ものづくり補助金18次締切のスケジュール・変更点を徹底解説!

革新的な新製品・新サービスの開発や、生産プロセスの省力化に必要な設備投資を支援する「ものづくり補助金」。2024年1月31日に18次公募が省力化(オーダーメイド)枠、製品・サービス高付加価値化枠、グローバル枠の3枠で公募開始となりました。

この記事では、18次公募の3つの申請枠やスケジュール、今までとの変更点を、認定支援機関である経営コンサルタント・中小企業経営支援事務所が解説します。18次公募はタイトなスケジュールになっているため、ぜひ本記事を参考に、ミスのないよう申請を行いましょう。

当社・中小企業経営支援事務所は、精度の高い事業計画書でものづくり補助金の申請をサポートし、採択率は100%を誇ります。申請からアフターフォローまでトータルサポートいたします。

初回相談は無料です。ものづくり補助金18次公募への申請をお考えの方は、以下からぜひお気軽にご相談ください。

お問い合わせ先:https://www.sme-support.co.jp/contact/

*2020年度~2023年度において

なお、この記事は、18次締切分の公募要領1.0版をもとに作成しています。申請の際は、必ず最新版の公募要領をチェックするようにしてください。

ものづくり補助金は、革新的な新製品・新サービスの開発や生産プロセスの省力化に必要な設備投資を支援する補助金です。2023年12月27日に17次公募が開始されましたが、続いて2024年1月31日に18次公募も開始されました

17次は省力化(オーダーメイド)枠のみの公募でしたが、18次は以下の3枠全てで募集が行われます

  • 省力化(オーダーメイド)枠
  • 製品・サービス高付加価値化枠(通常類型・成長分野進出類型(DX・GX))
  • グローバル枠

ここでは、ものづくり補助金18次公募の3つの申請枠について、詳しく解説します。

省力化(オーダーメイド)枠は、人手不足の解消を目指し、革新的な生産プロセス・サービス提供方法の効率化・高度化を目指す取り組みを支援するものです。

補助対象は、ICTやIoT、AI、ロボット、センサーなどのデジタル技術を活用した専用(オーダーメイド)の設備やシステムです。設備やシステムのオーダーメイドとは、外部のシステムインテグレータ(SIer)と連携し、事業者の個々の業務に応じて専用に設計されることを指します。

省力化(オーダーメイド)枠の補助金額と補助率は、以下のとおりです。

補助金額従業員数5人以下:100万円~750万円
従業員数6~20人:100万円~1,500万円
従業員数21~50人:100万円~3,000万円
従業員数51~99人:100万円~5,000万円
従業員数100人以上:100万円~8,000万円
補助率中小企業
補助金額が1,500万円まで:1/2
1,500万円を超える部分:1/3

小規模企業者・小規模事業者・再生事業者
補助金額が1,500万円まで:2/3
1,500万円を超える部分:1/3

省力化(オーダーメイド)枠に申請するには、ものづくり補助金の基本要件に加えて追加要件を満たす必要があります。

まず、ものづくり補助金の基本要件は、以下のとおりです。

以下の要件を全て満たす3~5年の事業計画を策定すること

◼事業計画期間において、給与支給総額を年平均成長率1.5%以上※増加させること。

◼事業計画期間において、事業場内最低賃金(補助事業を実施する事業場内で最も低い賃金)を、毎年、地域別最低賃金+30円以上の水準とすること。

◼事業計画期間において、事業者全体の付加価値額を年平均成長率3%以上増加させること。

引用:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 公募要領(18次締切分)1.0版

省力化(オーダーメイド)枠の追加要件は、以下のように設定されています。

以下の全ての要件に該当するものであること。

(1)3~5年の事業計画期間内に、補助事業において、設備投資前と比較して労働生産性が2倍以上となる事業計画を策定すること
※労働生産性は「付加価値額(付加価値額の算出が困難な場合は生産量)/(労働人数×労働時間)」とする。完全自動化の場合は「(労働人数×労働時間)」を便宜的に「0.1」とする。

(2)3~5年の事業計画期間内に、投資回収可能な事業計画を策定すること
※投資回収年数は「投資額/(削減工数×人件費単価)」とする。

(3)外部SIerを活用する場合、3~5年の事業計画期間内における保守・メンテナンス契約を中小企業等とSIer間で締結することとし、SIerは必要な保守・メンテナンス体制を整備すること
※事業終了後、実績報告時点で確認をします。
※保守・メンテナンスに係る費用は補助対象外です。

(4)本事業に係る資金について金融機関(ファンド等を含む。)からの調達を予定している場合は、金融機関による事業計画の確認を受け、金融機関による確認書を提出いただく必要があります。金融機関は、事業所の所在地域にある必要はございませんので、任意の機関を選定してください。

引用:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 公募要領(18次締切分)1.0版

省力化(オーダーメイド)枠は、以下のスケジュールで行われる17次公募でも申請可能です。

公募開始日2023年12月27日(水)
申請開始日2024年2月13日(火)
申請締切日2024年3月1日(金)

17次公募と18次公募は、両方とも実績報告の期限が2024年12月10日であり、非常にタイトなスケジュールになっています。省力化(オーダーメイド)枠への申請をお考えなら、余裕を持って補助事業を進められる17次公募もご検討ください。

17次公募については、以下の記事で詳しく解説しています。
ものづくり補助金17次公募要領を徹底解説!16次までとの変更点を紹介

製品・サービス高付加価値化枠は、革新的な製品・サービス開発の取り組みに必要な設備・システム投資を支援するものです。通常類型成長分野進出類型(DX・GX)の2つの類型があります。

通常類型

製品・サービス高付加価値化枠の通常類型は、これまでのものづくり補助金の通常枠に近い形で活用できると考えられる類型です。

ただし、16次公募までは「新製品・新サービスの開発」に加え、「生産プロセス・サービス提供方法の改善」も補助対象でしたが、18次公募からは「生産プロセス・サービス提供方法の改善」の文言が削除されています。そのため、生産プロセス・サービス提供方法の改善のための設備投資を行いたい場合は、デジタル技術を活用した省力化(オーダーメイド)枠へ申請する必要があります

製品・サービス高付加価値化枠の通常類型の補助金額、補助率は以下のとおりです。

補助金額従業員数5人以下:100万円~750万円
従業員数6~20人:100万円~1,000万円
従業員数21人以上:100万円~1,250万円
補助率中小企業:1/2

小規模企業者・小規模事業者・再生事業者:2/3

新型コロナ回復加速化特例:2/3

成長分野進出類型(DX・GX)

製品・サービス高付加価値化枠の成長分野進出類型(DX・GX)は、今後成長が見込まれるDX(デジタルトランスフォーメーション)GX(グリーントランスフォーメーション)に関する革新的な製品・サービスの開発に必要な設備・システム投資を支援するものです。

成長分野進出類型(DX・GX)の補助金額、補助率は以下のとおりです。

補助金額従業員数5人以下:100万円~1,000万円
従業員数6~20人:100万円~1,500万円
従業員数21人以上:100万円~2,500万円
補助率中小企業:2/3

小規模企業者・小規模事業者・再生事業者:2/3

製品・サービス高付加価値化枠でも、基本要件に加えて、以下のような追加要件があります。

以下の全ての要件に該当するものであること。

【通常類型・成長分野進出類型(DX・GX)共通】
(1)3~5年の事業計画期間内に、新製品・サービスの売上高の合計額が、企業全体の売上高の10%以上となる事業計画を策定すること

(2)本事業に係る資金について金融機関(ファンド等を含む。)からの調達を予定している場合は、金融機関による事業計画の確認を受け、金融機関による確認書を提出いただく必要があります。金融機関は、事業所の所在地域にある必要はございませんので、任意の機関を選定してください。

【成長分野進出類型(DX・GX)】
(3)DX:DXに資する革新的な製品・サービスの開発であること
GX:グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題の解決に資する革新的な製品・サービスの開発であること

※1 DXに資する革新的な製品・サービスの開発とは、例えば、AI、IoT、センサー、デジタル技術等を活用した遠隔操作や自動制御、プロセスの可視化等の機能を有する製品・サービスの開発(部品、ソフトウェア開発を含む)等をいう。
※2 グリーン成長戦略「実行計画」14分野とは、令和3年6月18日付で策定された「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」において、「実行計画」が策定されている14分野をいいます。分野毎に「現状と課題」として記載のある「課題」の解決に資する取組であることが必要となります。14分野のうちどの分野のどの課題の解決に資する取組であるかあらかじめご確認ください。

引用:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 公募要領(18次締切分)1.0版

また、製品・サービス高付加価値化枠の通常類型では、「新型コロナ回復加速化特例」といい、該当する場合は補助率の引き上げを受けられる特例があります。通常類型の補助率は、中小企業の場合1/2ですが、新型コロナ回復加速化特例に該当する企業は補助率が2/3となります

新型コロナ回復加速化特例の要件は、以下のとおりです。

以下の全ての要件に該当するものであること。

(1)常時使用する従業員がいること

(2)2022年10月から2023年8月までの間で、3か月以上地域別最低賃金+50円以内で雇用している従業員が全従業員数の10%以上いること

(3)補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点において、その時点での給与支給総額が1.5%以上増加目標を達成していること

(4)補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点において、その時点での事業場内最低賃金が地域別最低賃金+50円以上の水準を達成していること

※1 (3)及び(4)が未達の場合については、補助率引き上げ分について返還を求めます。
※2 本特例を受ける場合は、大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例の対象とはなりません。

引用:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 公募要領(18次締切分)1.0版

グローバル枠は、海外事業を実施し、国内の生産性を高める取り組みに必要な設備・システム投資を支援するものです。ここでいう海外事業とは、以下の4つを指します。

  1. 海外への直接投資に関する事業
  2. 海外市場開拓(輸出)に関する事業
  3. インバウンド対応に関する事業
  4. 海外企業と共同で行う事業

グローバル枠の補助金額、補助率は以下のとおりです。

補助金額100万円~3,000万円
補助率中小企業:1/2

小規模企業者・小規模事業者:2/3

グローバル枠も、基本要件に加え、以下のような追加要件が設定されています。

(1)本事業に係る資金について金融機関(ファンド等を含む。)からの調達を予定している場合は、金融機関による事業計画の確認を受け、金融機関による確認書を提出いただく必要があります。金融機関は、事業所の所在地域にある必要はございませんので、任意の機関を選定してください。

(2)以下のいずれかの要件に該当するものであること。

(各事業要件)
①海外への直接投資に関する事業であって、以下の全てを満たすこと。
(例:国内事業と海外事業の双方を一体的に強化し、グローバルな製品・サービスの開発・提供体制を構築することで、国内拠点の生産性を高めるための事業)

1.国内に所在する本社を補助事業者とし、補助対象経費の2分の1以上が海外支店の補助対象経費となること、又は海外子会社(発行済株式の総数の半数以上又は出資価格の総額の2分の1以上を補助事業者が所有している、国外に所在する会社)の事業活動に対する外注費(本事業の補助対象経費の範囲に限る。一般管理費は含まない。事業実施に不可欠な開発・試作にかかる業務等を想定。)若しくは貸与する機械装置・システム構築費(本事業の補助対象経費の範囲に限る。)に充てられること。

2.国内事業所においても、海外事業と一体的な機械装置等(単価50万円(税抜き)以上)を取得(設備投資)すること。

3.応募申請時に、海外子会社等の事業概要・財務諸表・株主構成が分かる資料を提出すること。

4.実績報告時に、海外子会社等との委託(貸与)契約書とその事業完了報告書を追加提出すること。

②海外市場開拓(輸出)に関する事業であって、以下の全てを満たすこと。
(例:海外展開を目的とし、製品・サービスの開発・改良、ブランディングや、新規販路開拓等の取り組む事業)

1.国内に補助事業実施場所を有し、製品等の最終販売先の2分の1以上が海外顧客となり、計画期間中の補助事業の売上累計額が補助額を上回る事業計画を有していること。

2.応募申請時に、事前のマーケティング調査に基づく、想定顧客が具体的に分かる海外市場調査報告書を提出すること。

3.実績報告時に、想定顧客による試作品等の性能評価報告書を提出すること。

③インバウンド対応に関する事業であって、以下の全てを満たすこと。
(例:製品・サービスの開発・提供体制を構築することで、海外からのインバウンド需要を獲得する事業)

1.国内に補助事業実施場所を有し、製品・サービス等の販売先の2分の1以上が訪日外国人となり、計画期間中の補助事業の売上累計額が補助額を上回る事業計画を有していること。

2.応募申請時に、想定顧客が具体的に分かるインバウンド市場調査報告書を提出すること。

3.実績報告時に、プロトタイプの仮説検証※の報告書を提出すること。
※開発に立てた機械装置・システムについて、計画の初期段階で立てた計画通りの機能や操作性が実現できたか、想定していた効果が得られたかを評価いただきます。

④海外企業との共同で行う事業であって、以下の全てを満たすこと。
(例:外国法人との共同研究・共同事業開発により、新たに成果物を生み出す事業)

1.国内に補助事業実施場所を有し、外国法人と行う共同研究・共同事業開発に伴う設備投資等があり、その成果物の権利の全部又は一部が補助事業者に帰属すること(外国法人の経費は、補助対象外)

2.応募申請時に、共同研究契約書又は業務提携契約書(検討中の案を含む)を提出すること。

3.実績報告時に、当該契約の進捗が分かる実績報告書を提出すること。

(3)海外事業に関する実現可能性調査※を実施していること
※実現性調査とは、市場調査や現地規制調査、取引先の信用調査等、海外事業の実現可能性を判断するための調査をいう。

(4)社内に海外事業の専門人材を有すること又は海外事業に関する外部専門家と連携すること

引用:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 公募要領(18次締切分)1.0版

大幅な賃上げに取り組む事業者は、申請枠や従業員数に応じて、補助上限額の引き上げを受けられます。引き上げ額と補助率は、以下のとおりです。

補助上限額の引き上げ額省力化(オーダーメイド)枠
従業員数5人以下:申請枠の上限から最大250万円
従業員数6~20人:申請枠の上限から最大500万円
従業員数21~50人:申請枠の上限から最大1,000万円
従業員数51~99人:申請枠の上限から最1,500万円
従業員数100人以上:申請枠の上限から最大2,000万円

製品・サービス高付加価値化枠・グローバル枠
従業員数5人以下:各申請枠・類型の上限から最大100万円
従業員数6~20人:各申請枠・類型の上限から最大250万円
従業員数21人以上:各申請枠・類型の上限から最大1,000万円
補助率省力化(オーダーメイド)枠
中小企業
引き上げ後の補助金額1,500万円まで:1/2
引き上げ後の補助金額1,500万円を超える部分:1/3

小規模企業者・小規模事業者
引き上げ後の補助金額1,500万円まで:2/3
引き上げ後の補助金額1,500万円を超える部分:1/3

製品・サービス高付加価値化枠(通常類型)・グローバル枠
中小企業:1/2
小規模企業者・小規模事業者:2/3

製品・サービス高付加価値化枠(成長分野進出類型(DX・GX))
中小企業・小規模企業者・小規模事業者:2/3

大幅賃上げに係る補助上限額引き上げ特例にも、以下のような追加要件が設定されています。

以下の全ての要件に該当するものであること。

※追加要件を満たさない場合、大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例を適用しない取扱いとなります。

(1)事業計画期間において、基本要件である給与支給総額を年平均成長率1.5%以上増加させることに加え、更に年平均成長率4.5%以上(合計で年平均成長率6%以上)増加させること。

(2)事業計画期間において、事業場内最低賃金(補助事業を実施する事業場内で最も低い賃金)を、毎年、地域別最低賃金+50円以上の水準とすることを満たしたうえで、さらに、事業場内最低賃金を毎年、年額+50円以上増額すること。

(3)応募時に、上記(1)(2)の達成に向けた具体的かつ詳細な事業計画(大幅な賃上げに取り組むための事業計画)を提出すること。

引用:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 公募要領(18次締切分)1.0版

追加要件が未達の場合は、「補助金交付金額から、各申請枠の従業員規模ごとの補助上限額との差額分について」補助金の返還が求められるため、注意しましょう。

ものづくり補助金18次公募のスケジュールは、以下のとおりです。

公募開始日2024年1月31日(水)17時
申請開始日2024年3月11日(月)17時
申請締切日2024年3月27日(水)17時
交付候補者決定2024年6月下旬頃予定
実績報告2024年12月10日
補助金請求2025年1月31日

交付決定者の発表が6月下旬だと、交付決定が出るのは早くとも7月下旬と考えられます7月下旬から12月10日の事業完了までの4か月弱で、設備・システムの発注・納品・支払い・検収を済ませなくてはならないため、スケジュールは綿密に計画する必要があります。

また、令和5年度補正予算に基づくものづくり補助金の公募は、17次と18次の2回実施とされており、18次で終了する点にも注意が必要です。

ものづくり補助金の18次公募における、今までとの変更点は、主に以下の3点です。

  • 申請枠・類型の再編
  • 一部事業者に口頭審査を実施
  • 一部事業者は金融機関の確認書が必要

一つずつ詳しく解説します。

16次の申請枠は、通常枠、回復型賃上げ・雇用拡大枠、デジタル枠、グリーン枠、グローバル市場開拓枠の5つでした。

17次からは申請枠が省力化(オーダーメイド)枠、製品・サービス高付加価値化枠、グローバル枠の3つに再編されます。通常枠、デジタル枠、グリーン枠が統合・再編され、回復型賃上げ・雇用拡大枠は廃止された形です

17次公募から、補助申請額が一定規模以上の事業者を対象に、オンラインで口頭審査が実施されます。口頭審査では、申請した事業計画書について、事業の適格性や革新性、優位性、実現可能性などが審査されます。

口頭審査は申請事業者自身(法人代表者や取締役、担当者など)が対応し、認定支援機関などのコンサルタントは同席できません。申請者自身が自信を持って回答できるよう、上記の内容について考えをまとめておきましょう。

補助事業に係る資金を、金融機関から借り入れて調達する予定の事業者は、金融機関から事業計画の確認を受け、申請時に確認書を提出する必要があります

申請に間に合うように、金融機関に連絡し、早めに入手しておくことをおすすめします。

ものづくり補助金は、設備投資の必要性や補助事業の効果を端的に伝える「事業計画書」を作成できるかどうかが採択を分けるといっても過言ではありません。さらに、取得すると採択に有利に働く「加点項目」も見逃せない要素です。

ここでは、ものづくり補助金の採択率を上げるポイントを解説します。

ものづくり補助金の書面審査における審査項目は、以下の4点です。

補助対象事業としての適格性公募要領に記載の対象事業、対象者、申請要件、申請枠、補助率等を満たしているか
技術面①取組内容の革新性
②課題や目標の明確さ
③課題の解決方法の優位性
④技術的能力
⑤開発内容の妥当性
⑥労働生産性の向上
事業化面①事業実施体制
②市場ニーズの有無
③事業化までのスケジュールの妥当性
④補助事業としての費用対効果
政策面①地域経済への波及効果
②ニッチトップとなる潜在性
③事業連係性
④イノベーション性
⑤事業環境の変化に対応する投資内容

これらの審査員が重視するポイントを念頭に置き、自社の強みを整理し、設備投資によって独自性・革新性を高めていく方法を事業計画書でうまく表現しましょう。

ものづくり補助金には、取り組むと審査に有利に働く「加点項目」があります。

(画像引用:データポータル|ものづくり補助事業公式ホームページ ものづくり補助金総合サイト

加点項目が0個の場合、採択率は33.4%ですが、4個取得すると採択率は60.4%まで引き上がります。採択率がおおむね50%台で推移しているものづくり補助金において、採択に少しでも近づくためには加点項目を多く取得する必要があります。

加点項目は、以下の5つの分野で、全部で19種類あります。

成長性加点経営革新計画の承認を取得している事業者
政策加点・創業5年以内の事業者
・パートナーシップ構築宣言を公表している事業者
・再生事業者 など
災害等加点事業継続力強化計画の認定を取得している事業者
賃上げ加点等事業計画期間における給与支給総額と事業場内最低賃金を増加させる誓約書を提出している事業者 など
女性活躍等の推進の取り組み加点えるぼし認定を受けている事業者 など

詳細は、公募要領(18次締切分)でご確認いただき、簡単に取得できるものから準備を始めましょう。

ものづくり補助金の加点項目について詳しくは、以下の記事で解説しています。ぜひ参考にしてください。
ものづくり補助金の採択率向上のためのポイント!審査項目・加点項目を解説

ものづくり補助金の18次公募は、申請受付が2024年3月11日、締切が3月27日です。17次公募と異なり、省力化(オーダーメイド)枠、製品・サービス高付加価値化枠、グローバル枠の3枠が募集されます。

令和5年度補正予算に基づく公募は、18次で終了となるため、2024年にものづくり補助金への申請をお考えの方は、ぜひ18次への申請をお早めにご検討ください。

当社・中小企業経営支援事務所は、ものづくり補助金の採択率100%*の経営コンサルタントです。マーケティング戦略・財務戦略・運営管理・市場分析など、経営コンサルタントならではの視点から、精度の高い事業計画を策定し、採択へとサポートします

初回相談は無料です。ものづくり補助金18次公募への申請をお考えの経営者様は、タイトなスケジュールですので、ぜひお早めにご相談ください。

お問い合わせ先:https://www.sme-support.co.jp/contact/

*2020年度~2023年度において

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