことはありません。

大切なのは、条件を満たしていることを前提とした、事業計画書の作り込みです。

  1. 事業展開に向けた一貫したストーリー
  2. 審査員へ伝わる資料

まずはここを押さえましょう。

事業展開に向けた一貫したストーリー

大切なことは、コロナ前とコロナ後の変化が明確であることです。

審査員の不採択事例で非常に多いのは、「これはコロナ関係ってあんまりないんじゃない?」と思われてしまうことです。

  1. 事業がコロナに受けたダメージ
  2. 今後の事業継続の将来性懸念
  3. コロナの中でも事業復興させる強い意欲
  4. 事業復興させた後の姿、見込み性

採択されている事業計画はこれらの流れが一貫している傾向にあります。

審査員に伝わる資料

どれだけ良い内容でも審査員に伝わらなければ不採択です。

特に多いことは、指針に沿っていないとみなされてしまうことです。事業再構築指針は全て網羅して要件を満たしている旨を記載しましょう。

事業再構築指針はこちらをご覧ください。

また、図解を使用し伝わりやすくレイアウトする。専門用語を出来る限り使わずに素人でも理解できる内容作りを心がけましょう。

過去採択事例を参考に

過去の採択事例を参考にしながら、自社の事業計画書のクオリティと比較してみるのも有効です。

過去採択事例はこちら

第5回公募の変更点

新事業売上高10%要件の緩和

【現行の要件】
3~5年間で新事業の売上高が総売上高の10%になるような事業計画。

【変更後の要件】
現行の要件に加え、3~5年間で新事業の売上高が総売上の付加価値額が15%となる事業計画でも要件を満たします。

また、旧事業が10億円の売上があり、新事業で3億円の売上を出せた場合は、当該事業部の売上高10%でも要件を満たします。

【付加価値額とは】
営業利益+人件費+減価償却費
企業が活動する中で生まれる価値のことです。

貸工場賃借料の経費に対する見直し

製造業であれば、非常に追い風な運用見直しです。

新しい工場施設の設立の場合、補助期間内に改修などを完了して退去すれば、現工場の賃借料も補助対象経費となります。
※一時移転の場合、現在の貸工場の賃借料や移転費等は補助対象経費総額の2分の1を上限となります。

第6回以降の変更

  • 売上高10%減少要件の緩和→5%に
  • 回復・再生応援枠の新設→経営悪化が続く企業応援
  • グリーン成長枠の新設→グリーン企業への応援
  • 通常枠の補助上限額の見直し→多くの事業者を支援

詳細情報は事業再構築補助金 令和3年度補正予算の概要をご覧ください。

このように随時変化の多い事業再構築補助金ですが、申請する側にとってプラス作用の変更もあります。

認定支援機関では新しい情報をいち早くキャッチし、情報をお届けできるようにしております。

中小企業経営支援事務所でも補助金に係るご相談をお受けしております。是非ご相談下さい。

まとめ

事業再構築補助金は令和4年も引き続き公募が行われる予定です。

採択される業種では、データ上製造や飲食が多いイメージですが、大事なことはやはり事業計画書です。

  • コロナ前後の事業展開のストーリー
  • 審査員に刺さる事業計画書

これらは過去の採択事例を是非参考にしてみて下さい。

その都度に細かな規定変更がある中で、公募者にプラスになる情報もあります。

第5回公募では総売上高の緩和、補助対象経費の見直しによる幅の広がり。

第6回公募以降では、売上高の更なる緩和、回復・再生応援枠・グリーン成長枠の新設による公募枠の増加。補助上限の見直しなど、公募出来るチャンスが広がるのではないかと思います。

事業再構築補助金を有効活用して、今後新たな事業展開に挑戦してみませんか?

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